不動産用語集

あ行

アイランドキッチン

アイランドキッチン

壁に接することなく独立して設置された調理台の形式。部屋の中で島(英語でアイランドIsland)のようなかたちとなることから名づけられた。

アイランドキッチンは、対面型のキッチンであるとともに、オープンキッチン(ダイニングルームや居間とつながった形式)でもある。開放感やコミュニケーション性に優れている一方、設置のために部屋の広さや強力な換気装置が必要とされる。

なお、アイランドキッチンに類似した調理台の形式として、一端のみ壁に接するかたちのもの(ペニンシュラキッチン)がある。

アウトフレーム工法

マンションの住戸を構造的に支える構法に、「ラーメン構造」と「壁構造」がある。

ラーメン構造は、柱と梁を剛接合するもの。壁構造は壁で荷重を持たせるものでそれぞれ一長一短があるが、ラーメン構法の場合は、柱や梁が室内側に出っ張り(出隅・入隅)、デッドスペースを生み出してしまう。この短所を解消するのがアウトフレーム工法。

柱や梁を住戸の外側に出してしまえば、住戸の室内には柱や梁の出っ張りはなくなるため、部屋を有効に使える。柱はバルコニー側と開放廊下側にあるが、バルコニー側に出すケースが一般的。

青田売り

完成する前に宅地や建物を売却すること。

青地

登記所に備え付けられている公図において青く塗られた部分のことで、国有地である水路や河川敷を示す。「青道」ともいう。

青地は本来は国有地であるから一般の宅地にはならないはずだが、長い年月のうちに水路が事実上廃止されてしまって、青地を含む敷地に普通の住宅が建っていることも少なくない。

このような青地を含む敷地を持つ中古住宅を購入する場合には、青地(国有地)を国から払い下げてもらう手続きを踏むのが安全である。

赤地

登記所に備え付けられている公図において、赤く塗られた部分のこと。
国有地である道路を示すものである。

従って、本来赤地は国有地であるから、一般の宅地にはならないはずだが、長い年月のうちに道路であることが忘れられてしまい、赤地を含む敷地に普通の住宅が建っていることも少なくない。

このような赤地を含む敷地を持つ中古住宅を購入する場合には、赤地(国有地)を国から払い下げてもらう手続きを踏むのが安全である。

上がり框

上り框

玄関に段差が設けられて、腰を下ろせるようになっているとき、その腰を下ろす部分にあたる水平材のこと。
高価な材が用いられることが多い。

アスファルトシングル葺き

アスファルトシングルとは、基材(無機系材料)にアスファルトを塗覆した柔軟性のある板状の材料である。
軽量かつ安価で、複雑な屋根でも加工しやすく、防水性、耐震性にも優れている。
このアスファルトシングルで屋根を覆うことを「アスファルトシングル葺き」という。

具体的な工法としては、アスファルトシングルを接着剤で下地に張る方法や、釘打ちによる方法がある。

アスベスト

石綿(せきめん・いしわた)のこと。

繊維質であるため紡績することができる。また、耐久力があり、溶融点が1,300度程度と高く、熱絶縁性が大きく、耐薬品性も大きいなど、安価で優れた性質を持つため、さまざまな用途に使用されてきた。建築素材としても、断熱材、保温材、耐火材として大量に利用された。

しかし、石綿の繊維を肺に吸入すると、肺がんや中皮腫の原因となることがわかり、1975年には吹き付け使用が禁止され、以後、段階的に使用の規制が強化 されて2006年には全面的に輸入・製造・使用等が禁止された(代替品が確立していない特定の部材については例外的に確立までの間は禁止が猶予されてい る)。

建物の解体などの際には、使用されていた石綿が飛散するなどの恐れがあり、それに伴う健康被害を予防するため、作業方法などについて一定の基準が定められている。

頭金

購入代金を分割して支払うときに最初に支払う代金。通常、商品引き渡しの際に支払われる。頭金は、以後支払う分割代金よりも多額であることが多い。

たとえば住宅ローンを利用する場合には、購入代金を金融機関から借り入れて販売者に一括して支払ったうえで、借入金を金融機関に分割返済することとなる。この場合に、通常、購入金額のすべてを住宅ローンの対象とすることはできず、代金の一部(一般には20%程度)は自己資金で支払わなければならない。この住宅購入時に住宅ローンを充てることなく自己資金で支払う代金が「頭金」である。

アティック

アティック

屋根裏部屋のこと。アティック(attic、アテカともいう)とは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。

アトリウム

もともとはローマ時代の中庭や中庭付きの大広間のことだが、現代ではグリーンや池などを設け、人工的な自然環境をつくり出す、建物に囲まれた中庭、吹抜けなどの内部空間を指す。

FRP (繊維強化プラスチック)

ラスチックを繊維によって強化した複合材料。英語のFiber-reinforced plasticsの略語。

軽量で加工し易いプラスチックの性質と強度・弾性度が高い繊維の性質を組み合わせた材料である。安価・軽量で耐久性があり、成型等の加工が比較的容易なため、建築材、設備材料などとして使われている。

強化材として使われる繊維は、ガラス繊維、炭素繊維などである。その製造方法は、裁断した繊維をプラスチックに混合する方法と繊維をプラスチックに浸潤する方法とがある。

経年劣化で小さな割れが生じやすく補修が困難であること、リサイクル・廃棄処分が難しいこと、強い衝撃に弱いことなどの難点があるとされている。

アプローチ

玄関アプローチ

敷地の入り口や門から建物までの小道(取付き道路)のこと。前面道路から建物までの距離をできるだけ取り、カーポートや前庭を配置することにより、まち並みや景観に配慮するケースが近年増えてきている。

雨戸

家の外回りに設置される窓のない戸。風雨の吹込み防止や防犯のために用いられる。

雨どい

雨樋

屋根面を流れる雨水を地上や下水に導くための溝形や管状の部材のこと。

いわば雨の道で、横方向に流す軒樋(のきどい)、谷樋(たにどい)、縦方向に導くための竪樋(たてどい)、横樋(よこどい)と竪樋をつなぐ呼樋(よびどい)(形状が似ているので鮟鱇=あんこう、ともいう)などがある。

ちなみに、ボーリング競技でいう「ガータ」は、英語で雨どいのこと。

アンカーボトル

アンカーボトル

布基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物のこと。
布基礎と土台を緊結するための重要な金物である。

囲障の設置

所有者を異にする2棟の間に空地があるときには、境界に囲障(塀、柵のような通行を妨げる構築物)を設置できるとするルール。民法の相隣関係の一つとして認められている権利で、「囲障設置権」という。

この場合の費用は、原則として相隣者が等しい割合で負担する。

イ準耐

準耐火建築物の一つで、「建築基準法第2条9号の3イ」に規定されている建築物のこと。

主要構造部のすべてを準耐火構造にすると同時に、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物である。

位置指定道路

特定行政庁から道路位置指定を受けた私道を、一般に「位置指定道路」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。

位置指定道路は「建築基準法上の道路」であるので、位置指定道路に面する土地では、建築物建築することができる。

一次エネルギー消費量

建築物のエネルギー消費性能を評価するときの評価指標のひとつで、建物の利用に伴う直接的なエネルギー消費量(エネルギー利用の効率化設備によるエネルギー消費削減量を含む)をいう。この数値が小さいほど省エネの程度は大きい。

非住宅建築物については、空気調和設備、空調設備以外の機械換気設備、照明設備、給湯設備、エレベーター、その他の一次エネルギー消費量を合計し、エネルギー利用の効率化設備によるエネルギー消費削減量を減じた消費量を算定する。

住宅については、暖房設備、冷房設備、機械換気設備、照明設備、給湯設備、その他の一次エネルギー消費量を合計し、エネルギー利用の効率化設備によるエネルギー消費削減量を減じた消費量を算定する。

その具体的な算定方法は、国土交通大臣が定めることとされているが、いずれも、一年当たりのエネルギー量(メガジュール/年)で表される。

省エネの程度を評価する場合の一次エネルギー消費量は、省エネ基準を1とすれば、誘導基準は、非住宅建築物については0.8倍、住宅については0.9倍、住宅トップランナー基準は0.9倍の水準に設定されている。

一団地認定

一団地の土地を一つの敷地とみなして建築規制を緩和適用するための、特定行政庁の認定をいう。建築基準法に基づく制度である。

建築確認に当たっては、一つの建物(用途上不可分の関係にある複数の建物は一つの建物とみなす)ごとに独立した敷地を確定し、基準の適合性が判断される。しかし、一団地認定を得れば、その土地に複数の建物を建築する場合でも(ただし、建物は総合的に設計されていなければならない)、一つの敷地に建築するとみなして建築規制が適用される。緩和適用される規制は、接道義務容積率制限、建ぺい率制限、日影規制等である。

例えば、ある土地を敷地とした建物が規制を満たさない場合に、隣地を敷地とする建物と総合的に設計した上で、両方の土地を一体として一団地認定を得ることができれば、前者の建築が可能となることがある。

一団地認定は、建築物の位置および構造が、安全上、防火上、衛生上支障がないと認められる場合に得ることができ、具体的な認定の基準は特定行政庁が公表している。

一括競売

土地の競売に当たって、土地に対する抵当権の設定後にその土地に建物が築造された場合に、土地とともにその建物をあわせて競売することをいう。民法によって認められている。

なお、建物に対して抵当権が設定されていない場合や建物所有者が債務者と異なる場合にも当該建物を競売できるが、優先弁済の対象となるのは土地の対価についてのみであるほか、建物所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有している場合は建物の競売はできない。

一戸建て

独立した一軒の家屋がひとつの住戸となっている住宅。「戸建て」も同じ意味である。これに対して、複数の住戸で構成される建物を「集合住宅」「共同住宅」という。

逸失利益

損害賠償において請求することのできる損失の一つで、本来得られるべきであるにもかかわらず得られなかった利益をいう。

「得べかりし利益」とか「消極的利益」ともいわれる。

例えば、事故による入院中に得ることのできなかった収入や、後遺障害によって生じる減収はこれに当たる。現実に生じた損失(「消極的利益」に対して「積極的利益」といわれる)に比べて、額の算定に当たって幅が生じやすい。

なお、慰謝料とは異なることに注意。

一般継承人

他人の権利義務を一括して承継する人のことで、包括承継人ともいわれる。たとえば被相続人の財産等を包括的に承継する場合の相続人がこれに当たる。承継するのは一身専属権(譲渡が禁止されている債権など)を除くすべての権利義務である。

なお、個別の権利を承継する人を特定承継人といい、たとえば売買によって所有権を取得する者がこれに該当する。

一般建築物

建築基準法において、特殊建築物と、大規模建築物とのどちらにも該当しない建築物のこと。

一般定期借地権

借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)により創設された3種類の定期借地権のうちの一つ。

「一般定期借地権」とは次の3つの契約内容を含む定期借地権のことである。

1.更新による期間の延長がない。
2.存続期間中に建物が滅失し、再築されても、期間の延長がない。
3.期間満了時に借地人が建物の買取を地主に請求することができない。

なお、「一般定期借地権」の存続期間は少なくとも50年以上としなければならない。

一般媒介契約

媒介契約の一つの類型。
一般媒介契約とは、次の1.および2.の特徴を持つ媒介契約のことである。

1.依頼者(すなわち売主等のこと)が「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて媒介を依頼することが原則的に自由である。
2.依頼者自身が、自分の力で取引の相手を発見し、直接契約することが原則的に自由である。

なお、依頼者が、「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて依頼する場合において、その「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に通知するかどうかにより、一般媒介契約はさらに次の2つの類型に分かれる。

1)明示型の一般媒介契約
明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知する義務があるとする媒介契約である。
2)非明示型の一般媒介契約
非明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知しなくてよいとする媒介契約である。

一筆の土地

土地登記簿において、一個の土地を指す単位を「筆」という。

従って、「一筆の土地」とは「土地登記簿上の一個 の土地」という意味である。

移転登記

所有権移転登記のこと。

所有権移転登記とは、不動産の売買取引において、不動産の所有権が売主から買主に移転したことを公示するための登記である。

囲繞地

囲繞地

公道に通じていない土地を囲んでいる周囲の土地をいう。

民法は、他の土地に囲まれ公道に接していない土地の所有者は、公道に至るために囲繞地を通行することができる(囲繞地通行権)としているが、これは、囲繞地に対して、囲繞する土地を受益地とする法定地役権が設定されていると考えることができる。

居抜き

店舗や工場などを、その内部の商品、設備、什器備品などを設置したままの状態で売買・賃貸すること。

従って、居抜きで購入もしくは借りた場合は、以前のままの内装や設計設備等が付帯するので、比較的早期で営業にこぎつけることができる。

犬走り

犬走り

築地塀の外壁と溝との間にある細長く平らな通路状の部分。

土手、石垣などに設けられた同様の狭い帯状部分をさす場合もある。

入母屋屋根

入母屋屋根

屋根形式の一つで、上部が切妻屋根(両側に勾配のある屋根)、下部が寄棟屋根(四方に勾配のある屋根)のかたちのもの。

印鑑証明書

捺印された印影(印を紙などに押した跡のかたち)が、あらかじめ届けられた印影(印鑑)と同一であることを証明する官公署の書面。届出できる印鑑は一つに限られている。

公正証書の作成、不動産登記、重要な契約などの際に、文書作成者が本人であることを証明するため必要とされる場合が多い。

印鑑証明書の交付は、個人の印鑑については、通常、市区町村長が条例等に従って行なうが、商業登記に当たって提出した印鑑については登記所が担当する。 

印鑑届けをした印影を生む印が「実印」である。

印紙税

契約書、受取書、証書、通帳などを作成する際に課税される税金。国税である。
印紙税は、印紙税法に定められている20種類の文書(課税文書)に対して課税される。例えば、不動産売買契約書、建築工事請負契約書、土地賃貸借契約書、代金領収書などは課税文書であるが、建物賃貸借契約書や不動産媒介契約書は課税文書ではない。

インスペクター

建物の状況を検査・調査すること(建物の住宅インスペクション)に関する専門的な知識・技能を有すると認められた者。英語のInspectorであるが、英語では建物の検査・調査を行なう者に限定せず広く“検査官”を意味している。

インテリアコーディネーター

家具や住宅設備などのインテリアを選択し、住む人にとって快適な住空間を作るために適切な提案を行なう専門家。インテリア商品の知識を提供するだけでなく、顧客と相談しながら、空間のデザイン、性能、快適性などを考え、費用を考慮して住空間を具体化することが求められる。

インナーバルコニー

インナーバルコニー

屋外に開かれた部屋状の空間。屋外とのあいだに壁がない一方、バルコニーと違って屋根を備えている。形状はベランダと似ているが、部屋として利用でき、原則としてその床面積容積率に算入される。

WIC (ウォークインクローゼット)

ウォークインクローゼット

ウォークイン、つまり歩いて入れるクローゼット、衣類の押入のこと。衣装ダンス、衣裳戸棚を指すワードローブは家具のニュアンスが強いのに対して、ウォークインクローゼットは造り付け家具、ないし部屋の意味に使われることが多い。

WTC (ウォークスルークローゼット)

ウォークスルー

通り抜けできるクローゼット(衣服の収納空間)。英語のwalk through closet。

部屋間の通路の壁面を利用して設置されることが多く、ウォークインクローゼットと違って扉がない場合が多い。

浮床工法

浮床工法

歩行音やピアノ等の演奏に伴う音の振動が、床を伝わって伝搬しないようにするための工法。主構造体に防振材を据え付け、音を遮断・絶縁する。

請負人の瑕疵担保責任(品確法における~)

請負契約によって引き渡した目的物(例えば、建設工事請負によって完成した建物)が種類または品質に関して契約の内容に適合しない場合に、請負人が負うこととなる責任。民法の規定による契約不適合責任のひとつで、これを「瑕疵担保責任」という。

請負人に契約不適合責任を負わせるためには、注文者は、追完請求(補修等の実施を求める請求)、報酬減額請求、損害賠償請求または契約解除権の行使をしなければならない。

民法は、契約不適合責任を負わせるためには、注文者は、原則として契約不適合を知った時から1年以内に不適合である旨を通知しなければならないとしている。ただし、請負人が不適合を知っていたときまたは重大な過失によって知らなかったときはその限りではないとされている。

また、請負人は、知りながら告げなかった事実等についての契約不適合責任については免れることができないが、それ以外の事由による契約不適合については責任を負わない旨の特約をすることが認められている。

しかしながら、住宅の品質を確保するため、新築住宅の工事請負契約については、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき、契約不適合責任(瑕疵担保責任)について次のような特例が定められている。

(1)新築住宅の「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」の契約不適合(瑕疵)について、請負人は、注文者に住宅を引き渡した時から10年間、契約不適合責任(瑕疵担保責任)を負う。
(2)契約によって、(1)の瑕疵担保期間を20年以内に延長することができる。

この特例は強行規定であり、特約によって責任を免れることはできない。

なお、民法には、請負人の瑕疵担保責任の存続期間等について特別の規定があったが、民法(債権関係)改正(施行は2020年4月1日から)によって削除され、契約不適合責任に統合・整理された。

雨水浸透阻害行為

雨水の浸透を妨げる恐れがあるとして、その実施に当たって都道府県知事等の許可を必要とする行為をいう。「特定都市河川浸水被害対策法」に基づき制限される行為である。

許可を要するのは、次のすべてに該当する場合である。

(1)市街化の進展によって河道等の整備による浸水被害の防止が困難であるとして指定された都市河川(特定都市河川)の流域内における行為
(2)宅地等にするための土地の区画形質の変更、土地の舗装、排水施設を伴うゴルフ場等の設置、ローラー等による土地の締め固めなど一定の行為
(3)行為に係る面積が原則として1,000㎡以上
雨水浸透阻害行為について許可が必要であることは、宅地建物取引の営業における重要事項説明の対象とされている。

なお、特定都市河川流域においては、雨水浸透阻害行為に伴って設置した雨水貯留浸透施設の機能を阻害する恐れのある行為について許可を要するほか、保全調節池の埋立て、敷地での建築物の新改築などについて届出が必要である。これらの制限についても、宅地建物取引の営業における重要事項説明の対象とされている。

雨水の侵入を防止する部分

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で定められた雨水の侵入を防止するための住宅の部分のこと(品確法第87・88条、同法施行令第6条第2項)。

具体的には次の部分が「雨水の浸入を防止する部分」に該当する。

1.住宅の屋根と外壁 (具体的には屋根・外壁の仕上げ・下地などを指す)
2.住宅の屋根・外壁の開口部に設ける戸・枠その他の建具 (具体的にはサッシなどを指す)
3.雨水を排除するため住宅に設ける排水管のうち、住宅の屋根もしくは外壁の内部または屋内にある部分

このような「雨水の侵入を防止する部分」については、住宅品質確保法により、新築住宅に関する10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている。

内金

内金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。

手付が売買契約が成立する際に交付されるのに対して、内金は契約成立後に交付されるという違いがある。

また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、内金は交付される時点ですでに代金の一部である。

ウッドデッキ

ウッドデッキ

庭の一部に設けられた木製の床で、居間等と連続した造りになっているものを「ウッドデッキ(木の甲板)」という。

埋戻し

埋設物の設置工事において、掘削した土砂等をもとに戻すことをいう。

地震時に、埋め戻した土砂等が液状化して、埋設物に被害が生じることがあるため、埋戻し土を適切に選択すること、埋戻し部を締め固めまたは固化することなどが必要とされる。

下水道などの官路については、特に適切な施工が求められる。

売建住宅

開発した宅地を分譲する際に、同時に宅地の購入者がその宅地に建設する住宅を分譲事業者に発注する方法で建てられた住宅をいう。

「建売住宅」の建築主は不動産会社であるのに対して、「売建住宅」の建築主は宅地の購入者である。建売住宅に比べて設計などの自由度は高いが、建築を請け負う業者はあらかじめ決められている他、用意された建物の設計モデルから選択して発注することが多い。

なお、宅地分譲の方法は、大きく、宅地のみの分譲(更地分譲)と住宅付の分譲(建売分譲)に分かれるが、売建住宅はその実態を照らせば後者の類型に近いと考えてよい。また、宅地分譲の際に一定期間内に住宅を建設することを条件とする方法(建築条件付宅地分譲)があるが、売建住宅はこの方法の一つでもある。

売主

不動産売買契約において、不動産を売る人(または法人)を「売主」という。

また不動産広告においては、取引態様の一つとして「売主」という用語が使用される。

この取引態様としての「売主」とは、取引される不動産の所有者(または不動産を転売する権限を有する者)のことである。

売渡証書

不動産売買契約の内容を簡潔に要約した書面のことを「売渡証書」という。

この売渡証書は、売主または買主からの依頼により、登記手続きを担当する司法書士が不動産売買契約書をもとにして作成するのが一般的である。
売渡証書の記載内容は「売主の住所氏名」「買主の住所氏名」「売買される不動産の概要」である。
この売渡証書は「所有権移転登記の原因を証する書面」として、所有権移転登記を申請する際に、登記所に提出される。

売渡承諾書

不動産の売買において、当該物件を売り渡す意思があることを表明する書面で、売主が買い受け希望者に対して交付する。書面には、売り渡し価格や売渡条件等が記載されている。

売渡承諾書は契約締結が可能である旨を表明するものであって、契約に至る過程で交わされる確認等のための文書に過ぎず、それを交付しても契約の申し込みや承諾の効果はないとされている。

ただし、売渡承諾書の交付によって一定の信頼関係が形成されることとなるので、売渡承諾書を交付したにもかかわらず合理性に欠ける理由等で契約に至らなかった場合には、信義則に反するとされることがある。

上物

土地の上に建物が存在しているとき、この建物を「上物」と呼ぶ。

なお、不動産広告においては、土地の上に家屋が存在する場合について「上物あり」と表現することがある。

上物が老朽化している等の理由で上物の価値が非常に低いと考えられるような場合には、不動産広告では「古家あり」または「廃屋あり」と表現するのが望ましいとされている(不動産の表示に関する公正競争規約第10条施行規則3条4号)。

HRC

Hard Reinforced Concrete=高強度コンクリートのこと。

設計基準強度が大きいため、超高層RC、SRC造建築物が可能である。また、高強度化により柱、梁部材の断面を低減しスパンを長く取ることができるため、コストダウンや空間自由度が増大する一方、工期を短縮できるメリットがある。

HPC

鉄骨とコンクリートパネルとを組み合わせる建築構造。英語のHard Precast Concreteの略語。

現場で組み立てた重量鉄骨(H形鋼)に、あらかじめ製造されたコンクリートパネル(PC部材)を接合する工法で構築する。現場でのコンクリート打設工事が不要となるなどの特徴があり、中高層マンションに使われる場合が多い。

液状化

地震の際に地盤が液体状態となる現象をいう。

水分をたくさん含んだ砂質の地盤で発生する。

地震による強い振動によって砂粒の間にある水分の圧力(間隙水圧)が高まり、砂粒の動きが自由になるために生じる。その結果、地上構造物の沈下や倒壊、地中構造物の浮き上がり、地盤の水平方向への移動(側方流動)、水と砂の吹き上げ(噴砂)などが起きる。
新潟地震(1964)でその発生が確認され、その後、阪神・淡路大震災(1995)や新潟県中越地震(2004)でも発生した。また、東日本大震災(2011)では、千葉県浦安市をはじめ広範囲に発生し、大きな被害をもたらした。

なお、液状化あるいはそれによる被害を防ぐための工法が開発されている。

エクステリア

本来は、建物の外観や建物の外壁を指す言葉であるが、わが国の不動産業界・建築業界では、建物の外周りに設置される工作物等を総称して「エクステリア」と呼んでいる。

具体的には、住宅の場合でいえば、門扉、塀、生垣、庭、カーポートなどのことである。

エコウィル

ガスを用いて熱と電力とを同時に供給する家庭用装置のひとつ。小型のガスエンジンによって発電し、その際に発生する熱を給湯や暖房に利用する方法の愛称である。

熱と電力とを同時に供給することを「コジェネレーション」という。エコウィルは、ガスを燃焼して動力を得る装置(ガスエンジン)を用いたコジェネレーション手法の愛称である。一方、同様にガスを動力源とするが、燃料電池を用いるコジェネレーション手法の愛称は「エネファーム」という。

エコウィルはエネファームよりも安価な手法であるが、給湯をメインにした装置であるため貯蔵する湯量を超える発電はできない。

エコハウス

環境への負荷を抑えるための対策を講じた住宅のこと。
対策の目標は、省エネルギーや再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減などであり、具体的には、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光・風力エネルギーの利用、ゴミの減量などが実施される。

その基準として、例えば(一財)建築環境・省エネルギー機構が定めた「環境共生住宅認定基準」があるが、この基準では、環境負荷の抑制だけでなく、バリアフリー化や室内の空気質の維持(シックハウス対策)なども要求されている。

SI (スケルトン・インフィル)

スケルトンとは骨組ともいえる躯体や共用設備、インフィルは、住戸専有部分の内装・間仕切りや設備。これらを分離させることで、耐久性と可変性が得られる。

また、集合住宅において、インフィル部分を入居者の要望により間取りや使用を自由に構成する方式をスケルトン方式という。

集合住宅において、入居者の要望により各住戸の間取りや仕様を構成する方式の住宅。集合住宅においても、生活様式の多様化に対応した注文住宅を実現できるように考えられた手法。スケルトン(骨組ともいえる躯体や共用設備)とインフィル(住戸専有部分の内装・間仕切りや設備)が分離することにより、耐久性と可変性が得られる。

SIC (シューズインクローゼット)

SIC

土足で入ることができる収納空間。和製英語である。

靴類が収納されるほか、物置やコート類の収納スペースとして利用されることもある。

また、出り口を2つ設けて、シューズインクローゼットから直接に室内に入ることができる構造のものもある。

SRC (鉄骨鉄筋コンクリート構造)

「Steel Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもの。

鉄筋コンクリートに、鉄骨を内蔵させた建築構造
比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

S造 (鉄骨構造)

Sは「Steel」のことであり、「鉄骨構造」という意味である。

柱とを「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。

主要な構造を形成する鉄骨の種類により「軽量鉄骨構造」と「重量鉄骨構造」に分けることができる。

MBS

Mortgage Backed Securityの略。

不動産を担保とした融資に係る債権を裏付けとして発行された証券で、一般にモーゲージと呼ばれる。

住宅ローン債権を裏付けとする証券がRMBS(Residential Mortgage Backed Securities)、商業用不動産担保ローンを裏付けとする証券がCMBS(Commercial Mortgage Backed Securities)である。

LED照明

発光ダイオード(LED)を光源とする照明器具。LEDはLight Emitting Diodeの略語で、電圧を加えると発光する半導体素子である。

LEDが発光するのは、P型半導体(正孔が多い)とN型半導体(電子が多い)を接合した素子に順方向に電圧をかけると、正孔と電子とが再結合してエネルギーが発生し、光となるからである。LED照明はその現象を利用した器具である。この場合に放出される光は、半導体を構成する化合物によって波長が異なっていて白色ではない。そのため、照明に用いるためには白色にする必要があるが、その方法には、大きく分けて、青色LEDの光を蛍光体に通して白色に変換する方法と、異なるLEDが発光する青・赤・緑の光を混光して白色にする方法とがある。現在は前者の方法が普及している。

LEDは、発光方法の特質から、白熱電球に比べてエネルギー効率が高く耐久性に優れるとされるが、高価である。

なお、白熱電球はフィラメントに通電することによって生じる熱輻射発光を、蛍光管は放電で生じる紫外線が蛍光体に当たって可視光線に変わる現象を、それぞれ利用した照明器具である。

LCCM住宅

住宅の建設から解体までの間(ライフサイクル)における二酸化炭素排出量がマイナスとなる住宅をいう。Life Cycle Carbon Minus住宅の略。

そのための手法として、
1.断熱性を高め、開口部などの可変性を確保する
2.高効率の設備機器の採用などでエネルギー利用を効率化する
3.太陽光発電などによって住宅自身がエネルギーを生産する
4.建設段階におけるCO2排出量を削減する
ことが有効だとされる。

また、その実現のためには、要素技術だけでなく、ライフサイクルCO2排出量の評価手法、省エネルギーのための環境設備設計手法の開発が必要であると考えられている。

LGS (軽量鉄骨)

正式名称は「軽量形鋼」。
厚さ6mm以下の鋼板を、複雑な形状に折り曲げてつくった鋼材のことである。

この軽量鉄骨には、断面の形状等により多数の種類がある。
最もよく使用されるのは、断面の形状がアルファベットの「C」に似たもの(「リップ溝形鋼」)である。

L値

音をどの程度遮るか(遮音性能)を表わす単位をいう。

衝撃の伝わり方の程度によって測定し、ほとんど気にならない程度の音の伝わり方をL-50として、数値が小さいほど遮音性能が優れるように定められている。

LDK

「リビング・ダイニング・キッチン」のこと。
リビングは「居室」、ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、リビング・ダイニング・キッチンは「居室兼食事室兼台所」という意味である。

不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「LDK」と表示する場合には、「居室兼食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

この場合に、最低必要なLDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには8畳、2部屋以上のときには10畳以上とされている。

LPガス

可燃性炭化水素を圧縮し液化した燃料で、Liquefied Petroleum Gasの略語。日本では「液化石油ガス」と訳され、「プロパンガス」も同じ意味で使われている。

主成分は、石油から精製されるプロパン(構造式 CH3-CH2-CH3)またはブタン(構造式 CH3-CH2-CH2-CH3)で、常圧常温で容易に気化し、燃焼時の発熱量が大きい。本来無色無臭であるが、微量の硫黄系化合物で着臭されていて、液体のままボンベに充填して運搬・供給される。

なお、LPガスに似た燃料用ガスとして「都市ガス」があるが、都市ガスの主成分はメタン(分子式CH4)で、ガス管によって気体のまま供給される。

縁側

縁側

建物主要部の外側に張り出した板敷きの空間。「縁」は「へり・ふち」という意味である。

縁側は、和風建築において用いられ、建物の縁をかたちづくる空間デザインの一つである。
縁側のつくり方には、床板が空間の短手方向に張られ、一般に雨ざらしとなっている「ぬれ縁」と、床板を空間の長手方向に張って、外部と雨戸などで仕切った「くれ縁」とがある。

延焼防止性能

火事の際に延焼しないための建物性能。防火のために必要とされる性能のひとつである。

建築基準法においては、延焼防止性能は、建物のすべての壁・柱等に対して一律に耐火性能を要求することで確保されてきた。しかしながら、外壁や開口部など外殻の防火性能を高めれば、構造物に対して一律に耐火性能を要求しなくても延焼防止性能を確保できると考えられている。

そこで、延焼防止性能について技術的基準を整備し、防火地域準防火地域における延焼防止性能の高い建築物建ぺい率制限を10%緩和するほか、建物内部の柱等に木材を利用する設計を容認することとされている。

エントランス

建物の入り口や玄関のこと。マンションや商業ビルでは、その建物の印象に強い影響を及ぼすことが多い。

沿道地区計画

都市計画法第12条の4に規定する「地区計画等」の一つ。幹線道路の沿道の整備に関する法律に従い、都市計画によって定められる。

沿道地区計画は、幹線道路のうち交通騒音が著しく沿道に相当数の住居が密集している道路(沿道整備道路という)の沿道の地区について、緑地帯などの緩衝帯の整備、沿道の建築物建築の規制などにより、騒音被害の防止を図ろうとする計画である。

ALC

「Autoclaved Light Weight Concrete」の頭文字を取ったもの。日本語では「軽量気泡コンクリート」と表記される。

「軽量気泡コンクリート」は、工場でセメント等に発泡剤を混ぜて、高温高圧の状態で養生したコンクリートである。その特長として軽量にもかかわらず強度があり、耐火性や遮音性にも優れていることが挙げられる。

ALC造

ALC造とは、 ALC製のパネルを使用した建築構造のことである。

以前は高級戸建住宅の外壁や間仕切りをALCとすることが多かったが、最近では賃貸マンションにもALC造が多用されるようになった。

屋外広告物条例

屋外広告物法第3条から第5条までの規定にもとづいて、都道府県・指定都市・中核市・景観行政団体である市町村が定めた、屋外広告物の規制に関する条例のこと。

屋外広告物条例による規制が可能な地域は、従来は「市及び人口5千人以上の市街的町村の区域」(旧屋外広告物法第3条第1項)に限定されていたが、2004(平成16)年の法改正により、全国どこでも屋外広告物条例を設けることが可能になった(法第3条から第5条)。

屋外広告物条例による規制内容は、屋外広告物の表示・掲出の禁止(法第3条)、屋外広告物の表示・掲出に対する知事・首長の許可制(法第4条)、屋外広告物の形状・面積・色彩・意匠・掲出方法の基準(法第5条)である。また屋外広告物条例で定めるところにより、違反広告物を除却することができる(法第7条)。

屋外電源

家屋の外側に設置する電気供給設備。たとえば、外壁等に設けた電源コンセントがこれに当たる。

家屋の外で電気を使う場合には、屋内の電源から電気コードを引くこともできるが、屋外電源を設置すればより簡便に電力を供給できる。

屋上防水工事

建物屋上の雨漏りを防ぐ工事をいう。

屋上防水の方法には、大きく、
)防水塗料を塗る方法(塗膜防水):ウレタン防水、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)防水
)防水シートを貼る方法(シート防水):ゴムシート防水、塩化ビニールシート防水
)アスファルトを含んだ不燃布等を重ねあわせて接着する方法(アスファルト防水)

がある。防水方法は、屋根の形状や施工条件に応じて選択する。

屋上緑化

屋上緑化

樹木・植物などを建造物の屋上に設置し、緑化すること。

近年ではヒートアイランド現象を緩和するために屋上緑化が非常に有効であることが認識されるようになってきた。

このため国では、2001(平成13)年8月より「都市緑地保全法」を改正・施行し、「緑化施設整備計画認定制度」を創設している。
この制度は、一定の要件を満たす樹木・植物などを屋上等に設置する場合には、固定資産税を軽減するというものである。

また東京都では、2001(平成13)年4月より東京都自然保護条例を改正・施行し、1,000平方メートル以上の敷地面積の民有地において、建築物等を新築・増築する者に対して、地上部の空地部分の20%と屋上の利用可能部分の20%を緑化することを義務化している。

奥行

建物や宅地の前面道路に接する境界から、その反対側の境界までの距離。これに対して、前面道路に接している距離を「間口」と呼び、この両者によって建物や宅地の形状や大きさをおおまかに示すことがある。

押入れ

押入れ

部屋の一部分をふすま、または戸で仕切った空間で、寝具、衣服等の生活用品を収納する場所。英語の「closet(クローゼット)」も同じ意味で使われる。

踊り場

階段の途中に設けられた踏面の広い段のこと。階段を昇降するときの危険防止と小休止のために設ける。また、階段の方向を変えるときにも付ける。

幅と奥行き、段の高さの最大・最小寸法については、建築基準法で決められている。

親子ドア

親子ドア

広いドアと狭いドアの二面で構成されている両開きのドア。通常は狭いドア(子ドア)を閉めたまま広いドア(親ドア)のみを使って出入りし、必要に応じて子ドアも開放して広い間口とすることができる。

なお、かたちは親子ドアに似ているが、子ドアを開かないように固定したドアを「片袖」という。

温水洗浄便座

温水を噴出して肛門等を洗浄する機能のある便座。洗浄強度の調整のほか、乾燥や脱臭などの機能が付加されている場合もある。

「ウォシュレット」「シャワートイレ」などの商標があり、これらの商標で呼ばれることも多い。

温水ルームヒーター

温水の熱を利用した暖房器具のひとつで、屋外のガスボイラー(ガス給湯器)で温水をつくり、それをコンセント接続によって室内の器具に導いて空気を暖める器具をいう。

温水を利用した暖房方式には床暖房や温水パネルヒーターがあるが、それらは設備が固定され部屋全体を暖めるのに対して、温水ルームヒーターは器具を移動できる一方、暖房範囲は局所的である。

オートバス

自動的に給湯する機能を備えた浴槽。和製英語である。

湯量、湯温などを設定しておけば、給湯の開始をボタンなどで指示するだけで設定どおりに給湯される。この場合、自動的に追い焚きする機能を備えたものを「フルオートバス」、追い焚きのためには別途の指示が必要なものを「セミオートバス」という。

なお、オートバスであっても浴槽の栓は自動的に開閉しない。

オートライト

自動的に点灯・消灯する照明装置。玄関灯、廊下灯、庭園灯などに使われている。automaticとlightを組み合わせた和製英語である。

オートライトの点灯・消灯は、センサーによって制御する。センサーは目的に応じて選択することになるが、その方式には、人が発する赤外線を感知するもの(人感センサー、人が近づくと点灯する)、明るさを感知するもの(光センサー、暗くなると点灯する)などがある。

なお、オートライトには自動車や自転車の前照灯の意味もあるが、これはautomobile lightの略語であって、住宅等に使われるオートライトとは異なる用語である。

オーニング

オーニング

英語でawning、窓やポーチに張り出して設置する可動式の「日よけ」をいう。

一般に、テント生地でできている。オーニングによって、窓辺などの陽射しを調節したり、ポーチなどを雨から保護することができる。

オーバーハング

もともとは登山用語で、岸壁の上部に突き出た岩、張り出した岩のことをいうが、建物の場合は、外壁よりキャンティレバーで支えられた跳ね出した床、バルコニーのことをいう。

オープン外構

敷地の周囲を遮蔽しない外構。樹木や草花を植栽するなどによって、開放性のある敷地境界をかたちづくる。

オープン外構は、開放性がある一方、プライバシー確保や防犯のための工夫が必要である。

オープンキッチン

居室・食事室と一体となっていて、部屋と仕切りがない調理スペースをいう。

間取りを広くとることができ、調理中にも居室とコミュニケーションを保つことができる一方、調理に伴う臭いなどが居室・食事室に波及することへの対応や、収納スペースの適切な確保が必要となる。

オール電化システム

住宅内の熱源、例えば冷暖房、給湯、調理などに必要な熱をすべて電気で賄うシステムをいう。

燃料の燃焼による有害物質や水蒸気が発生しないこと、火事の恐れが比較的小さいことなどが特徴とされる。

か行

開口部

壁・床・屋根に設けられた開口部分のこと。窓、出入口、天窓などを指す。

階高

ある階の水平基準面から直上階の水平基準面までの高さのこと。

階段下収納

階段下収納

階段の下に設けた収納スペースのこと。

デッドスペースを有効に利用する方法であるが、スペースのかたちは直方体とはならない。

改築

建築物の全部もしくは一部を除却すると同時に、これと同様の規模・構造の建築物を建てることをいう。

建築基準法では、改築も「建築」の一種とされており(建築基準法第2条第13号)、改築についても建築確認を申請する必要がある(建築基準法第6条)。

開発道路

都市計画法による開発許可を受け開発行為によって開発区域内に設置された道路で、開発許可申請の際の設計に従って公共的な施設として設置されたものをいう。

設置後は、原則として市町村等に移管されて道路法の道路として管理される。通常、建築基準法接道義務を満たすために設置される私道よりも幅員が広い。

カウンターキッチン

キッチン(台所)とダイニングルーム(食事室)の間に、料理などをやりとりできるカウンター(台)を設置する方式又はその方式で造られたキッチンをいう。キッチンを開放的な空間とする方法として用いられている。カウンターキッチンは英語でCounter kitchenと綴れるが、意味上は和製英語である。

カウンターの設置方法には、キッチンとダイニングルームの間仕切り壁に大きな窓を空けてカウンターを置く方式、ダイニングルームの一角に調理台を設置しそれにカウンターを直接付置する方式などがある。

なお、カウンターキッチンの多くは、調理台がダイニングルームと開放的に向き合う配置となっているが、このような配置方式を「対面キッチン」という。

火災保険

火災による損害を補填するための保険。

火災保険契約を締結すれば、住宅、家財、店舗、工場、事業用資機材等が火災によって消失、損傷した場合に、生じた損害に対して保険金が支払われる。

一般に、火災のほか、落雷、爆発、風災などによる損害についても補填するよう設計されている。ただし、地震によって発生する火災の損害は、火災保険ではなく地震保険(火災保険に付帯されることもある)によって補填される。

火災保険の保険期間は、一般に、生命保険に比べて短い。また、保険金(保険者が支払う金銭)は、生命保険と違って、原則として被保険者が現実に被った損害額に基づいて算定される。

瑕疵物件

取引の対象となった不動産の当事者の予想していない物理的・法律的な欠陥(瑕疵)があったときの、当該不動産をいう。

例えば、土壌の汚染、耐震強度の不足などの発見は瑕疵となる恐れが大きい。不動産売買契約締結時に発見できなかった瑕疵が一定期間内に見つかった場合には、買主は契約の解除または損害賠償の請求をすることができる。

瑕疵保証

瑕疵が発見されたときにそれによって生じた損失を補填することを、あらかじめ約束すること。不動産に瑕疵があった場合には、売主が買主に対して瑕疵担保責任を負うのが原則であるが、それを補完するために、第三者が、瑕疵により発生した一定の損害を負担する仕組みがある。これが瑕疵保証である。

例えば、住宅の新築について工事請負人は引き渡しから10年間、住宅の構造耐力上主要な部分などについて瑕疵担保責任を負うが、住宅の性能を評価する制度を利用すれば、評価者がその瑕疵を保証する仕組みが用意されている。

家事動線

家事のための移動経路。家事は異なる作業を異なる場所で行なう場合が多いため、間取りや家具・設備の配置によって動線に大きな違いが生まれる。

家事は、調理、洗濯、掃除、子供の世話などで構成されているが、家事動線を検討することによって、これらの作業を効率よく進めるための工夫が可能となる。

家事動線は短くシンプルであるほうが良いと考えられているが、一方で、移動に伴って、触れ合いや見守りなどの関係が生まれることもあるほか、家族の生活動線(居住生活のための移動経路)と家事動線との関係にも配慮しなければならない。

片流れ屋根

片流れ屋根

屋根形式の一つで、片側から一方向だけに勾配があるかたちのもの。

勝手口

勝手口

玄関とは別に設けられた、台所やサービスヤードへの出入りするための出入り口のこと。

茶室で、客が出入りする躙り口(にじりぐち)に対して、亭主が出入りする口(茶道口)のことも勝手口という。

角地

正面と側方に路線(道路)がある土地のこと。

金物

建築材の接合部を結合し、補強するために取り付ける部品(その多くが金属製である)を総称して「金物」という。

金物には、くぎ、ボルト、短ざく、かね折り、プレート、アンカーボルトホールダウン金物などの多様な種類がある。

特に在来工法木造建築物では、建築物の安全性・耐震性を確保するために、「筋かいプレート」などの多種多様な金物の使用が必要不可欠である。

壁紙 (クロス)

天井や壁などの仕上げ材として用いられる薄い布製の装飾用壁紙のこと。布製だけではなく、ビニール製やプラスチック製のものも多く、環境問題を含めた安全性が問われている。

最近ではシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを含まない壁装用接着剤が使われていたり、環境対応商品や機能性壁紙も登場している。

壁式鉄筋コンクリート構造

壁式鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリート構造の一つ。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」は、「柱」「」を設けず、基本的に「壁」だけで荷重を支えるような鉄筋コンクリート構造である。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」には、柱・梁がないため、建物の内部空間が広く使用できるというメリットがある。
なお強度を確保するため、壁の中には梁に相当する配筋が作られている。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」は、壁が多い中層建物に最適である。しかもコストが安く、空間が広く取れるため、3階建共同住宅などで多用されている。

障子の枠を形成する部材のこと。
上辺は「上框」、左右の辺は「たて框」、下辺は「下框」、中央の水平な部材は「なか框」という。
また障子だけでなく、ふすま、板戸、雨戸、和風の玄関戸、ガラス戸、網戸についても上下左右の辺を「框」という。

鴨居

鴨居

住宅の開口部の上側にある横架材のこと。

通常は、障子・襖・引き戸・引違い戸などをはめ込む溝が2本彫られているが、溝のないもの(無目)、溝が1本のもの(一筋)などある。上部にあるのが鴨居、下部にあるのが敷居(鴫居という説もある)で、鴨という水鳥の名を付けているのは火難除けの願いからといわれている。

茅葺き屋根

茅葺き屋根

茅で葺いた屋根をいう。断熱性に優れているが、耐火性に弱点があり、また定期的に葺き替えなければならない。

瓦葺き

瓦とは、あらかじめ互いに重なり合うような曲面の形状に作られた粘土製等の板のことである。この瓦によって屋根を覆うことを「瓦葺き」という。

瓦には、その素材によって、粘土瓦、厚型スレート瓦などがある。
粘土瓦は、粘土を焼成して成型したもの。耐久性に優れるが、他の屋根材料よりも重く、かつ吸水性が高いという欠点もある。
厚型スレート瓦は、セメントと細骨材から作られた瓦で、粘土瓦よりも軽量・安価である。

瓦の形状には、本瓦、桟瓦、S瓦、スペイン瓦、フランス瓦、波形瓦、平形瓦などの多くの種類がある。

瓦葺きの工法については、かつては瓦の下に土を入れる工法を用いていたが、現在では瓦を銅線や釘で止める乾式工法が一般的である。

瓦葺き屋根

瓦葺き屋根

瓦で葺いた屋根をいう。耐火性、耐久性に優れている一方、加重が大きい。

瓦は本来粘土製であるが、金属瓦、セメント瓦、ガラス瓦、コンクリート瓦等が用いられることもある。

簡易耐火建築物

建築基準において、主要構造部(壁、柱、床、、屋根、階段)が、準耐火構造と同等の準耐火性能を有するための技術的基準に適合し、かつ、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)に防火戸など、火災を遮る設備を有する建築物をいう。

この場合の技術的基準としては、外壁を耐火構造とする方法(外壁耐火型)、または、主要構造部を不燃材料とする方法(不燃構造型)についての要件が定められている。

簡易型耐火建築物は、もともと建築基準の制度上、主要構造部が準耐火構造ではないが耐火性があると認められる建築物として扱われていたが、現在は準耐火建築物の類型の一つとされ、もはや法令上は独立に定義された用語ではない。しかし通称として使用されることがある。また、準耐火建築物の法令上の定義に即して、「ロ準耐」(建築基準法第2条第9号の3ロに該当する準耐火建築物という意味)といわれることもある。

間接照明

人工照明の方式には大別して直接照明と間接照明があり、間接照明は壁や天井に光を反射させるもの。

直接光と比べ間接光は柔らかく、光が織りなす陰の演出でムーディな空間演出を可能にする。

カーテンレールボックス

カーテンレールボックス

一般にはカーテンボックスという。

カーテンをスムーズに開閉するためのレールやカーテンを吊すフックをカバーするための箱状のもの。天井に埋め込んだり、窓枠上部に取り付けたりする。

カーポート

屋根と柱のみで壁がない簡易な自動車車庫をいう。英語のCarport。

カーポートは、車庫と違い建物ではないが、青空駐車場と違って雨を避けることができる。

外構

建物の外に設ける工作物

門、塀・垣根、庭木などが該当し、敷地境界を形づくるとともに、建物の壁面などと一体となって敷地の景観や雰囲気を形成する。

なお、「外構」と「エクステリア」とは同じ意味である。

外皮熱性能

建築物のエネルギー消費性能を評価するときの評価指標のひとつで、室内外の温度差による熱損失量をいう。この数値が小さいほど省エネの程度は大きい。

非住宅建築物については、屋内周囲空間(外気に接する壁から5m以内の屋内空間、屋根直下階の屋内空間および外気に接する床直上の屋内空間、「ペリメータゾーン」という)の単位ペリメータゾーン床面積当たり年間熱負荷(単位は、メガジュール/平方メートル・年、「PAL*」という)を算定する。これを基準として用いる場合には、用途および地域区分に応じて基準とする数値を調整する。
住宅については、外壁や窓の外皮平均熱貫流率(外皮面積・単位温度当たりの熱損失量で、単位は、ワット/平方メートル・度、「UA値」という)および冷房期(一日の最高気温が32度以上となる期間)の平均日射熱取得率(単位外皮面積当たりの日射量に対する日射熱取得量の割合で、「ηA値」という)を算定する。これを基準として用いる場合には、地域の区分に応じて基準とする数値を調整する。

その具体的な算定方法は、国土交通大臣が定めるとされている。

なお、エネルギー消費性能の基準として外皮熱性能が用いられるのは、(1)住宅に関する省エネ基準、および、(2)全ての建物に関する誘導基準においてである。

外壁塗装

建物の外壁を保護するための塗装。外壁は、雨、大気浮遊物、紫外線などに曝されることによって劣化するが、その進行を抑える役割を果たす。

外壁塗装は、塗った塗料そのものが劣化するため、適時に再塗装する必要がある。この場合、塗装対象の確定(外壁以外にベランダ床、雨どいなどを含めるかどうか等)、塗料の選択(下地に適しているか等)などによく注意しなければならない。

外壁の後退距離

第一種第二種低層住居専用地域では、道路や隣地との境界線から一定の距離だけ、外壁を後退させなければならない場合がある。これを「外壁の後退距離」という。

この「外壁の後退距離」は都市計画によって規定される制限である。逆にいえば、都市計画に定めがないならば、第一種・第二種低層住居専用地域であっても、外壁を後退させなくてよいということである。

都市計画で「外壁の後退距離」が定められると、建築物同士の間に一定の空間が常に確保されるようになり、日照・通風・防火などの面で良好な環境が形成される。

都市計画で「外壁の後退距離」が定められる場合、その距離は1mまたは1.5mが限度である(建築基準法54条2項)。

崖線

崖地の連なり。緑が連続し、湧水や豊かな動植物生態が残っている場合が多い。

傾斜地マンションの建設などによって、崖地の緑等の喪失、崖線の分断などが進んでいることから、崖線の保全・活用のための取り組みが必要だと考えられている。例えば、国分寺崖線(東京都)の保全のために、条例で地区を指定し、建築構造の制限、色彩の配慮、条例制限との適合性審査のための計画の届出などを定めた例(世田谷区国分寺崖線保全整備条例)もある。

がけ地

傾斜が急なため通常の用途に供することができない土地をいい、一般に傾斜度が30度以上のものを指すが、厳密な定義はない。

不動産鑑定や資産課税において土地を評価する場合には、対象となる土地に占めるがけ地の割合に応じて評価額を減価する補正が適用される。

なお、がけ地とほぼ同様の言葉として「法地」があるが、法地は不動産取引においてよく使われ、土地造成によって作られたがけ地を指すことが多い。

ガスオーブン

ガスを熱源とするオーブン。英語のgas oven。

電気オーブンに比べて、火力が強い、予熱時間が短い、容量が大きいなどの特徴がある一方、設置のために広いスペースを必要とする。

ガスコンロ

ガスを燃料とする焜炉(こんろ)。燃料とするガスの種類は、メタンを主成分とする天然ガス(都市ガス)と、液体で貯蔵されたプロパンやブタンを主成分とする液化石油ガス(LPガス)に大別できる。

ガスコンロは、火力が安定していて、火力調整が容易である。一方で、ガス燃焼のための換気が必要なほか、ガス漏れに対して注意を要する。

合筆

土地登記簿上で数筆の土地を合併して、一筆の土地とすること。

ガラストップコンロ

上面(天板)が強化ガラス製のガスコンロ。表面に傷や汚れがつきにくく手入れが簡単である一方、強い衝撃を受けるとガラスがひび割れする恐れがある。

がらり

がらり

細い板を斜めにして、水平方向に連続的にはめ込んだもの。
収納庫の扉などによく使用される。

がらり戸

がらり戸

板戸であって、の内部に、細い板を斜めにして、水平方向に連続的にはめ込んだもの。
通気性が良いため、押入れなどに使用することが多い。
よろい戸ともいう。

元金均等返済

借入元金を毎期均等に返済する方法。毎期の支払い金額は、返済する元金に借入金残高に係る利息が加わることから、支払期が早いほど多く、遅くなるに従って少なくなる。

元金均等返済に対して、毎期の支払い金額が均等になるよう元金返済額を調整した方法が「元利均等返済」である。

支払わなければならない利息総額は、元金均等返済のほうが元利均等返済よりも小さくなる。

規制区域

土地の投機的取引が相当範囲で集中的に行なわれ、またはその恐れがある区域において、地価が急激に上昇しまたはその恐れがあるとき、知事はその区域を「規制区域」に指定しなければならない(国土利用計画法第12条)。

規制区域に指定されると、その区域内における土地の取引には必ず知事の許可が必要となり、知事の許可のない土地取引はすべて無効となる(国土利用計画法第14条)。

知事の許可を得るには、土地の利用目的が「自己の居住の用」「従来から営んでいた事業の用」「公益上必要なもの」等に限定されるため、投機的な土地の取引は完全に締め出されることとなる(国土利用計画法第16条)。

基礎 (建物の~)

建物の荷重を地盤に伝えるための構造のこと。

直接基礎杭基礎の2種類に分かれる。

直接基礎には、独立基礎(独立フーチング基礎)、布基礎連続フーチング基礎)、べた基礎などの種類がある。

キッチン

台所。調理の場所をいい、英語のkitchen。

水槽(シンク)、給排水設備、加熱装置、作業台、収納スペースなどで構成され、ひとまとまりの空間となっている。また、食品を扱い、水や熱を利用するため、衛生保持や耐水・耐火に注意しなければならない。

キッチンには、独立の部屋とするかどうか、調理台と壁との配置関係をどうするかなどに応じて、いくつかの種類がある。たとえば、食事室との間に仕切りを設けない方式(オープンキッチン)、調理台が壁に接しないで独立している方式(アイランドキッチン)などである。

急傾斜崩壊危険区域

崩壊する恐れのある急傾斜地(傾斜度が30度以上の土地)で、崩壊により相当数の居住者その他の者に危害が生ずる恐れのあるもの、およびこれに隣接する土地として都道府県知事が指定する区域をいう。
    
指定は、「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」に基づいて行なわれる。
急傾斜地崩壊危険区域内においては、
1.水の放流や停滞行為など水の浸透を助長する行為
2.ため池や用水路などの施設、または工作物の設置、または改造
3.のり切、切土、掘さく、または盛土
4.立木竹の伐採などの行為
について都道府県知事の許可が必要であり、知事は許可に当たって、急傾斜地の崩壊を防止するために必要な条件を付すことができるとされている。

境界

私法上の概念であり、土地の地番を区切る線をいう。

土地は、その表示登記に当たって筆に区分され地番が与えられるが、地番と地番の境が境界である。

争いのある境界を確定するためには、判決により境界線を確定することを求める(境界画定訴訟)ことができる。また2006(平成18)年1月には、当事者の申請に基づき、筆界特定登記官が「筆界調査委員」に調査を依頼した上で、その意見書をもとに境界を特定する制度(筆界特定制度)が創設された。

京間

主に関西で用いられてきた、日本の伝統家屋の基本モジュールのこと。

関東間よりもやや広い。京都、大阪を中心に主に関西以西で用いられる。

日本の伝統家屋を設計する際に基本となる柱の間隔(柱の中心から柱の中心までの距離)のことを「1間(いっけん)」という。京間とは、この1間を「6尺5寸」(約197.0cm)とする家屋のことである。

(注)日本古来の度量衡である尺貫法では、1尺は30.303cm、1寸は1尺の10分の1、1分は1尺の100分の1である。なお尺の長さは1891(明治24)年の度量衡法で定められたが、1958(昭和33)年に公式の単位としては廃止されている。

居室

居室とは「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと」である(建築基準法2条4号)。

この定義に従えば、一般の住宅の場合、居室とは「居間」「寝室」「台所」である。

その反対に、「玄関」「便所」「浴室」「脱衣室」「洗面所」「押入れ」「納戸」「廊下」は居室ではない。

なお建築基準法では、居住の目的のための居室については、採光に関する基準(建築基準法第28条第1項)と換気に関する基準(建築基準法第28条第2項)をクリアすることを必要としている。

ただし、居室として使用する地下室については採光の基準が適用されず、その代わりに衛生上必要な防湿の措置等を行なうことが必要とされている(建築基準法第29条)。

切妻屋根

切妻屋根

屋根の形式の一つで、棟からその両側に流れ落ちるかたちのもの。屋根は二面、建物の妻側上部が三角形となる。

切り土

傾斜のある土地を平らな土地にするために、地面を掘り取ること。

宅地造成工事規制区域の中にある宅地において、高さが2mを超える崖を生じるような切り土をする場合には、着手する前に、知事(または政令市・中核市・特例市の市長)の許可を受けることが必要である(宅地造成等規制法第8条)。

金属板葺き

金属板で屋根を覆うこと。

金属板には、亜鉛メッキ鋼板(トタン)、スズメッキ鋼板(ブリキ)、アルミなどが使用されるが、最近では、銅、ステンレス、チタンなども用いられる。一般住宅では鋼板、アルミが多く使用されている。

金属板葺きには、軽量かつ安価であること、複雑な屋根でも加工しやすいことなどの長所がある。

金属板葺きの工法としては、一文字葺き、瓦棒葺き、横葺きなどがあり、いずれも板同士の継ぎ目を折り曲げて加工し、下地に釘などで止めるものである。
この他に、継ぎ目を溶接する工法が用いられる場合もある。

金属屋根

金属屋根

亜鉛メッキ鋼板(トタン)、スズメッキ鋼板(ブリキ)、アルミ、銅、ステンレス、チタンなどの金属板で葺(ふ)いた屋根のこと。

近隣商業地域

都市計画法(9条)で「近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.危険や環境悪化の恐れが少ない作業場面積が150平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)、客席が200平方メートル未満のミニシアター
8.自動車教習所(面積の制限なし)
9.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の工場
2.上記に挙げたもの以外の遊戯施設・風俗施設

蟻害

シロアリにより主に木材が食い荒らされ、建築物の歪み・傾きなどのさまざまな不具合を引き起こすこと。

シロアリは、アリに似た白色または茶褐色の昆虫で、等翅目(シロアリ目)に属する。蟻とは無縁で、分類的にはむしろゴキブリに近い仲間である。胴体部にくびれがないことから、アリとの区別ができる。シロアリは生殖の時期には羽を持ち、羽アリとなって戸外へと移動する。
日本に生息するシロアリには、ほぼ日本全域に生息するヤマトシロアリ、千葉より西の温暖な海岸地域に生息するイエシロアリ、都市部に生息するアメリカカンザイシロアリのおおむね3種類がある。

特にイエシロアリは、湿潤な木材(主に建物の下部の木材)のみならず、乾燥した木材をも食害する能力を持ち、古材よりも新材を好んで食害し、加害場所から離れた場所に特別な巣を作り、急速に繁殖するため、その被害が大きい。

逆線引き

都市計画で定める区域区分を、市街化区域から市街化調整区域に変更することをいう。

都市計画の見直しに際して、市街化区域内であるが、まとまった農地が残っているなどのため市街化を抑制すべきとされた地区が対象となる。
逆線引きがなされる背景には、特定市街化区域農地(生産緑地地区を除く)に対して固定資産税・都市計画税が宅地並みで課税されることなどの事情がある。ただし、事例は数少ない。

逆梁工法

逆梁工法

ラーメン構造で組み立てた梁は、一般的に天井の下を通るため、室内に梁が出っ張る形になる。この梁の張り出しをなくすと、天井はスッキリし、家具のレイアウトもしやすくなる。また、梁を住戸の外側(一般にバルコニー側)まで移動すれば、天井も開口部も大きく取れる。それを可能にするのが逆梁工法(逆スラブ工法)。

張り出していた下の階の天井が、上の階の床側に出っ張ってくることになり、ここを二重床とすれば配管スペースとして利用でき、上下階の遮音性を高めることもできる。
また、逆梁をバルコニー側にまで移動すれば、そのままバルコニーの壁として利用でき、開口部も従来より高くなるため、天井高さまでサッシ窓などを大きく取ることもできる。

情報提供(

区域区分

都市計画によって、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分することをいう。

区域区分は、

1.都道府県が、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があると認めるとき
2.都市計画区域が、指定都市の区域、首都圏の既成市街地・近郊整備地帯、近畿圏の既成都市区域・近郊整備区域、中部圏の都市整備区域の全部または一部を含む場合

に定められる。

なお、区域区分が定められていない都市計画区域を「非線引き区域」と呼ぶことがある。

区域区分が定められていない都市計画区域

市街化区域市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと。

一つの都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分することを「区域区分」(または「線引き」)と呼ぶが、この「区域区分」がされていない都市計画区域が「区域区分が定められていない都市計画区域」である。

「区域区分が定められていない都市計画区域」は一般に「非線引き区域」とも呼ばれている(かつては「未線引き区域」とも呼ばれていたが平成12年の都市計画法の改正によりこの呼称は廃止された)。

1.趣旨
都市計画法第7条では、指定都市等では「区域区分」を必ず定めるよう規定しているので、「区域区分が定められていない都市計画区域」は指定都市等以外に存在している(詳しくは「区域区分」へ)。
「区域区分が定められていない都市計画区域」は市街化の圧力が弱い地域であるので、土地利用に関する規制が市街化区域より緩やかであり、開発許可の規制も緩やかである。

2.土地利用の規制について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、用途地域を定めることができるが、必ず用途地域を定めるわけではない。「区域区分が定められていない都市計画区域」の内部において用途地域が定められていない部分は「非線引き白地地域」と呼ばれることがある。なお、この「非線引き白地地域」では用途制限を課す目的で「特定用途制限地域」を設けることができる。

3.都市施設等について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、都市施設のうち少なくとも「道路、公園、下水道」を定めなければならない(都市計画法第13条第1項第11号)。
また、市街地開発事業促進区域を定めることも可能である(都市計画法第13条第1項第13号・第8号)。

4.開発許可について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では開発許可制度が適用される。ただし、開発許可を受けるべき開発の面積は「3,000平方メートル以上」とされている。ちなみに、市街化区域では開発許可を受けるべき開発の面積は「1,000平方メートル以上」である。

ただし、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに、都道府県・指定都市等の規則により、開発許可を受けるべき開発の面積を「300平方メートル以上」にまで引き下げることが可能である(都市計画法施行令第19条)。
また開発許可の基準については、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに都市計画法第33条の基準(技術的基準)だけを満たせば、開発許可が与えられる。つまり、区域区分が定められていない都市計画区域に対しては、都市計画法第34条の基準(市街化調整区域の開発許可の基準)は適用されない。

杭基礎

直接基礎では十分に建物を支持できない場合に用いられる基礎。
コンクリート製などの杭を打設して硬い地盤まで到達させ、その杭の上に建物の土台を築くものである。

また固い地盤がない場合には、杭自体の摩擦力で、建物全体の荷重を支える方法が取られる。

空地率

敷地面積から建築面積建物が建っている部分の面積)を差し引き、敷地面積で割った値のこと。
敷地に占める空地(くうち:敷地のうち建築物が建てられていない部分のこと)の割合を示す数値である。

空地率が高いほど、建築物の周囲の環境が良好になると考えられている。また近年では高い空地率を確保し、空地に歩行用通路・樹木・植栽等を整備することにより、不動産の価値自体を高めるという開発手法が用いられている。

管柱

管柱

通し柱が1階から2階以上の階まで1本物の柱で通すのに対し、管柱は階の途中で胴差など桁材で中断されている箇所に用いる短柱をいう。

クッションフロア

プラスチック系床材のうち、塩化ビニル系床材であって、発泡層を含んでいる厚さ2mm前後のプラスチックシートのことを「クッションフロアシート」または「クッションフロア」と呼んでいる。

「クッションフロア」は、表面層と裏打ち層の間に発泡層を挟んでいるため、保温性・衝撃吸収性があり、また水にも強い。そのため、洗面所・脱衣所・台所の床仕上げ材として多用されている。

クレセント

クレセント

引き違いサッシなどの召し合わせ部分に取り付ける、戸締まり用の金物。
片方の側にはフック状部分のある固定金物が、もう一方には取っ手の付いた円盤の縁に螺旋状の突出があり、これを回転させるとフックにかかるようになっている。

ちなみにクレセントとは三日月のことで、形状が似ていることによる。

クロス

天井や壁などの仕上げ材として用いられる薄い布製の装飾用壁紙のこと。布製だけではなく、ビニール製やプラスチック製のものも多く、環境問題を含めた安全性が問われている。

最近ではシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを含まない壁装用接着剤が使われていたり、環境対応商品や機能性壁紙も登場している。

クロージング

不動産を売却する媒介業務が完了することをいう。

その業務は、通常、宅地建物の所有者からの売却依頼から始まり、物件の査定、広告、買い手の勧誘、価格や条件の交渉などを経て、売買契約の締結、物件の引渡しと代金決済で完了する。このように、媒介業務は連続的に進んで行くのであり、一件落着すれば「閉じる」。

クローゼット

衣類や生活雑貨を収納するために間取りされた空間。英語のClosetで、「クロゼット」ともいう。「物置部屋」「押し入れ」もほぼ同義である。

グラスウール

溶融したガラスを短繊維化し綿状にしたものを接着剤で板、筒、帯状に加工したもの。断熱性、保温性に優れている。ガラス繊維(ファイバーグラス)ともいう。

グリーンカーテン

グリーンカーテン

建物の外側を生きた植物で覆ってカーテン状にしたもの。「緑のカーテン」ともいい、壁面緑化の手法のひとつである。

グリーンカーテンは、窓の遮光のほか、外壁の温度上昇の抑制、光合成による二酸化炭素の吸収、外壁の保護、観賞植物の育成などの効果が期待できるとされている。

グリーンカーテンとして通常栽培されるのは、つる植物である。

グルニエ

アティック(attic、アテカともいう)と同意。

屋根裏部屋のこと。グルニエ・アティックとは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。

蹴上げ

蹴上げ

階段の一段の高さのこと。階段は足が乗る水平面の板(踏面=ふみづら)と踏面と垂直に交わる蹴上げで構成される。建築基準法では、住宅の場合、幅750mm以上、蹴上げ230mm以下、踏面150mm以上と決められている。

景観計画

景観行政団体が策定する良好な景観の形成に関する計画のこと(景観法第8条第1項)。景観計画は、都市、農山漁村その他市街地または集落地域と、これと一体となって景観を形成している区域について定められる。この景観計画が定められた区域のことを「景観計画区域」という。

景観計画では、景観計画の区域(景観計画区域)、良好な景観の形成に関する方針、良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項その他が定められる(第8条第2項)。
特に行為の制限に関する事項(第8条第2項第3号)については、

1.建築物または工作物の形態または色彩その他の意匠の制限
2.建築物または工作物の高さの最高限度または最低限度
3.壁面の位置の制限または建築物の敷地面積の最低限度
4.その他第16条第1項の届出を要する行為ごとの良好な景観の形成のための制限

などの制限のうちで必要なものを定めることができる(第8条第3項)。

景観地区

都市計画によって定められる地域地区の一つで、市街地の良好な景観を形成するための地区をいう。

その指定要件等は景観法に規定されている。

景観地区内においては、建築物の形態意匠(デザイン・色彩など)が規制される他、条例によって、工作物の形態意匠の制限、建築物・工作物の高さ限度、壁面の位置等、開発行為等の規制を定めることができるとされている。この場合、形態意匠の規制については、各地区の事情に応じて多面的な基準を定め、その基準に基づいて審査・認定するという方法が採用されている。

なお、都市計画区域準都市計画区域以外の区域では景観区域を定めることはできないが、条例によって景観区域に準じた規制をすることができるとされている(準景観地区)。

景観法

良好な景観の形成を促進するための施策を定めた法律で、2004年6月に公布、同年12月から施行された。

この法律は、都市部だけでなく農村部等も対象にして、地域の個性を反映した柔軟な規制等によって景観の形成を図るための制度を定めており、景観に関する基本法とされる。

景観法に規定されている主な制度としては、

1.景観行政を担う主体としての景観行政団体
2.景観計画区域の指定、景観計画の策定、それにもとづく建築等の届出、デザイン・色彩に関する勧告・変更命令など
3.都市計画による景観地区の指定、建築等のデザイン・色彩、高さ等の総合的な規制、景観認定制度など
4.住民合意による景観協定
5.景観重要建造物・樹木の指定・保全

などがある。

軽量鉄骨

正式名称は「軽量形鋼」。
厚さ6mm以下の鋼板を、複雑な形状に折り曲げてつくった鋼材のことである。

この軽量鉄骨には、断面の形状等により多数の種類がある。
最もよく使用されるのは、断面の形状がアルファベットの「C」に似たもの(「リップ溝形鋼」)である。

軽量鉄骨工法

鉄骨構造の一つ。
軽量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.軽量鉄骨を柱・として使用する。
2.ブレース(brace:留め具)で柱・梁を対角線につなぐことにより、水平方向の外力に対抗できる構造をつくる。
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

従って、「軽量鉄骨構造」とは、在来工法木造建築物における木造軸組を「軽量鉄骨とブレース」に置き換えたものであると考えることができる。

こうした「軽量鉄骨構造」は、一般住宅やアパートに使用されることが多い。

建築

建築物を新築し、増築し、改築し、または移転すること」と定義されている(建築基準法2条13号)。

建築確認

一定の建築物を建築(増改築を含む)しようとするときに、工事の着手前に、建築計画が法令で定められた建築基準(建築物の敷地、構造、設備および用途に関する最低の基準)に適合している旨の確認を受けなければならないとする制度、または当該確認行為をいう。

確認を申請する義務があるのは建築主で、確認を行なうのは建築主事等である。

建築主は、建築確認を受けた場合には確認済証の交付を受ける他、工事を完了したときには検査を受けること、一定の場合には工事の中間検査を受けることなどの義務を負う。また、建築基準に違反した建築物については、建築主、建築工事の請負人等に対して、工事施工の停止や違反を是正するための措置を命じることができる。ただし、特別な場合を除いて、従前から存在する基準に違反の建築物(既存不適格建築物)については、増改築をしない限りはそのまま使用できる。

建築確認制度において重要なのは、建築確認を受けなければならない建築物の建築工事に当たっては、その設計は建築士が当たらなければならず、また建築士である工事監理者を置かなければならないとされていることである。この条件を満たさない建築確認申請は受理されない。つまり、建築基準を確保する仕組みは、建築確認制度と建築士制度とが一体となって初めて実効あるものとなるのである。

なお、建築基準は、都市計画区域および準都市計画区域内の建築物に対してはより厳しい基準が適用されるなど、建物の敷地場所、規模、構造、用途等に応じて詳細に定められているため、その内容については注意深く確認する必要がある。

建築基準法

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。

遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。

その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。

建築業法

建設業に関する基本的な法律で、1949年に公布・施行された。

この法律には、建設業を営むうえで守らなければならない諸規定が定められており、それによって、建設工事の適正な施工の確保、発注者の保護、建設業の健全な発達の促進を図ることとされている。

建設業法に規定されている主な制度としては、

1.建設業の営業許可制度
2.建設工事の請負契約に関する、契約内容の義務化、一括下請負の禁止等
3.主任技術者および監理技術者の設置等による施行技術の確保
4.建設業者の経営に関する事項の審査

などがある。

建築構造

「荷重や外力に対抗するために必要な部分の組み合わせ」のことである。
端的にいえば、建築構造とは「建物の骨組」のこと。

建築条件付宅地分譲

宅地分譲の方法の一つで、宅地の売買契約後一定の期間内に、売主または売主が指定する者との間で当該土地に建物を建築する請負契約を締結することを停止条件として分譲することをいう。

住宅を建築した後に土地とともに分譲する(建売住宅)場合と違って、買主は住宅プランなどを選択する自由があるが、建築請負者があらかじめ決まっていることによる限界がある。見方によっては、建売に伴うリスクを回避しつつ、建築を請け負う利益を享受する手法である。

建築条件付き土地

建て売りといえば、土地とそこに立つ住宅がセットで販売されるものだが、建築条件付き土地の場合は、売り建てともいうように、土地を売るに当たって、一定期間内に売り主または売り主が指定する者との間で当該土地に建物を建築する請負契約を結ぶことを条件にしている。指定期間内に建築請負契約が締結されない場合は、契約は白紙解除となり、預かり金などは全額返還される。

建築線

それ以上建築物が突出してはならない道路と敷地の境界線をいう。

通常は現実の道路との境が建築線であるが、建築基準法によって、幅員が1.8m以上、4m未満の道路の場合に、その中心から2m後退した線が建築線として指定されていることがある。また、私道について道路の位置が指定されている場合には、その指定された道路位置との境界が建築線となる。

つまり、民有地の中に建築線が引かれて、それをはみ出して建物を建てるような土地利用はできない(土地所有権を制約することになる)場合が生じるが、これはオープンスペースを確保して生活の安全や環境を守るためであり、受忍すべき規制とされてる。

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法2条1号)。

これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。
1.屋根と柱または壁を有するもの
2.上記に付属する門や塀
3.以上のものに設けられる建築設備

上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。
なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。

建築物の耐震改修の促進に関する法律

建築物の耐震改修を進めるための措置を定めた法律。1995(平成7)年に公布、施行された。

同法は、次のような措置を定めている。
1)耐震化目標、耐震診断・耐震改修の指針、耐震改修促進計画などの策定
2)耐震診断の義務付けと結果の公表、避難路沿道建築物の指定などの規制
3)耐震改修計画の認定、耐震性の認定表示などによる耐震化の促

建築面積

いわゆる「建坪(たてつぼ)」のこと。

建築物の柱・壁の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指している。
ただし、1m以上突き出た庇(ひさし)や軒等がある場合には、その庇、軒等の先端から1m後退した線までの部分のみを建築面積に算入することとなっている。

建ぺい率

建ぺい率

建築面積敷地面積で割った値のこと。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。

建築する建物の建ぺい率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。

権利床

市街地再開発事業において、事業前に存在する権利の所有者に対して、その権利に相応して与えられる事業によって建築された建物(施設建築物)の敷地・床をいう。

この場合に、従前の権利の所有者に対して、施設建築物についてどのような権利を与えるかなどを定めるのが「権利変換計画」であり、関係権利者間の利害の衡平に十分の考慮を払って定めなければならないとされている。

なお、権利床が与えられるのは、事業の施行地区内に、宅地借地権権原にもとづき建築物を有する者である。

権利登記

土地・建物に関する権利の状況・権利の変動を表示した登記のこと。
権利登記は、一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録のうち、権利部に記載される。

CATV(ケーブルテレビ)

通信ケーブルによってテレビ番組を各家庭へ送るサービスをいう。

もともとは難視聴地域対策として開始されたが、既存の番組を配信するだけでなく、ケーブルテレビ会社が独自に番組を作成・配信したり、通信ケーブルを利用した高速インターネット接続サービスを提供するなど、事業の範囲が拡大してきている。

テレビ放送と異なり、双方向の通信が可能なことが特徴である。

下水道の処理区域

水洗便所から排出される排水(し尿)を、浄化槽(し尿浄化槽)によって浄化することなく、下水道管へ放出することができる区域のこと。

従って、この下水道の処理区域では、一般の住宅では、浄化槽(し尿浄化槽)の設置は不要である。

現況有姿

現在あるがままの状態を意味する。

山林や原野などを造成工事をしないで販売することを「現況有姿分譲」といい、市街化調整区域別荘地などの分譲でよく行なわれる。通常は、電気、ガス、水道などの施設が整備されていないために、そのままでは生活できない。分譲広告の際には、現況有姿分譲地であってそのままでは生活する施設がない旨表示しなければならない。

また、売主瑕疵担保責任を免れるために、売買契約中に「現況有姿で引渡す」旨記載して取引することがあるが(これを「現況有姿売買」という)、引渡しまでの間に目的物に変化があったときなどまで責任を免れることができるかどうかについては、消極的(直地には免れない)に解する意見が強い。

原野

耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地。人手が加わっていないこと、林地でないことが要件となる。

不動産登記における地目の一つであり、相続税および贈与税の課税での土地価額評価における地目ともなっている。

現状は雑草、かん木類のみが生育していても、耕作の履歴や痕跡があれば、原野と認めないのが一般的な取り扱いである。従って、耕作放棄地は一般に原野ではない。

工業専用地域

都市計画法(9条)で「工業の利便を増進するため定める地域」と定義されている。この用途地域では、建ぺい率の限度は都市計画により30%から60%の範囲内(10%きざみ)である。
また容積率の限度は100%から400%の範囲内(5種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.公衆浴場
2.店舗(面積の制限なし、ただし飲食店等を除く)
3.事務所(面積の制限なし)
4.工場(面積の制限なし)
5.カラオケボックス
6.自動車教習所(面積の制限なし)
7.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院
3.老人ホーム
4.飲食店等
5.ホテル・旅館
6.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場、パチンコ屋・麻雀屋、映画館・劇場、料理店、キャバレー、個室付浴場

工業地域

都市計画法(9条)で「主として工業の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として50%または60%である。
また容積率の限度は100%から400%(5種類)の範囲内で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.工場(面積の制限なし)
6.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)
7.自動車教習所(面積の制限なし)
8.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院
2.ホテル・旅館
3.映画館・劇場、料理店、キャバレー、個室付浴場

工作物

土地に定着する人工物のすべてを指す。従って、建物だけでなく、広告塔なども「工作物」である。

工作物のうち、建築物は当然建築基準法の対象になる。

広告塔などは、本来建築基準法の対象外のはずだが、一定以上の規模のものは、建築確認の申請が必要であり、建築物と同じように扱われる。

具体的には次の工作物である(建築基準法88条・施行令138条)。

1.高さが2mを超える擁壁(ようへき)
2.高さが4mを超える広告塔
3.高さが6mを超える煙突
4.高さが8mを超える高架水槽
5.高さが15mを超える鉄柱 など

工事完了検査

建築主は、工事を完了した日から4日以内に、建築主事に「工事完了検査」を申し出る必要がある。この申し出を受けた建築主事は申し出から7日以内に建築物を検査する必要がある。

この検査の結果、建築物が建築基準法に適合している場合は、建築主事は「検査済証」を建築主に交付しなければならない。

構成部分

ある物の部分を構成する物を構成部分という。

例えば、土砂は土地の構成部分であり、屋根は建物の構成部分である。
また定着物は土地の構成部分であるとされている。

高層住居誘導地区

都市計画法第8条に列挙されている地域・地区の一つ。
容積率の限度が400%と定められている用途地域の中において、建築物の用途を「住宅」としたときには容積率の限度を最高で600%にまで拡大するという地区。

容積率のボーナスを与えることによって、人口が減少しつつある都心において高層住宅の建設を促進し、都心に人を呼び戻そうとする制度である。

この高層住居誘導地区において、容積率のボーナスを受けるには、建築物の延べ床面積の3分の2以上を住宅とし、また敷地面積の下限が設けられているときは、その下限より大きな敷地を確保する必要がある(都市計画法第9条第15項)。

構造耐力

建築物には、自重(建築物そのものの重さ)、積載荷重(人間・家具・設備の重さ)、積雪という垂直方向の力がかかり、また地震力・風圧力という水平方向の力がかかる。
これらの垂直方向・水平方向の力に対して、建築物が垂直方向の力を支え、水平方向の力による変形に対抗することができるということを「構造耐力」と呼んでいる。

また、特に水平方向の力による変形に対抗することができるということを「水平耐力」と呼んでいる。
この水平耐力を備えるように筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁は「耐力壁」と呼ばれている。

建築基準法では、すべての建築物が十分な構造耐力を備えるように、詳しい技術的な基準を設けている(建築基準法第20条第1号、建築基準法施行令第36条から第80条の3まで)。
また、木造3階建てなどの建築物については十分な構造耐力を持つことをチェックするために、設計段階で構造計算を行なうことを義務付けている(建築基準法第20条第2号、建築基準法施行令第81条から第99条まで)。

構造用合板

壁などの強度をつくり出すことができる合板のこと。

在来工法枠組壁工法木造建築物において、耐力壁、床板、屋根の野地板などとして使用される。

公道

公共の用に供されている道路をいう。

これに対して、私的に所有・利用される道路を「私道」という。

道路法の道路(高速自動車国道、国道、都道府県道、市町村道)のほか、農道、林道なども公道に含まれる。公道の交通に対しては、道路交通法が適用される。

なお、建築基準法においては、私道等が「道路」とされる場合があり(位置指定道路2項道路)、このような道路も公道と呼ぶことがあるので注意が必要である。

高度地区

高度地区は、用途地域の中で定められる地区である。
高度地区では、市街地の環境維持のために建築物の高さに最高限度が設定される。
またごく少数ではあるが、土地の利用を促進するために、建築物の高さの最低限度を定める高度地区も存在する(都市計画法第8条、第9条)。

高度地区の具体的内容は市町村が決定することとされているので、詳細を知りたい場合には市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。

高度利用地区

高度利用地区は、用途地域の中で定められる地区である。
この高度利用地区では、容積率の最高限度、容積率の最低限度、建ぺい率の最高限度、建築面積の最低限度が必ず定められる。

これにより、狭小な建物建築を排除することが可能となり、将来的に都市再開発事業を実施しやすい環境が創出されることになる(都市計画法第8条、第9条)。

勾配天井

勾配天井

天井の中央が両端より高くなったもの、つまり勾配が付いた天井のこと。船底天井や屋形天井などがある。

船底天井とは、船底を上にしたような形状に由来する呼び名で、数寄屋住宅や浴室などに使われている。勾配をより強くしたのが屋形天井。

鋼矢板

矢板とは土止めをするための板のこと。鋼矢板とは鋼製の矢板のことである。

腰壁

腰壁

窓の下枠から床までのあいだを塞ぐ部分壁。「腰」には、中ほどから下の部分という意味がある。 

固定金利型

住宅ローンなどにおいて、返済終了時まで返済利率が変わらない方式をいう。これに対して、市況等に応じて返済利率が変化する方式を「変動金利型」という。

固定金利型の借入れにおいては、借入金完済までの資金計画が確定し、金利が高くなるリスクを負担する必要がない一方、変動金利型よりも利率が高めである。また、市場金利が大幅に低下した場合には、借り換えなどによって利息負担を軽減できるが、その実施について一定の制約が課されている場合が多い。

固定金利選択型住宅ローン

住宅ローンの種類の一つで、期間を定めて固定金利か変動金利かを選択する方法による住宅金融をいう。

当初一定期間を固定金利とし、固定期間終了後に、改めて見直した固定金利か変動金利かを選ぶタイプが多いが、最近はローン期間全体のなかでその一部分を固定か変動かの選択の対象にするタイプが現れるなど、その方法が多様化している。

将来の金利水準の変化など対する対応の幅が広がるが、負担すべき総額は確定しない。また、完全な固定金利や変動金利によるローンの場合と金利の決め方が異なることもあるので注意が必要である。

固定資産税

毎年1月1日現在において、土地・家屋等を所有している者に対し、市町村が課税する地方税のこと。
不動産の所在地の市町村が課税の主体となるので、実際の徴収事務は市町村の税務担当部署が行なう。

固定資産税の納付方法については、年度初めに市町村から土地・家屋の所有者に対して、固定資産税の「納税通知書」が送付されてくるので、それに従って年度内に通常4回に分割して納付することとされている(ただし1年分をまとめて先に支払うことも可能である)。

固定資産税の税額は原則的に「固定資産税課税標準額の1.4%」とされている。
ただし、一定の新築住宅については固定資産税額の軽減措置が実施されている。また、住宅用地については固定資産税課税標準額そのものが6分の1または3分の1に圧縮されている。

固定資産税は毎年1月1日において、固定資産課台帳に所有者として登録されている者に課税される。
従って、年の途中で不動産の売買が行なわれて、所有者が変わった場合であっても、納税義務者は元の所有者となる。こうした場合には不動産売買契約書において、その年度分の固定資産税額の一部を新所有者が負担するという特約を設けることが多い。

固定資産税課税標準額

固定資産税を課税する対象となる金額のこと。
固定資産税の税額は、原則的に「固定資産税課税標準額の1.4%」とされている。

建物の場合、固定資産税課税標準額と固定資産税評価額は通常一致する。
しかし土地の場合には、固定資産税課税標準額と固定資産税評価額は異なる額となる。
その理由は次の通りである。

1.住宅用地に係る課税標準額の特例
住宅用地については、その土地の課税標準額を次のように圧縮する措置が取られている。
小規模住宅用地の場合:固定資産税評価額×1/6=固定資産税課税標準額
一般住宅用地の場合:固定資産税評価額×1/3=固定資産税課税標準額
(詳しくは「固定資産税の軽減措置(住宅用地)」参照)

2.土地に関する負担調整率
土地の固定資産税評価額は3年に1度評価替えが行なわれている。この評価替えにおいて、固定資産税評価額が急激に上昇すると、納税者の税負担が急に増大し、納税の困難を招く恐れがある。
そこで法律(地方税法)では、土地の固定資産税評価額が大きく上昇したときでも、土地の固定資産税課税標準額はわずかな上昇率にとどめるという措置を講じている。この上昇率を「負担調整率」という。

具体的には、次の式により今年度の土地の固定資産税課税標準額を定めている。

「前年度の固定資産税課税標準額×負担調整率=今年度の固定資産税課税標準額」

上記1.および2.の理由により、土地の固定資産課税標準額は、土地の固定資産税評価額よりも非常に低い額となっている。
ごく普通の住宅用地(200平方メートル以下のもの)では、固定資産税課税標準額は、固定資産税評価額の6分の1から10分の1程度である。

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、固定資産課税台帳に記載された土地・家屋の評価額のことである。

この固定資産税評価額は、毎年度の初めに市町村から送付されてくる固定資産税の「納税通知書」に添付されている「課税資産明細」に記載されている。

また、毎年の一定期間内において所有者等は、固定資産課税台帳を市町村の窓口で縦覧して、固定資産税評価額を確認することができる(詳しくは固定資産課税台帳の縦覧制度へ)。

なお、土地・家屋の固定資産税評価額については3年に1度「評価替え」が実施されており、この評価替えの年度を「基準年度」という。
この固定資産税評価額は、基準年度の評価額が次年度および次々年度にそのまま引き継がれるのが原則である。

ただし、次の1.または2.の事情等があるときは、基準年度以外の年度であっても、土地の固定資産税評価額を変更するものとされている。

1.分筆合筆地目の変更により土地の区画・形質が変化したこと
2.著しい地価の下落があったこと

古都保存法

正式名称は「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」。

古都保存法では、古都において「歴史的風土保存区域」を設定し、同区域内での行為制限などその伝統と文化を保存するための措置を定めている。
ここでいう古都とは、京都市、奈良市、鎌倉市、天理市、橿原市、桜井市、斑鳩町、明日香村、逗子市、大津市である。

コネクティッドホーム

家電製品、空調設備、照明、防犯設備などがIoT(Internet of Things、モノに関する情報をネットワーク化し制御可能にする技術)によって統合的に接続され、モバイル端末等でそれらを制御できる仕組みを備えた住宅。英語のconnected home。

センサー、情報ネットワーク、情報解析、情報の統合処理、自動制御などの機能を組み合わせたシステムによって管理・運営されるが、その具体化は始まったばかりである。

古民家

建築後、長い年月を経過した住宅。地域の歴史や風土を反映しやすく、単に「民家」と呼ばれることが多い。

その価値に着目して、移築や再利用されることもある。

コモンズ

共同で所有し管理する土地。英語のCommons。日本語の「入会地」とほぼ同義で、「共有地」と言われることもある。転じて、コミュニティに属する共通の場所をさすこともある。 

特定の人や団体が所有することなく、誰でもが自由に利用でき、占有が許されない空間である。まちづくりなどにおいて、一定の場所をコモンズとして確保することによって、その利用を通じて人のつながりが生きるコミュニティを形成することができるとの考え方がある。

小屋裏換気口

小屋裏にたまる湿気や熱気を排出するために、軒裏などに設けられる換気口のこと。

小屋裏収納(屋根裏収納)

小屋裏収納

屋根と最上階の天井とのあいだに生まれる空間(小屋裏・屋根裏)を収納場所として利用すること、またはその収納空間をいう。

比較的広いスペースを確保できるが、出入りのためのハシゴ等を設置しなければならない。

小屋組

木造または鉄骨造の建築物の屋根において、屋根の荷重をささえる骨組のこと。

和小屋と洋小屋の2種類に分かれる。

コルクタイル

コルク砕粒や鋸屑に接着剤を混入し圧縮したコルク板を、一定寸法に切断したもの。薄手のものが多く、床・壁において防振・断熱の効果がある。

コレクティブハウス

都市における集合住宅の一つの型式として、個人生活のプライベートな領域のほかに共用生活スペースを設けた協同居住型集合住宅のこと。

もともとは北欧で生まれた居住スタイルといわれている。複数の家族が共同の台所等を使い、家事・育児を分担し、助け合うスタイルがつくられる。これにより、高齢者・単身者等のさまざまな世代間で豊かなコミュニティが生まれるとされている。

混構造建築物

異なる構造を併用している建物。木造鉄筋コンクリート造、組積造などの併用がある。併用の方法に応じて構造が多様で、標準化が難しい。

混構造建築物で一定規模以上のものは、建築基準法上、構造計算適合判定を必要とする。

混合水栓

混合水栓

給水栓の一つで、湯と水とを一つの吐水口から出すもの。用途別に浴室用、キッチン用、洗面用があり、湯と水それぞれのハンドルのあるツーハンドル、一つのレバーで操作できるシングルレバーなどがある。

コンバーション

建物の用途を変更すること。

例えば、空きオフィスを集合住宅に変更する、社員寮を有料老人ホームに変更する、というような変更を指す。構造、設備、防災法規など、法的、技術的にクリアしなければならない点も多い。

コートハウス

中庭(コートヤード)のある住宅。街路などの公共空間に対して閉鎖性が強い一方、中庭に対しては開けていることが特徴である。

コートハウスの中庭は、通風、採光などの機能を担うほか、私的なオープンスペースとして利用されることが多い。

コーナーガラス

コーナーガラス

建物の出隅部分に桟なしではめ込まれた、L型のガラスのこと。

コーナーには構造体が配置されることが多いが、これらをずらすことにより生まれるスペースに配置されたもの。採光を確保しやすく、開放的で、パノラマ景観を楽しむことができる。

コーポラティブハウス

土地・建築物を共有し、居住することを前提に、入居予定者が事前に組合を結成、その組合員による協同建設方式で造られた住宅のこと。

土地の入手から建物の設計・建設・管理等における諸問題をその組合で対処していく。自分たちで話し合い、解決するため大変なことが多いが、独自性のある家づくりを可能とし、協同製作の楽しさも味わうことができる。

合板

ベニヤ板ともいう。

薄く切った木材を奇数枚貼り合わせたもの。木材を交互に直交させることにより、強度を高めている。

合板は、普通合板、構造用合板などに区別される。

5棟10室基準

不動産の貸し付けにおいて、その貸し付けの戸数が一戸建ての貸し付けで5棟以上、アパートの貸し付けで10室以上に達して いるとき、この不動産の貸し付けは「事業的規模」に達したという。
このような判定基準のことを「5棟10室基準」と呼んでいる。

ちなみに「5棟10室」とは「5棟または10室」という意味であり、一戸建て1棟とアパート2室を同等とみなしている。従って、一戸建ての1棟とアパート 8室を賃貸する場合には、「事業的規模」に達したものと判定される。

娯楽・レクリエーション地区

特別用途地区の一つ。
娯楽・スポーツなどを振興するため、そうした施設の建築をしやすくし、また娯楽・スポーツなどに障害となる業種の進出を規制する地区である。市町村が指定する。

さ行

災害危険区域

津波、高潮、出水等による危険の著しい区域として指定された区域。

地方公共団体が条例によって指定し、その区域内では、災害を防止・軽減するため、条例の定めるところにより建物の用途、地盤高・床高、構造等が規制される。建築基準法に基づく制度である。

再建築不可

建替えや増改築ができない状態であることをいう。

例えば、接道義務を満たしていない敷地既存不適格建築物はいずれも再建築不可である。

宅地建物取引業務においては、不動産広告および重要事項説明書に必ず「再建築不可」である旨の記載をしなければならない。

採光

建築基準法によれば、住宅の居室においては、採光のために、窓その他の開口部を設けなければならない(建築基準法28条1項)。
この住宅の採光のための開口部の面積は、居室の床面積の7分の1以上でなければならないとされている。

ふすま、障子などの常時開放できるもので仕切られた2つ以上の居室は、1つの居室とみなすこととされている(建築基準法28条4項)。従って、1つの居室には必ず1つの窓が必要というわけではなく、障子で仕切られた2つの居室について1つの窓でもよいということになる。

ところで、住宅の販売広告等では、窓のない部屋はこの採光の規定(建築基準法28条)を満たしていないため、「居室」と表示することはできない。その代わりに、「納戸(なんど)」「サービスルーム」などと表示することは可能とされている。

また、地階に設けた居室についてはこの限りではないとされているので、居室として使用される地下室では採光のための開口部を設ける必要はない(建築基準法28条1項但し書き)。
ただし、こうした地下室では衛生上の要請から「ドライエリア(からぼり)」等の設備を設ける必要がある(建築基準法29条)。

サイディング

建物の外壁に使用する仕上材のこと。木材、セメント板、金属、セラミック等が用いられる。

サウンディング

建設技術における地盤調査の方法をいう。これによって地盤の性質(土質)を把握することができる。建築基礎の設計や基礎工事は、サウンディングの結果に基づいて行なう必要がある。

サウンディングの種類には、ドリルの貫入によるスウェーデン式サウンディング、ハンマーの打ち込みによる標準貫入試験、人工的に表面波を発生させる表面波探査などがある。

下がり天井

パイプスペースや梁の出っ張りにより、天井より下に下がった部分(低くなっている部分)を指す。

図面上では点線で表示することが多い。

サムターン

サムターン

扉を閉めた状態で、指でつまんで回すと施錠される捻り金具。外側からは鍵を用いないと開け閉めできないが、室内側からはサムターンを回せば戸締まりができる。

さや管ヘッダー工法

給水・給湯設備の施工方法の一つ。

ヘッダーと呼ばれる分岐管を、あらかじめコンクリートスラブや梁などにさや(鞘)管として埋め込み、給水・給湯による腐食、不安定な水圧、施工の煩雑さ、メンテナンスの困難さを解消する工法・システム。

更地

建物等が存在しない土地のこと。

3階建て建築物の技術的基準

準防火地域は、火災を防止するために比較的厳しい建築制限が行なわれる地域である(建築基準法第62条)。

この準防火地域では、地上3階建ての建築物であって、延べ面積が500平方メートル以下のものを建築するときには、その建築物は少なくとも「3階建て建築物の技術的基準」に適合する建築物としなければならない(建築基準法第62条第1項)。

この「3階建て建築物の技術的基準」は建築基準法施行令第136条の2に規定されている。

この基準によれば、地上3階建て建築物の外壁と軒裏は必ず防火構造とし、屋根は不燃材料でふき、外壁の開口部に防火戸を付ける必要がある。また、木造の柱・は一定以上の太さとするか、または石膏ボードなどで覆うことが必要となっている。

従って、この基準に適合した地上3階建て建築物は、準耐火建築物そのものではないが、準耐火建築物に近い準耐火性能を有しているということができる。

サンルーム

サンルーム

日光を室内に多量に取り込めるよう工夫した部屋をいう。

屋根や壁をガラス張りにしたり、大きな窓を設けることが多い。

在来工法

木造建築物の工法の一つ。
「在来工法」とは、「伝統工法」を母胎としながら、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれた木造建築物の工法である。

この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などのさまざまな呼び方がされるが、その内容は基本的に同じである。

「在来工法」の特徴としては次のことが挙げられる。

1.鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する
2.筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる
3.壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える
4.その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する

これらの工夫により、構造的に強い木造建築が初めて可能となった。

ちなみに建築基準法では、木造建築物についてさまざまなルールを設けているが、これらのルールの前提として想定されているのはこの「在来工法」である。

雑種地

不動産登記における地目の一つ。地目は、土地の表示に関する登記の登記事項で、法務省令で定められた土地の用途に即して指定されるが、雑種地は、田、畑、宅地、山林、原野など法務省令で特定された他の22種類の用途のいずれにも該当しない土地をいう。

露天の駐車場、資材置き場などがこれに当たる。

地目の変更は申請によって行なう。また、地目は筆を単位として主な用途によって定められるため、例えば一筆の土地が住宅の敷地と駐車場に使われていれば、その土地の地目は通常は宅地とされる。

なお、法務省令で定められた地目は次の通りである。
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

市街化区域

都市計画によって定められた、すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいう。

一定の都市計画区域について、都道府県知事が区域区分を決定することによって定まる。

市街化区域内では、必ず用途地域が指定されている。

市街化調整区域

都市計画によって定められた、市街化を抑制すべき区域をいう。

一定の都市計画区域について、都道府県知事が区域区分を決定することによって定まる。

市街化調整区域内で土地の区画形質の変更をする場合には、原則として許可を要する(開発許可)。そして開発許可に当たっては特別な事情にある場合を除いて住宅のための宅地造成等は許可されないなど、市街化調整区域内での開発・建築行為を抑制する規制が適用される。

敷居

敷居

開口部の下部に設けられる水平材。門の内外を仕切ったり、部屋を区切るために敷く横材で、同時に建具を受ける役目もする。

建具の受け方は、戸の開閉形式によって異なり、レールを上に設けたり、溝を彫る等の手法がある。略して「敷き」とも。

敷地

建築物のある土地のことを「敷地」という。

なお、同一の敷地の上に2つの建築物がある場合には、建築基準法では、2つの建築物が用途上分けられないときは、同一敷地にあるものとみなすことになっている(建築基準法施行令1条)。
例えば、ある人の所有地の上に「住宅」と「物置」が別々に建っている場合は、この2つは用途上不可分であるので、別々の敷地上に建てたと主張することはできない、ということである。

ところで、建築基準法では「敷地」が衛生的で安全であるように、次のようなルールを設定しているので注意したい(建築基準法19条)。

1.敷地は、道より高くなければならない(ただし排水や防湿の措置を取れば可)
2.敷地が、湿潤な土地や出水の多い土地であるときは、盛り土や地盤の改良を行なう。
3.敷地には、雨水と汚水を外部に排出する仕組み(下水道など)をしなければならない。
4.崖崩れの被害にあう恐れがあるときは、擁壁(ようへき)の設置などをしなければならない。

敷地延長

ある土地が、狭い通路を通じて道路に出ることができるような形状になっているとき、その通路の部分を「敷地延長」と呼ぶ。

また、こうした狭い通路を持つ土地全体のことを「敷地延長」と呼ぶこともある。
一方、その形状が旗に竿を付けた形に似ていることから、こうした土地のことを「旗竿地」と呼ぶこともある。

敷地面積

敷地の水平投影面積のこと。
従って、傾斜地・崖地等では敷地面積はあくまで水平面に投影して測定した面積である(建築基準法施行令2条1項1号)。

また、いわゆる2項道路に接している土地では、土地の一部を「敷地面積」に算入することができない(建築基準法施行令2条1項1号但し書き)。
従って、2項道路に面した土地では、建築物を建てる際には、見た目よりも敷地が狭いものとして取り扱われることになるので注意したい。

システムキッチン

調理のための設備・器具を一体化した台所をいう。調理台、流し台、コンロ、収納スペースなどの部材を組み合わせたうえで、天板をのせることによって全体が一つにまとめられている。これによってデザインの統合や空間の有効利用を図ることができるとされる。

なお、システムキッチンという言葉は、和製英語である。

自然環境保全地域

環境大臣が指定する、自然環境を保全する必要性が特に高い地域(自然環境保全法第22条)。
なお、「自然環境保全地域」は自然公園の区域を含まない。

「自然環境保全地域」に指定されると、建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、海底の形状変更、土石採取、特別地区内の河川湖沼の水位・水量に影響を及ぼすような行為をする場合には、30日以上前に環境大臣へ届出をすることが必要となる(自然環境保全法第28条)。

また「自然環境保全地域」の中に特別地区が設けられることがある。この「特別地区」では建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、海底の形状変更、土石採取、大臣の指定する湖沼・湿原の周囲1km以内で排水設備を設けての汚水や廃水の排出、大臣の指定する原野山林等での車・馬・動力船の使用と航空機の着陸などについては環境大臣の許可が必要である(自然環境保全法第25条)。

 

下地補修

建物の大規模修繕等において壁の素材(下地)を修理する工事をいう。

まず下地の不具合を調査し、ひび割れ、破裂、浮きなど不具合の状態と下地の材質に応じて最適な修理方法を選択しなければならない。修繕工事において最も重要な工程のひとつである。

漆喰

漆喰

消石灰に糊剤を混ぜたもの。
日本古来の左官材料として使用される。

シックハウス症候群

住宅に起因する、倦怠感、めまい、頭痛、湿疹、のどの痛み、呼吸器疾患などの症状を総称していう。

汚染された住宅内の空気を吸引することによって発症する場合が多いとされ、建材や家具に含まれる有機溶剤や防腐剤、それらに類する揮発性有機化合物VOC、Volatile Organic Compounds)が汚染源とされるほか、カビや微生物による空気汚染も原因となるといわれている。

その対策として、住宅性能表示制度における空気環境としてホルムアルデヒド濃度を表示することとされているほか、建築基準において、居室を有する建築物については、居室内において化学物質の発散による衛生上の支障がないように建築材料、および換気設備についての一定の技術的基準に適合すべきとされている。これによって、マンションなど特に気密性の高い住宅においては、ホルムアルデヒドを発散する恐れのある建築材料を使用しない場合であっても、家具からの発散の恐れがあるため、原則として、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。

湿式壁

水を用いて施工した建物の壁をいう。鉄筋コンクリートや壁土、モルタルなど、伝統的な建築材料によって施工されるものは湿式壁である。堅牢性、遮音性等に優れるとされるが軽量化が難しい。

一方、石膏ボード使ったものを乾式壁という。

私道

民間の個人や法人が所有している道路を「私道」という。

「私道」には、特定の個人のために築造されたものもあれば、不特定多数の人が通行するために築造されたものもある。
「私道」は一定の手続きを経ることによって「建築基準法上の道路」になることができる。
この手続きは「道路位置指定」と呼ばれている。

私道負担

不動産の売買において、対象となる土地の一部が「私道敷地」となっているとき、その私道の敷地の部分を「私道負担」と呼んでいる。

私道負担に関する事項は、重要事項として説明しなければならない。また、不動産広告では、区画面積と私道負担面積とを分けて表示しなければならないとされている。例えば、「土地面積100平方メートル、別に、私道負担面積5平方メートル」のように、わかりやすく表示する必要がある。

斜線制限

建築物の各部分の高さに関する制限をいう。

通風、採光等を確保し、良好な環境を保つことを目的とした制限で、建築物を横から見たとき、空間を斜線で切り取ったように制限されることから斜線制限と呼ばれる。

斜線制限には、道路高さ制限、隣地高さ制限、北側高さ制限、日影規制がある。

1.道路高さ制限は、前面道路の反対側境界線を起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

2.隣地高さ制限は、隣地境界線から一定以上の高さを起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

3.北側高さ制限は、北側隣地(道路)境界線上の一定の高さを起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

4.日影規制は、敷地境界から一定の距離を設定してそのラインを越えて一定以上の日影を生じさせないように、

それぞれ建築物の高さを収めなければならないとされている。

制限される高さの具体的な算出方法は、用途地域の指定などの都市計画の状態等によって異なる。

集成材

集成材

厚さ1~3cm程度の挽板またはラミナといわれる小角材を、繊維方向が互いにほぼ平行になるように重ね、合成樹脂接着剤で接着合成し1つの材としたもの。

天然材と比較して、強度性能が高く欠陥が少ない、均一な材を造ることが可能である。

修復(建築物の)

建物等をその保護保全と機能回復のために改造すること。保護保全すべきものとして歴史的、芸術的な価値や環境的機能などがあり、回復すべき機能として利便性や利用可能性などがある。この両方を目指すところが「保存」や「復元」との違いであるとされる。

なお、絵画など芸術作品の「修復」には、保護保全とともに、元の状態に戻す「復元」の性格が強く現れている。

集約型都市構造化

都市圏を高密度な拠点のネットワーク構造に転換する政策またはビジョン。

具体的な姿は都市の特性に応じて異なるが、次の施策を組み合わせることによって実現していくとされている。

)都市機能を特定の場所(集約拠点)に集約すべく市街地を整備する
)公共交通の整備によって集約拠点へのアクセスを確保する
)集約拠点以外の地域の市街化を抑制する

集約型都市構造化を推進するための制度として、立地適正化計画、地域公共交通網形成計画などがある。

集落地区計画

都市計画法第12条の4に規定する「地区計画等」の一つ。集落地域整備法に従い、都市計画によって定められる。

集落地区計画は、都市近郊の農村集落について、集落地域の土地の区域内で、営農と居住環境が調和した土地利用を図るための計画である。

なお、集落地域とは、市街化区域以外の都市計画区域であって、農業振興地域内にあることが必要とされている。

シューズボックス

履物をまとめて収納するための家具。玄関に造り付ける場合もある。「下駄箱」も同じ意味で使われる。

なお、Shoes-boxは和製英語で、英語のShoe boxは靴一足を入れる直方体の紙箱をさす。

書院造り

日本の建物様式のひとつで、間仕切りが発達し、床(床の間)、付け書院、上段の間等が設置された座敷がある。室町時代以降、武家住宅として一般化した。

承役地

地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことである(民法第280条)。
この地役権が設定されている場合において、利用される他人の土地のことを承役地という。

例えばA氏が、自分の所有地から公道に出るために、B氏の所有する土地を通行しようとして、B氏の所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
このときB氏の所有地は、通行路の開設によってA氏の土地の利便性を高めるために利用されているので、B氏の所有地は「承役地」である。

省エネ住宅ポイント

一定の性能要件を満たした住宅の新築リフォーム、完成済み新築住宅の購入を対象に発行されるポイントをいう。閣議決定による制度で、発行されたポイントは、エコ商品、地域商品券などと交換できる。

ポイント発行の対象となるのは、2014(平成26)年12月27日以降に契約した住宅等であるが、ポイント発行の申請受付は2015(平成27)年10月21日に締め切られ、この制度の適用は終了している。

省エネルギー住宅

居住によって生じるエネルギー消費量が少ない住宅。建物構造の断熱化・気密化、建築設備の省エネ化などによって消費量を直接削減する方法が採用されている。また、自然エネルギーを活用することによって外部への負荷を削減する方法も有効とされている。

省エネルギー住宅の厳密な定義はないが、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)に基づいて、省エネルギー性能を評価する場合に基準となる性能(建築物エネルギー消費性能基準)が定められていて、これに適合する住宅は省エネルギー住宅であるとしてよい。この基準は、一次エネルギー消費量に関する基準と、外皮熱性能に関する基準の2つから構成されている。

なお、政府のエネルギー基本計画においては、「規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案しながら、2020年までに新築住宅・建築物について段階的に省エネルギー基準の適合を義務化する」としているが、住宅については、法的な省エネルギー基準への適合義務は課せられていない。

商業地域

都市計画法(9条)で「主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として80%である。
また容積率の限度は200%から1300%の範囲内(12種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.危険や環境悪化の恐れが少ない作業場面積が150平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)、映画館・劇場(客席面積の制限なし)、料理店、キャバレー、個室付浴場
8.自動車教習所(面積の制限なし)
9.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の工場

植栽

敷地内の花壇や空いているスペースに樹木や草花を植えること。

視覚的に生活を豊かにするだけではなく、災害時の避難場所、気候調節等、さまざまな効果・役割がある。

所有権

法令の制限内で自由にその所有物の使用、収益および処分をする権利をいう。

物を全面的に、排他的に支配する権利であって、時効により消滅することはない。その円満な行使が妨げられたときには、返還、妨害排除、妨害予防などの請求をすることができる。
近代市民社会の成立を支える経済的な基盤の一つは、「所有権の絶対性」であるといわれている。だが逆に、「所有権は義務を負う」とも考えられており、その絶対性は理念的なものに過ぎない。

土地所有権は、法令の制限内においてその上下に及ぶとされている。その一方で、隣接する土地との関係により権利が制限・拡張されることがあり、また、都市計画などの公共の必要による制限を受ける。さらには、私有財産は、正当な補償の下に公共のために用いることが認められており(土地収用はその例である)、これも所有権に対する制約の一つである。

所有者不明土地

探索しても所有者を確知できない土地。所有者が不明な場合のほか、所有者の所在が分からない場合も含まれる。

土地所有者の探索は、公的書類等による調査や聞き取り調査によるが、所有者が判明しなかったり、判明しても所在が不明の場合が少なくなく、また、長期にわたって相続登記がなく、数次の相続を経ているため所有者が多数にのぼるなど探索が困難な場合もある。このため、土地の公共的な利用に支障が生じることがある。

そこで、2018(平成30)年に、一定の事業のために特定の所有者不明土地を円滑に利用すること、所有者不明土地の財産管理人の選任申立権を地方公共団体の長等に付与すること、名義人死亡後長期間相続登記等がされていない土地である旨を登記に付記することなどの制度が創設された(所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法)。

シロアリ

木材(セルロース)を主食とし、木造建物に大きな損害を与える昆虫。シロアリ目(等翅類)に属する昆虫の総称で(ゴキブリ目に分類されることもある)、体色が白く、アリ(ハチ目アリ科)とは種類が違う。

シロアリは、放置すると木質建材に対して大きな損傷を与えることが多いが、木材の内部で生息するため発見が難しい。シロアリの予防・駆除の方法としては、木質部に対する駆除剤の塗布・注入、薬剤散布による土壌処理などがある。 

真壁

真壁

軸組(柱・など)をあらわにして、軸組の内側に下地を設け、土塗り等で仕上げたもの。

伝統的な日本家屋ではよく用いられていたが、現在ではほとんど見られない。

新居

新築し、または引っ越して、新たに住むこととなった居宅。新居に移る前の居宅を「旧居」という。

シングル葺き

薄い板を並べるという最も基本的な屋根の葺き方をいう。

このとき板の種類が金属板であれば「金属板葺き」、スレートであれば「スレート葺き」、アスファルトシングルであれば「アスファルトシングル葺き」と呼ばれるが、いずれも「シングル葺き」の一種である。

浸水想定区域

河川の氾濫、雨水の排除ができないことによる出水、高潮による氾濫が起きた場合に浸水が想定される区域。水防法に基づき、国土交通大臣又は都道府県知事が指定する。

浸水想定区域には、その原因に応じて、洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域、高潮浸水想定区域の種類がある。

浸水想定区域に指定された区域については、洪水予報等の伝達方法、避難場所および避難経路、避難訓練の実施など、円滑かつ迅速な避難の確保を図るための措置について定めがある。また、浸水想定区域および避難確保措置は、ハザードマップ等に記載し公表されている。

新耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、1981(昭和56)年6月1日以降の建築確認において適用されている基準をいう。

これに対して、その前日まで適用されていた基準を「旧耐震基準」という。

新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されている。技術的には、地震力が加えられた場合の構造部材に生じる応力が許容応力以下であるだけでなく、一定以上の規模の建物については、靱性(粘り強さ)を確保することが求められる。また、建物強度のバランスも必要とされる。

なお、旧耐震基準は、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊しないような構造基準として設定されていた。

新築

建物を新たに建築することをいう。これに対して、従来の建物を建て直すことを「改築」という。両者を併せて「新改築」ということもある。

法令上は、一般的に、新築と改築とで取扱いが異なることはないが、新築の場合は敷地の整備を伴うことが通例であるのに対して、改築の場合は敷地整備を行わないことが多い。

シンプルモダン

単純軽快で、無機的、直線的な雰囲気のあるデザインをいう。主にインテリアデザインにおいて使われている用語である。

明確な定義はないが、曲線を用いて複雑で重厚な雰囲気があるデザインの対極に位置する。

CLT

木材板を積層接着した厚型のパネル。英語のCross Laminated Timberの略で、和訳は「直交集成板」である。

CLTは、板の層を繊維方向が直交するように交互に張り合わせたもので、高い寸法安定性、優れた断熱性があるほか、CLTを柱やとする構造は軽量で耐震強度を確保できるとされている。

シーリング

建物の継ぎ目や隙間を埋める工事をいう。これによって、継ぎ目や隙間からの雨水の侵入を防ぎ、構造物が振動し変位した際の伸縮性を確保することができる。

建物の大規模修繕に当たっては、一般的にシーリングをやり直す。
シーリングに使う充填材は、充填後に硬化し、防水性、伸縮性を発揮する必要があるが、成分の違いによって多くの種類がある。

シーリングファン(天井扇)

シーリングファン

天井に取り付ける回転羽根をいう。

室内の空気を循環させて、上下の温度差を少なくする機能を発揮する。天井扇ともいわれる。

風量を調節したり、羽根の回転にゆらぎを加えたりできるものもある。また、実用性だけでなく、室内装飾としての効果もあるとされる。

シーリングライト

シーリングライト

天井に直接取り付けて広く照らす照明器具。英語のceiling lightで「天井灯」ともいう。

部屋全体を照らすことができ、一般的に主照明として用いられる場合が多い。

これに対して、天井から吊り下げる照明器具をペンダントライト、局所的に照らす照明器具をスポットライト、天井に埋め込む照明器具をダウンライトという。

地上げ

事業用地を確保するために、不動産会社が土地などを購入することをいう。

自らの事業のための購入のほか、依頼を受けて土地等を買収することも含まれる。買収を依頼されたときの方法には自ら買収した後依頼者に転売する場合と、依頼者の買収を媒介する場合とがある。

地上げの目的は土地を事業の用に供することであり、そのために必要となる、地上権の解消、家屋の撤去、借家人の立ち退きの実現などもその業務に含まれる。また、権利関係が複雑な市街地の開発などにあたっては、その調整等のため専門的な能力が要請されることもある。

公共事業のための用地買収も地上げと類似するところがあるが、買収価格は用地補償基準従って決められた価格でなければならず、最終的には土地収用に至ることなど、その性質は異なる。

直床工法

鉄筋コンクリートの床スラブカーペットフローリングを直張りすること。
歩行性や遮音性向上、また転倒時の安全性確保のために、クッション性のある材料を採用した方がよい。

床面が均一であることが絶対条件であることはいうまでもないが、フロア全体を均一に仕上げる(バリアフリー)ためには、スラブと床の間に収蔵する配管類のスペース分スラブを下げることも必要となる。

地形

土地の平面的な形状をいうが、傾斜、起伏などの状態を含めていうのが普通である。「じぎょう」と呼ばれることもある。

平坦で正方形に近ければ「整形」、いびつな形であれば「不整形」であるとされ、同じ面積でも価格が異なる。

軸組

垂直材(柱)と水平材(など)を組み合わせたもの。

木造建築物の「骨組」のことである。

地震保険

地震による被災損失に対して補償する損害保険。火災保険契約等に付帯する形で付保され、「地震保険に関する法律」によって保険会社等が負う地震保険責任を政府が再保険している。

保険の対象は住宅および生活用動産に限られ、保険事故は地震・噴火・津波を原因とする火災・損壊・埋没・流出による全損・半損・一部損である。
保険補償の範囲は、主契約の保険金額の30~50%の範囲内で、建物5,000万円、家財1,000万円を上限とする。

保険料は、建物の構造と所在地に応じて決定される。建物の構造は木造と非木造に区分され、所在地は都道府県別に区分されている。

地鎮祭

建物の建設に着手する前に、敷地の地主神を鎮め、工事の無事を祈願するために行なう儀式。

神道に基づくものが一般的だが、仏教式やキリスト教式などもある。工事の無事を祈願する目的のため、祭主は棟梁となる。

地盤沈下

地盤が圧縮され、沈んでいく現象をいう。

単に地盤が低下するだけでなく、沈下量が場所によって異なることによる不同沈下、支持層に支えられた構造物が相対的に高くなる抜け上がりなどの現象を伴うことが多い。
その原因は、主として地下水の過剰な汲み揚げである。ときには、埋め立て地や盛り土が荷重により圧縮されて沈下することもある。

建物等の地上構造物の損壊や傾きの発生、地中のガス管等のライフラインの破損、津波や高潮に対する脆弱性の増大などの被害が生じることがある。新築分譲した建物が地盤沈下によって損壊したときには、原因によっては瑕疵担保責任を問われる恐れが大きい。

地袋

地袋

床面に接して設けられた高さの低い袋戸棚のこと。床の間の違い棚の下部、あるいは和室の窓の下部等に設置される。

住生活基本法

住生活の安定の確保および向上の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための法律。2006(平成18)年に公布・施行されている。

住生活基本法が定める主な内容は、施策の基本理念(良質な住宅の供給・良好な居住環境の形成・居住のために住宅を購入する者等の利益の擁護及び増進・居住の安定の確保)、国及び地方公共団体が実施すべき基本的施策、住生活基本計画の策定などである。

住宅瑕疵担保責任

新築住宅に瑕疵があった場合に、売り主または工事請負人が負うべき契約不適合責任瑕疵担保責任)。「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて定められている。

同法は、「瑕疵」を、種類または品質に関して契約の内容に適合していない状態と定義したうえで、次のように規定している。
(1)新築住宅の「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵について、売り主・工事請負人は、注文者に住宅を引き渡した時から10年間、契約不適合責任(瑕疵担保責任)を負う。
(2)契約によって、(1)の瑕疵担保期間を20年以内に延長することができる。

この特例は強行規定であり、特約によって責任を免れることはできない。

さらに、住宅瑕疵担保責任の履行を確保するために、売り主・工事請負人は、
1)工事金額または供給戸数に応じた保証金を供託する、2)住宅瑕疵担保責任の履行によって生じる損害を補填する保険契約を締結する、のいずれかによって資力を確保することが義務付けられている(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)。

住宅性能保証制度

住宅の基本的な性能を保証する仕組みをいう。

新築住宅について、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分に関して性能の評価を行ない、その性能を、施工現場の検査、保険により保証する。

保証期間は、住宅の完成引渡し後10年間であり、瑕疵による不具合があった場合には修繕等の費用を負担することとなる(これに加えて、仕上げや設備などに発生した不具合について2~5年間保証することも多い)。

住宅性能保証業務を実施しているのは、住宅保証機構(株)または登録住宅性能評価機関である。

住宅トップランナー基準

一戸建て住宅についてのエネルギー消費性能の向上促進のための基準で、住宅供給事業において適合すべきとされる。建築物省エネ法に基づいて定められている。

基準の水準は当面は、一次エネルギー消費量について省エネ基準の0.9倍の価とされ、外皮熱性能については適用されない。また、2020年以降は、この基準が強化される予定である。

住宅トップランナー基準に適合しない年間供給量150戸以上の住宅事業建築主に対しては、必要がある場合には、国土交通大臣は省エネ性能の向上を勧告することができ、その勧告に従わなかった場合にはその旨を公表できるとされている。

住宅保証機構

住宅の性能等を保証するための制度を運営することを目的とした財団法人(現在は株式会社)で、1983(昭和57)年に設立された。

その主要業務は、住宅性能保証、住宅完成保証、地盤保証、既存住宅保証の各業務である。
特に、住宅性能保証は、住宅の品質確保の促進等に関する法律による新築住宅の10年間の瑕疵担保責任を支援する役割を担っている。

住宅用火災警報器

火災の発生をキャッチしてブザーや音声で知らせる装置をいい、すべての寝室と寝室のある階の階段には必ず設置しなければならない(スプリンクラーや自動火災警報設備が設置されているときは免除)。
また、市町村の火災予防条例で台所等への設置を義務付けている場合もある。

この義務付けは、住宅火災による死者発生の防止を目的としたもので、新築住宅は2006(平成18)年6月1日から、既存住宅は市町村の火災予防条例で定める日(最も遅い地域でも2011(平成23)年6月1日)から義務化される。
ただし、設置は自己責任とされ、設置しない場合も罰則は課されない。

住宅用火災警報器にはいくつかの種類があるが、設置が義務付けられているのは煙を感知するもの(煙式)である。なお、消防法では「住宅用防災警報器」と規定されているが、住宅用火災警報器と同義である。

住宅リフォーム減税

特定の目的で住宅の改修をした場合に、課税が軽減される制度をいう。

減税の対象となるのは、省エネ・バリアフリー・耐震の各目的で行なった住宅改修工事であり、減税の方法としては、

1.工事費の一定割合を所得税額から控除する方法
2.工事のための借入金残高の一定割合を所得税額から控除する方法(ローン控除、省エネ・バリアフリーについてのみ適用)

がある。また、改修後の住宅に課する固定資産税が一定期間減額される。

それぞれについて、減税対象となる工事の内容、控除額の算定方法や上限、適用期間などが定められている。詳細は、「省エネ改修促進税制(住宅の~)」「バリアフリー改修促進税制(住宅の~)」「耐震改修促進税制(住宅の~)」を参照。

なお、一般の住宅ローン減税においても、一定の改修工事費がその対象とされている。この場合には、改修目的は限定されないが、居住を目的とした住宅リフォームであること、リフォーム後の床面積が50平方メートル以上であること、大規模な修繕、模様替えを伴う工事であることなどの要件を満たさなければならない。

住宅ローン

個人に対する住宅資金の融資をいう。

主として民間の金融機関が担っているが、その円滑な実施などのため、(独)住宅金融支援機構(住宅金融公庫の廃止後、その機能の一部を引き継いだ組織)と連携することが多い。また、年金基金、共済組合などが融資する場合もある。

融資の期間、利率(固定金利か変動金利かを含めて)などの条件は、金融機関によって異なるほか、借入者の属性や状況等、金融機関との取引の状況に応じて多様である。その選択のために、借入と償還をさまざまにシュミレーションできるサービスも提供されている。

住宅ローンの実施に際しては、通常、融資対象となる住宅に担保権が設定されるほか、連帯保証人を求められることが多い。また、住宅販売会社が提携金融機関の融資を斡旋する場合もある(提携住宅ローン)。

なお、住宅ローンの負担軽減のための税制上の優遇措置(住宅ローン減税)があるほか、住宅ローン債権がSPCなどに譲渡され証券化される例も増えてきている。

重要事項説明

宅地建物の取引において、宅地建物取引業者が取引当事者に対して契約上重要な事項を説明することをいう。

また、その際に、説明の内容を記載して当事者に交付する書面を重要事項説明書という。

重要事項説明を必要とするのは、宅地建物取引業者が自ら売主として取引する場合、および不動産取引を代理・媒介する場合であり、その説明は、売買契約や賃貸借契約を締結するよりも前に行なわなければならない。また、説明に当たるのは宅地建物取引士でなければならず、さらには、説明する重要事項をすべて書面に記載し、取引当事者にその書面(重要事項説明書)を交付する必要がある。

説明を要する事項は、売買か賃貸かなどの取引内容に応じて異なるが、大きく分けて、

1.取引対象不動産の権利関係、2.取引対象不動産に係る法令上の制限、3.取引対象不動産の状態やその見込み、4.契約の条件

に関する事項とされている(詳細は必ず直接に法令(宅地建物取引業法第35条およびその関連法令)に当たって確認されたい。また、臨機に改正も予想されるので留意が必要である)。

重要事項説明は、不動産の特性や取引の形態に起因して取引当事者に不利益が発生することを防ぐための仕組みとされ、その適正な実施が強く求められている。

重要事項説明書

宅地建物取引業務における重要事項説明に当たって、取引の相手となる当事者に対して交付して説明しなけばならない書面をいう(「重要事項説明」についての詳細は当該用語を参照)。

重要事項説明書には説明を要する重要事項を記載しなければならず、また、書面は、宅地建物取引士が、記名押印して交付しなければならないとされている。

重量鉄骨

「重量鉄骨」とは、厚さが6mmを超える鋼材のことである。
その反対に、厚さが6mm以下の鋼材は「軽量鉄骨」という。

重量鉄骨は、重量鉄骨構造建物において柱・として使用される。

重量鉄骨構造

鉄骨構造の一つ。
重量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.重量鉄骨(H形鋼など)を柱・梁として使用する。
2.柱・梁の接合部をボルトにより「剛接合」する。
(「剛接合」とは外力を受けても接合部が回転・変形しないという意味である)
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

このように「重量鉄骨構造」は、剛接合された骨組を持つ非常に頑強な構造となっている。
そのため、重量鉄骨構造は3階建ての一戸建て住宅や、3階建ての共同住宅で多用されている(ただし最近は2階建ての重量鉄骨構造も見られる)。

準景観地区

都市計画区域および準都市計画区域外の景観計画区域において、景観の保全を図るために指定される区域をいう。

指定は、相当数の建築物建築が行なわれて現に良好な景観が形成されている一定の区域について、市町村が行なう。また、準景観地区内においては、条例で、建築物または工作物開発行為等について、一定の規制がなされる。

指定や規制の手続き、基準などは、景観法に規定されている。

準工業地域

都市計画法(9条)で「主として環境の悪化をもたらす恐れのない工業の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として50%、60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.工場(面積の制限なし・ただし危険性が大きいか、または著しく環境を悪化させる恐れのある工場を除く)
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)、料理店、キャバレー
8.自動車教習所(面積の制限なし)
9.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.個室付き浴場
2.危険性が大きいか、または著しく環境を悪化させる恐れのある工場

準住居地域

都市計画法(9条)で「道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として50%、60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.危険や環境悪化の恐れが非常に少ない作業場面積が50平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)、客席が200平方メートル未満のミニシアター
8.自動車教習所(面積の制限なし)
9.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の工場
2.上記に挙げたもの以外の遊戯施設・風俗施設

準耐火建築物

建築基準において、耐火建築物以外の建築物のうち、その主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)が準耐火性能を満たし、かつ、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)に防火戸など、火災を遮る設備を有する建築物をいう。

この場合、準耐火性能を満たすというのは、

1.主要構造部が準耐火構造であること

2.準耐火構造と同等の準耐火性能を有するための技術的基準(準耐火性能を確保するための方法としては、外壁を耐火化する手法、または、主要構造部を不燃材料化する手法が認められていて、それぞれの要件が定められている)に適合すること

である。

一定の特殊建築物や、都市計画で定められた準防火地域内の一定の建築物は、準耐火建築物でなければならない。

準耐火構造

建築基準において、壁、柱、床その他の建築物の部分の構造が、準耐火性能に適合する建築物の構造をいう。

この場合の準耐火性能とは、通常の火災による延焼を抑制するために、当該建築物の部分に必要とされる性能のことである。その技術的な基準としては、加熱開始後各構造に応じて定められる一定の時間(おおむね45分間)、構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであることなどの要件が定められている。

準耐火構造は、火災中の延焼を抑制する性能が求められるにとどまり、耐火構造のように、鎮火後に建物を再使用できるような性能までは要求されていないと理解されている。

準都市計画区域

都市計画区域外の区域において、市街化が進行すると見込まれる場合に、土地利用を規制するために設ける区域。都道府県が指定する。

1.準都市計画区域の趣旨
 都市計画区域を指定するためには一定の要件を満たすことが必要であるが、その要件を満たしていない区域であっても、将来的に市街化が見込まれる場合には、土地利用をあらかじめ規制しておくことが望ましい。その必要に応えるために、2000(平成12)年に創設されたのが「準都市計画区域」の制度である。

2.準都市計画区域の指定の要件
 次の要件のすべてを満たす場合に、指定することができる。
1)都市計画区域外の土地であること
2)相当数の住居等の建築・敷地の造成等が現に行なわれ、または行なわれると見込まれること
3)そのまま放置すれば将来における都市としての整備開発保全に支障が生ずる恐れがあること

3.準都市計画区域の指定の方法
都道府県が指定する(指定の手続きについては「準都市計画区域の指定」を参照)。

4.準都市計画区域の指定の効果
 準都市計画区域においては、次のような土地利用の規制が適用される。
1)次の地域地区を定めることができる。
用途地域」「特別用途地区」「高度地区」「特定用途制限地域」「景観地区」「風致地区」「緑地保全地域」「伝統的建造物群保存地区
2)開発許可制度が適用される。この結果、原則として開発面積が3,000平方メートルを超える宅地造成について都道府県知事(または市長)の許可が必要となる(「開発許可」を参照)。
3)建物等の新築や増改築移転(増改築移転部分の床面積が10平方メートル以内のものを除く)する場合には、事前に建築確認を受けなけらばならない。この場合には、都市計画区域内と同様の基準が適用される(「建築確認」を参照)。

準防火地域

準防火地域は都市計画で指定される地域であり、火災を防止するために比較的厳しい建築制限が行なわれる地域で ある(建築基準法62条)。

準防火地域では建築物は次のようなものとし なければならない。

1.地上4階以上の建築物
→必ず耐火建築物とする

2.地上3階の建築物
→延べ面積によって次の3通りに分かれる。
1)延べ面積が1,500平方メートルを超えるとき : 必ず耐火建築物とする
2)延べ面積が500平方メートルを超え、1,500平方メートル以下のとき : 少なくとも準耐火建築物とする
3)延べ面積が500平方メートル以下のとき : 少なくとも3階建て建築物の技術的基準に適合する建築物とする

3.地上1階または地上2階の建築物
→延べ面積によって次の3とおりに分かれる。
1)延べ面積が1,500平方メートルを超えるとき : 必ず耐火建築物とする
2)延べ面積が500平方メートルを超え、1,500平方メートル以下のとき : 少なくとも準耐火建築物とする
3)延べ面積が500平方メートル以下のとき : 通常の建築物でも構わない

ポイントを2つ挙げておく。
まず、最近多い地上3階建ての一般住宅は、上記2.の3)に該当するので、少なくとも「3階建て建築物の技術的基準」に適合する必要がある。
次に、通常の地上2階建ての一般住宅は、上記3.の3)に該当するので、原則的に特別な防火措置を講じなくてよい。ただし上記3.の3)の場合に、その建築物を木造とするためには、建築基準法62条2項の規定に基づき外壁・軒裏を「防火構造」とする必要がある。

なお、準防火地域では上記の規制のほかに、次の規制があることに留意したい。

ア.屋根の不燃化
建築物が耐火構造や準耐火構造でない場合には、その屋根は不燃材料で造り、ま たは不燃材料でふくことが必要である(建築基準法63条)。
イ.延焼の恐れのある開口部の防火措置
建築物が耐火構造や準耐火構造でない場合には、外壁の開口部(すなわち玄関や窓)で延焼を招く可能性のある部分に、防火戸など防火設備を設けなくてはなら ない(建築基準法64条)。

自由設計

注文に応じて設計し建築する住宅。ブランド名として用いられることが多い。

自由設計においては、建築主の注文によって、住宅の外観、間取り、設備などを決定する。この場合、あらかじめ用意されたパターンから選択して注文する方法もある。

畳(広さの単位として)

「◯畳の間」のように使用する。

浄水器

給水された水道水をさらに処理し、溶存物質などを減少させるための器具。

家庭用浄水器による水処理は、活性炭による吸着や、ろ過膜(中空糸膜)による濾過の方法が用いられている。

浄水器で減少させる物質は、残留塩素、トリハロメタン、有機物などであるが、日本の水道水は、給水前に浄水処理がなされていて、そのまま安全に飲むことができる。

浄水器のタイプには、水道の蛇口に取り付けるもの、浄水して汲み置きするポット型のもの、屋内配管に組み込むものなどがある。 

上棟

棟上げと同意で、棟木を納めること、もしくはそのときに行なう儀式のこと。

新築への祝福と神の守護に感謝を示し、同時に無事建設されることを祈願する。建築工事の着工と完了の中間にあり、建物の形態がおおよそ整った時点を指す。

自用地

他人が使用する権利のない土地をいう。相続税および贈与税の課税に当たって課税対象土地を評価する場合などに使われる用語である。

土地の財産価値は、借地権借家権が設定されていれば、それぞれの権利者に帰属する。そのため、財産課税に当たっては、土地の評価額を各権利者に分割しなければならない。その算定の基礎となるのが、所有者以外に使用する権利者がいないとしたときの土地の評価額である。このような土地が自用地である。

例えば、貸宅地の価額は、次の式によって算定される。
貸宅地の価額=自用地とした場合の価額-自用地とした場合の価額×借地権割合

人工大理石

天然の石に模してつくる模造の石を人造石というが、大理石を模したものが人造大理石である。

モルタルの下地に白色セメント、大理石粉、顔料などを塗りつけ加圧成型した後に研磨して仕上げる。
価格が安く、加工が楽であるため、カウンターの天板などに利用されることが多い。テラゾともいう。

水害保険

洪水、高潮、土砂崩れなどの水害による被災損失に対して補償する損害保険。火災保険の補償対象に含める形で設定されていて、例えば、「住宅総合保険」「オールリスクタイプの火災保険」などは水害も補償対象となっているが、「住宅火災保険」には水害に対する補償はない。
保険補償額は、全損であっても保険金額の7割を限度とし、床上浸水による一部損ではその被害の状況に応じて支払限度額が定められているのが一般的である。

なお、マンションの上層階では一般に水害保険は不要であるし、浸水が予想される地域では水害リスクが高いなど、保険の加入について選択が働きやすいこと、洪水等がいったん起きれば広い範囲で被災することから、水害保険の設計には難しい要素を伴うとされている。

スキップフロア

スキップフロア

1.勾配のある土地、または住宅の一部を地下とする場合等で、建築物の室内において、半階ずらした床を設け、空間に変化を付ける空間構成手法。室内に段差が生じるため、バリアフリーには適さない。

2.集合住宅において、1または2階おきに廊下を設け、エレベーターは廊下のある階にだけ停止し、その上下階の住戸へは階段を利用するようにした型式。廊下のない階ではプライバシーが確保でき、通風も良い。また、エレベーターの停止階が少ない分だけ、その分のエレベーターホールが不要、通路面積も小さくできるといった利点もある。

数寄屋造り

日本の建物様式のひとつで、茶室に倣った建物として発達し、竹、丸太、土壁などを多用し、格式を排した自由なデザインが特徴である。室内に洗練された装飾が施されることもある。

江戸時代以降、住宅としても建築されるようになった。

筋かい

軸組の垂直面において、垂直材(柱)と水平材(胴差し・土台など)を対角線に沿って斜めにつなぐ材のこと。

筋かいを入れることによって、軸組が水平方向の力に対抗できるようになり、構造強度が増す。

建築基準法施行令第45条では、筋かいの基準を設けるとともに、筋かいと柱・土台等を「金物」で緊結することを義務付けている。

なお、2000(平成12)年6月1日に施行された建設省(現国土交通省)告示第1460号により、筋かい端部における仕口(筋かいと柱・土台等との接合部のこと)の接合方法が具体的に厳しく規定された。

この結果現在では、筋かい端部の接合部においては、事実上、Zマーク金物(またはそれと同等以上の性能を有する金物)の使用が義務付けられている。

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げ

大理石に似た表面仕上げを得るために、セメントモルタルを5~10mm程度吹き付けたり、塗り付けた後、コテやローラーで凹凸に模様を付ける仕上げ。
本来は消石灰に大理石粉、粘土粉を混入した左官材料で仕上げるが、最近はセメントモルタルで大きな粗面とすることが多い。

スパイスラック

香辛料や調味料を収納する小さな棚。英語の「spice rack(スパイスラック)」。台所用品のひとつ。

スパン

柱の間隔をいうが、住宅の広告で使われるときには、南向きの窓がある一辺の間取りをいうことが多い。

広いスパンの間取りを「ワイドスパン」といい、日当たりや通風の良さをアピールする言葉として使われる。その基準は決まっていないが、4間(約7m)を超えたスパンであれば、通常より広いスパンであると考えて差し支えない。

すまい給付金

一定の住宅を取得する者に対して政府が給付する金銭をいう。2014(平成26)年4月の消費税率の引き上げに際して、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設された。

住宅取得の際に消費税が課税される場合であって、一定の要件を満たすときに支給される。

満たさなければならない要件は、取得する住宅が新築住宅か既存住宅か、資金が住宅ローン利用か現金による取得かによって異なる。共通する要件として、自ら居住すること、床面積が50平方メートル以上であること、一定の品質が確認されていることとされている。さらに、既存住宅の取得については、売り主宅地建物取引業者であることなどの、現金取得については、年齢が50歳以上であること、収入の目安が一定額以下であることなどの要件が加わる。

給付額は、消費税率および都道府県民税の所得割額に応じて段階的に定められた給付基礎額に、取得した住宅の持ち分割合を乗じて決定される。この場合、収入が一定額を超えるときには給付額はゼロとなる。

すまい給付金制度が適用されるのは、2014(平成26)年4月から2021(平成33)年12月までに引き渡され、入居が完了した住宅である。

スマートハウス

家庭でのエネルギー消費を最適に制御するシステムを備えた住宅をいう。ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)によって家電、空調給湯設備、太陽光発電蓄電池電気自動車などを一元的に管理・制御し、エネルギー消費を最適化することができるとされる。

スマートハウスを担うための重要な技術は、住宅内のエネルギー設備や家電等をネットワーク化してエネルギーの使用を管理・最適化するシステム(HEMS home energy management system)や、住宅用蓄電池であるとされている。

環境負荷を抑制する住宅としては、エコハウス(省エネルギー、再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減等を目指した住宅)やLCCM住宅(住宅のライフサイクルにおける二酸化炭素排出量がマイナスとなる住宅)があるが、スマートハウスは家庭生活におけるエネルギー制御に重点を置いた住宅と言える。

隅切り(すみ切り・角切り)

二辺が道路に接する角地敷地として利用する場合に、その接する角の一部分を空地にすること。市町村の条例または指導によって実施され、そのような制限を「角敷地の建築制限」という。

隅切りが必要な場合およびその形状は、市町村の条例または指導によって定められている。従って、隅切りの方法などは市町村によって違うが、一般に、隅切りが必要とされるのは、敷地に接する道路幅員が一定値以下のときで、隅切りの形状は、二本の道路に接する敷地の角を頂点とし、そこからそれぞれの道路沿いに2m離れた地点を結んだ直線を底辺とする二等辺三角形とされていることが多い。

隅切りされた土地には建物工作物を設置することができず、空間的に道路と一体化するが、それを道路敷地とするかどうかなどの取り扱いは、市町村によってまちまちである。また、道路敷地にならない場合には、隅切りの土地面積は、建築確認において建物敷地面積に算入される。

スラブ

スラブ

本来は英語で「石板」のこと。
建築用語では、鉄筋コンクリート構造における床板のことを「スラブ」という。

鉄筋コンクリート構造では、スラブは大梁や小梁と一体化して成型される。

スリーブ

設備工事で配管の継手に用いられる筒型の部品。また、コンクリートの壁、床、などを貫通する設備の配管類のためにあらかじめ埋め込んでおく筒状の金属管のことをいう。

スレート葺き

屋根の仕上げ方法の一つで、粘板岩(slate、スレート)を板状に加工したもの、または、それに類似する板状の素材で屋根を覆うことをいう。

材料としては、天然の粘板岩のほか、石綿スレート(セメントを主体に石綿を混ぜたもの)等が使われている。

スロップシンク

床掃除のモップ・雑巾などを洗うため、また掃除で使った汚水を流すための深型の流し。

主にバルコニーや便所、湯沸し室に設置される。「掃除用流し」ともいう。

スロープ

スロープ

一般には傾斜を表し、建築学上では「斜路」をいう。

廊下や通路の高低差は普通階段で処理するが、身体障害者が車椅子等で通行できるよう傾斜で処理する。不特定多数が利用する公共施設やホテル、ビルなどにはハートビル法等でスロープの設置が義務付けられている。

制震構造

地震による建物被害を防止・軽減するための方法の一つで、地震によって生じる振動を吸収する建物構造をいう。

例えば、振り子などの慣性力で地震動を吸収する、地震動に応じて外部から力を加えて振動を押さえる、緩衝装置によって建物部材の変型を軽減するなどの方法を取り入れた建物構造はこれに該当する。主として、超高層の建物において採用されている。

一方、地盤と建物基礎などの間にローラーや積層ゴムを設置して、建物に伝わる地震の揺れを絶縁または長周期化することにより外力を制御する方法を採用した建物構造を免震構造という。

耐震設計は、これらの方法を含めて、地震に対して建物構造の安全を保つための設計をいうが、どのような建物構造を選択するかは建築設計に当たっての重要なポイントの一つである。

施工会社

建築工事を実施し完成する会社。「施工」とは工事を行なうことである。

建築工事に当たっては、建築主は、通常、業務を設計と施工に分けて、別々の会社に依頼する。この場合、設計会社は、建物をデザインし、設計図を作成し、工事を監理するのに対して、施工会社は、設計図に示された建物の建築工事を実施し、完成する。

建築主が施工会社に工事を依頼することを「工事発注」、施工会社が工事を完成し、建築主が工事の結果に対して報酬を支払う契約を「工事請負契約」という。

また、施工会社は、一般に、施工のために必要な各種の建築作業(整地、組立、コンクリート打設、内装など)については、その実施を専門の工事業者に依頼し、自らはそれらの作業を統括・管理する方法で工事を進める。

設計図書

建物を施工するために必要な図面その他の書類の総称。建築士法では建築物工作物だけでなく敷地を含めた工事実施のために必要な図面と仕様書、と規定されている。

実際には、施工段階で設計変更、仕様変更、追加工事等が生じることが多いために、竣工図という最新の設計内容を記録した設計図書がある。これらは、経年に伴う改修・改築等の際に必要なものであるため、建築主は必ず保管しておく必要がある。

石膏プラスター

石膏(焼石膏)に水、砂などを混ぜ合わせたものを「石膏プラスター」という。左官材料などに用いる。

また、石膏(焼石膏)、消石灰、水、砂などを混ぜ合わせたものは「混合石膏プラスター」という。

石膏ボード

石膏を心材とし、両面をボード用原紙で被覆した板のこと。
施工が簡単で、温度・湿度による変化が非常に少ないことから、壁材、天井材(あるいは壁・天井の下地材)として多用されている。

節水トイレ

洗浄用の水量が少ない水洗トイレ。水流の向きを渦巻きにする、便器の素材を汚れにくいものとするなどによって、少ない水量で洗浄できるとされている。ただし、設置する場合には、水圧や排水管についての適合性に注意しなければならない。

セットバック

セットバック

1. 建物の上部を下部よりも後退させること。

2. 2項道路建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に面する土地では、次の1)または2)の範囲に建物建築することができない。

1)その道路の中心線から水平距離2mの範囲
2)その道路の片側が崖地、川、線路等である場合には、その崖地等の側の道路境界線から水平距離4mの範囲

つまり、2項道路はその幅が4m未満であり、そのままでは防火等の面で十分な道の幅を確保することができないので、2項道路を含めて4mの範囲内には、建築物や塀などを造ることを禁止し、4mの空間を確保しようという趣旨である。

その結果、2項道路に面する土地では、自分の土地でありながら、一定の部分には建築をすることができないこととなる。これを不動産業界ではセットバックと呼んでいる(セットバックとは英語で「後退」という意味である)。

このセットバックについて次の点に注意が必要である。

a)セットバックしなければならない部分には、建築物を建築できないのみでなく、門や塀や擁壁を建築することもできない。
b)セットバックしなければならない部分は、容積率建ぺい率を算出する場合には、敷地面積から除外される。

例えば、幅2mの2項道路(片方が崖地等ではない)に面していて、道路に接する長さが10m、奥行が10mの正方形の土地があるとしよう。
この土地の本来の面積は100平方メートルである。セットバック部分の面積は1m×10mなので、10平方メートルである。よって、この土地の建築可能部分の面積は90平方メートルである。
この土地の容積率が80%であるとすると、この土地に建築できる建物の延べ床面積は、最大で90平方メートル×80%により、72平方メートルとなる。

接道義務

建築基準法第43条の規定によれば、建築物の敷地は原則として、建築基準法上の道路と2m以上の長さで接しなければならない。これは消防活動などに支障をきたすことがないように定められたものである。この義務のことを「接道義務」と呼んでいる。
(なお建築基準法第43条では、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物等については、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したものについては、接道義務を免除することができるとも定めている)

また、多数の人が出入りするような特殊建築物(学校・ホテルなど)や大規模建築物(3階建て以上の建築物など)については、防火の必要性が特に高い等の理由により、地方自治体の条例(建築安全条例)において、より重い接道義務を設けていることが多いので注意したい。

セメント

本来は、水と練り混ぜることにより、時間の経過とともに硬化する物質をすべてセメントと呼ぶ。

建築工事では通常、ポルトランドセメントのことを「セメント」と呼んでいる。
ポルトランドセメントとは、石灰、粘土、石膏から作られる粉末状の物質である。

専属専任媒介契約

宅地または建物の売買または交換の媒介の契約(媒介契約)のうち、専任媒介契約であって、かつ依頼者は、依頼した宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買等の契約を締結することができない旨の特約が付いた契約をいう。

つまり、依頼者は取引の相手方を自分で発見しても、媒介を依頼した宅地建物取引業者の媒介なしには契約できないことになる。

専属専任媒介契約を締結した場合には、宅地建物取引業者は、契約の相手方を探索するため、5日以内に、媒介の目的物に関する事項を指定流通機構に登録しなければならないとされている。

洗濯機パン

洗濯機パン

洗濯機の下に置く防水のための受け皿。「防水パン」ともいう。

排水口と直結し、洗濯機から漏れた水や結露水を溜めて排水するほか、振動が床に伝わるのを和らげる機能もある。

洗濯機パンは、床を保護するために有効で、また、2階以上では階下への水漏れを防ぐためにも設置すべきと考えられている。

専任媒介契約

宅地または建物の売買または交換の媒介の契約(媒介契約)であって、媒介の依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買または交換の媒介または代理を依頼することを禁ずる媒介契約をいう。

この契約の有効期間は、3月を超えることができないとされている(契約期間の更新は可能)。

専任媒介契約を締結した場合には、宅地建物取引業者は、契約の相手方を探索するため、7日以内に、媒介の目的物に関する事項を指定流通機構に登録しなければならないとされている。

線引き

一つの都市計画区域を、市街化区域市街化調整区域とに区分すること。
都市計画法上では「区域区分」と呼んでいる(詳しくは区域区分へ)。

洗面化粧台

洗面台(洗面ボール、給水栓、鏡を備えている)と収納スペースとが一体化した設備。通常、照明器具やコンセントも備えていて、身だしなみを整えるためのニーズに応えるように作られている。

絶対高さの制限

第一種第二種低層住居専用地域では、住環境を良くするために、建築物の高さが10mまたは12m以下に制限されている。これを「絶対高さの制限」と呼んでいる(建築基準法55条)。

この絶対高さの制限が「10m以下」と「12m以下」とのどちらになるかは、都市計画で規定される。

なお、この絶対高さの制限には例外がある。建築審査会が同意して特定行政庁が許可した場合には、絶対高さの制限を上回る高さの建築物を建築することができる。

Zマーク金物

金物とは、建築材の接合部を結合し、補強するために取り付ける部品である。

Zマーク金物とは、「財団法人日本住宅・木材技術センター」が承認または同等認定する高品質な金物のことである。

筋かいの端部の接合部などにおいては、「建設省告示第1460号」(2000(平成12)年6月1日施行)によって、Zマーク金物(またはそれと同等以上の性能を有する金物)を使用することが事実上義務付けられている。

前面道路

敷地に面した道路をいう。

敷地が複数の道路に面する場合には、通常、接する距離が長いほうの道路を指す。

なお、道路幅員によって定まる容積率の最高限度(道路幅員制限)を算定する場合に、敷地が複数の道路に面するときは、幅員が最大の前面道路の幅員を用いるとされている。

底地(底付き、底なし)

底地

借地権等の地上権が設定されている土地をいう。

そのような土地の所有権を底地権と呼ぶ。

底地の価格は、更地価格と地上権の価格との差であるが、理論上は、地代純収益を資本還元した価額が底地価格と等しくなる。更地価格に占める底地価格の割合は、土地の用途や地区の環境等によって異なるが、一般に、商業地よりも住宅地のほうが高いとされている。

また、借地権等の譲渡の際に、底地権を合わせて譲渡することを「底付き」、借地権等のみを譲渡することを「底なし」と呼ぶ。

底地権

ある土地に借地権が設定されているとき、この土地の所有者が持っている土地所有権のことを「底地権(そこちけん)」と呼ぶことがある。

底地権の評価額は一般的に次のように考えられている。
「底地権の評価額 = 土地の更地としての評価額-借地権の評価額」
つまり、借地権の分だけ土地の評価額が下落していると考えられているのである。

側溝

道路や鉄道敷に沿って設けられる小規模な水路をいう。

専ら当該道路等の排水のために設置される。

外断熱

外断熱

室外側に断熱層を設け、室内への外気温移動の影響を少なくする構法のこと。

建物の外壁に使われるコンクリートは雨風を防ぎ、堅牢であるために耐久性、防犯性などに優れているが、太陽熱を蓄熱し、夜間にはその熱を空中に放熱するため、都市部の熱帯夜の主要原因ともいわれている。
鉄筋コンクリート造やブロック造などの構造躯体の外側に断熱材を張れば、外壁のコンクリートは室内側に近い温度になり、外気の影響を受けにくく、劣化も進みにくくなる。従来は、室内側に断熱材を取り付ける内断熱構法が一般的であったが、近年は断熱効率を上げるために外断熱構法を採用するケースが増えている。

ソーラー発電システム

屋根の上になどに設置した集光板で太陽の光エネルギーを集め、電力を発生させるシステムのこと。

CO2(二酸化炭素)を発生させない、環境問題に対応したエネルギー源であると同時に、省エネにもつながるとして、近年このシステムを採用するケースが増えている。また、自宅で発電した電気を電力会社に売る売電システムもあり、今後設置費用がより廉価になれば、飛躍的に普及することが期待されている。

造作

建物の内部を構成する部材や設備をいう。

部材としては建具、畳、床、鴨居など、設備としては水道設備、空調設備などがこれに当たる。詳しくは「造作買取請求権」を参照。

なお、建築することをいう場合(「造作する」というような使い方)もあることに注意が必要である。

増床

既存の建物において、増築しないで特定の目的のための床面積を拡大することをいう。

増床の方法には、デッドスペースの有効利用、建物空間の用途転換、同一建物内の他者が所有する空間の買収・賃借などがある。

また、企業や商業施設などが、オフィスや売り場面積を増やすこともいう。

造成宅地防災区域

造成された一団の宅地のうち、地震等によって地盤の滑動などの災害が発生する恐れが大きいとして指定される区域をいう。

その指定要件、手続きなどは、宅地造成等規制法で定められている。

造成宅地防災区域内の造成宅地の所有者等は、災害防止のための擁壁等を設置するなどの責務を負うほか、都道府県知事等が、所有者等に対して、災害の防止のため必要な措置を講じるよう勧告や改善命令を行なうことがある。

なお、宅地建物取引業務における重要事項説明に際しては、取引する宅地建物が造成宅地防災区域にあるときには、その旨を説明しなければならない。

た行

耐火建築物

建築基準において、その主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)が耐火性能を満たし、かつ、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)に防火戸など火災を遮る設備を有する建築物をいう。

この場合に、耐火性能を満たすというのは、

1.主要構造部が耐火構造であること

2.屋内で発生する火災、および周囲で発生する火災による火熱に、当該火熱が終了するまで耐えることができるとする技術基準で定める性能(構造耐力、上昇温度などに関する一定の要件)に適合すること

である。

一定の特殊建築物や、都市計画で定められた防火地域内の一定の建築物は、耐火建築物としなければならない。

耐火構造

建築基準において、壁、柱、床その他の建築物の部分の構造が、耐火性能に適合する建築物の構造をいう。

この場合の耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間、当該火災による建築物の倒壊、および延焼を防止するために当該建築物の部分に必要とされる性能のことである。その技術的な基準としては、各構造部分の種類や建物の階数に応じて定められる一定時間(おおむね1~3時間)の間、火熱を加えても、各構造部分が構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであることなどの要件が定められている。

例えば、鉄筋コンクリート構造やれんが造は、原則として耐火構造である。

耐久性向上改修

住宅の耐久性を高めるための改修であって、長期優良住宅(増改築)の認定基準を満たすための工事をいう。

耐久性向上改修の内容は、次の2つである。

① 構造躯体等の劣化対策
通常想定される維持管理のもとで、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置を講じる
② 維持管理・更新の容易性の確保
内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行なうために必要な措置を講じる

耐久性向上改修を行なった場合には、一定の減税措置(長期優良住宅化リフォーム減税)の対象となる。

耐震基準(建築物の~)

地震の際に建物が安全であるために備えていなければならない構造上の技術的基準。建築基準法によって定められている。

耐震基準の考え方は1924(大正13)年に導入され、1950(昭和25)年の建築基準法施行時に従来よりも強化した基準として法定された。これを「旧耐震基準」という。その後、1981(昭和56)年6月1日からは、旧耐震基準を大幅に強化した基準を適用することとなった。この強化された基準を「新耐震基準」という。

新耐震基準は、およそ震度5程度の地震に対して建物の構造に損害がないように、および、およそ震度6強の地震に対して致命的な損害がなく人命を保護できるように定められている。また、基準への適合は、一次設計で構造耐力上主要な部分の地震時の応力度が許容応力度を超えないこと、二次設計で地震による変形に関する計算および材料強度による耐力計算を行って基準を満たすことの2段階で確認することになっている。

なお、地震は複雑な現象で、建物に対する影響もさまざまなかたちで及ぶから、耐震基準を満たした建物が大地震に際して確実に安全であるとまでは言い難い。

耐震構造

地震などによる水平方向の力に対して、十分に耐えることのできるよう設計された建築物の構造をいう。

その技術的な基準は建築基準法に基づいて定められているが、建築物の用途、規模、構造の種別、土地の状況に応じて異なる。

基本的には、

1.柱、梁、床、壁等を有効に配置して、建築物全体がこれに作用するに対して一様に構造耐力上安全であること

2.構造耐力上主要な部分は、建築物に作用する水平力に耐えるように釣り合いよく配置すること

3.構造耐力上主要な部分には使用上の支障となる変形または振動が生じないような剛性および瞬間的破壊が生じないような靱性を持たせること

とされている。

また、一定の建築物については、その安全性を定められた構造計算によって確かめなければならない(2005(平成17)年に発覚した構造計算書偽装問題は、この構造計算書が偽造されたことをきっかけに社会問題化したである)。

具体的な耐震設計基準については、大地震などを契機に強化されてきていて、現在は、1981(昭和56)年6月1日に定められた基準(新耐震基準)が適用されている。

なお、地震に対する安全確保の方法には、主要な部材の構造耐力を確保する方法(耐震構造)の他、振動の伝播を遮断・柔軟化する方法(免震構造)、振動を吸収する方法(制震構造)がある。

耐震等級

建物の耐震強度を示す指標で、住宅性能表示において定められている。

建築基準法が定める最低基準(震度6強程度の地震によって倒壊・崩壊しない強度)を満たす強度が「等級1」、最低基準の1.25倍の強度が「等級2」、同じく1.5倍の強度が「等級3」である。

対面キッチン

ダイニングルームと開放的に向き合う配置となっている調理台。

調理室とダイニングルームとの間に大きな窓を設けて設置する方法、ダイニングの一角にキッチンを据え付ける方法などがある。

太陽光発電

太陽電池によって太陽光のエネルギーを直接に電力に変換する発電方式をいう。

太陽電池は、一定の物質に光が照射されると伝導電子が増加する現象(光電効果)を利用して電力を得る装置で、光エネルギーを電力に変換する過程で熱や運動エネルギーの媒介を必要としない。
そのため、太陽光発電は、発電時に廃棄物、CO2等の発生がない他、小規模に分散的に運用可能、設置条件の制約が少ない、などの特徴がある。

一方、他の発電方式に比べて高コスト、発電量の変動が大きい(夜間や雨天時は発電できない)、スケールメリットが効かないなどの短所がある。
そこで、太陽光発電と他の発電とを組み合わせて、発電、消費、売電、買電を適切に制御するシステム(太陽光発電システム)が開発・運用されている。

耐力壁

建築基準法第20条の規定に基づいて、地震力や風圧力による水平方向の力に対抗することができるように、筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁のことを「耐力壁」と呼ぶ。

建築基準法では「建築物は、自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などに対して安全な構造でなければならない」として、すべての建築物が構造に関する基準を満たすことを要求している(建築基準法第20条第1号、同施行令第3章第1節から第7節の2)。
また、木造3階建てなどの建築物では、特に構造計算により安全性を確認することを義務付けている(建築基準法第20条第2号)。

この建築基準法第20条により、建築物は地震力・風圧力という水平方向の外力に十分に対抗できるような構造を有することが要求されており、この必要性を満たすために筋かいを入れ、または構造用合板等を張った壁を一般に「耐力壁」と呼んでいる。

耐力壁の構造は、建築基準法施行令第46条第4項の表(一)と昭和56年建設省告示第1,100号により詳しく規定されている。
それによれば、例えば在来工法の木造建築物において、柱・・筋かいから構成される壁は耐力壁となる。また枠組壁工法において一定の面材(構造用合板、パーティクルボード、石膏ボードなど)を張った壁は、筋かいがなくとも、耐力壁である。

なお建築物の形状や面積により、どれだけの耐力壁を備えるべきかという基準のことを「必要壁量」といい、この必要壁量の計算方法は建築基準法施行令第46条第4項に規定されている。

この必要壁量の計算方法では、建築物の下方階ほど強度の高い耐力壁を多く備えることが要求されている。これは地震力・風圧力とも下の階にいくほど多くの力がかかり、強い対抗力が必要になるからである。

また建築物の形状については、奥行きの長い建築物ほど多くの力がかかるため、必要壁量も多くなる。このため奥行きの長い建築物では、外壁だけでなく、内部を仕切る内壁(間仕切り壁)も耐力壁にする必要性が生じやすい。

タイルカーペット

タイルカーペット

50cm×50cmなどの正方形に加工された小型のカーペット。

施工しやすく、汚れた部分の取替えが容易で、床下の配線工事などのための一時的な取り外しにも簡単に対応できるので、主に事務所で多用される。

タウンハウス

2階建ての連棟式住宅のこと。各住戸の敷地は、すべての住戸の所有者が共有していることが多い。

高さ制限

建物の高さの限度をいう。

いくつかの種類があるが、大きくは、建物全体の高さの制限と、相隣関係などによる斜めの線による制限(斜線制限)に分かれる。

建物全体の高さの制限には、都市計画で定められた、1.低層住居専用地域における高さの限度、2.高度地区における高さの最高限度または最低限度がある。

斜線制限には、1.道路高さ制限、2.隣地高さ制限、3.北側高さ制限、4.日影規制がある。詳しくは「斜線制限」参照。

その適用の有無や具体的な数値などは、用途地域等に応じて異なるため、個々の都市計画等に照らして確認しなければならない。

宅地(不動産登記法における~)

土地登記簿の最初の部分(表題部という)には土地の「地目」が記載されている。地目は、「田」「畑」「宅地」「山林」「原野」など全部で21種類に限定されており、ここでいう「宅地」とは「建物の敷地およびその維持もしくは効用を果たすための土地」と説明されている。

なお、現況が明らかに「宅地」であるにもかかわらず、登記簿上の地目が「田」や「畑」となっている場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することが可能な場合もある。

宅地造成

一般的には、土地を宅地としての機能を備えたものとするために、傾斜をなくすための切り土・盛り土等の工事、擁壁の設置工事、排水施設の設置工事、地盤の改良工事などを行なうこと。こうして形成された宅地は「造成地」と呼ばれる。

なお、宅地造成に伴う災害を防止するために1962(昭和37)年から施行されている宅地造成等規制法においては、宅地造成とは「宅地以外の土地を宅地にするために行なう一定の土地の形質の変更」(同法第2条第2号)と定義している。

宅地建物取引業者

宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業免許を受けて、宅地建物取引業を営む者のことである(宅地建物取引業法第2条第3号)。

宅地建物取引業者には、法人業者と個人業者がいる。
なお、宅地建物取引業を事実上営んでいる者であっても、宅地建物取引業免許を取得していない場合には、その者は宅地建物取引業者ではない(このような者は一般に「無免許業者」と呼ばれる)。

たたき

「三和土」ともいう。建物内において、床を張らずに、地面のまま、もしくは叩き土、漆喰、コンクリートなどで叩き固めて仕上げられた土間のこと。

最近では、コンクリート仕上げのものが多い。

畳コーナー

畳コーナー

居室の床の一角にが敷かれている場合の、その畳敷きの空間をいう。部屋の床面すべてに畳が敷かれている居室が「和室」であるが、畳コーナーは洋室の床面の一部分だけが畳敷きになっている。

畳コーナーの形状は、畳面と他の床面とが同じ高さで連続するものと、畳面が一段高くなっているものとがある。

建売住宅

分譲宅地に建築され、敷地と一緒に販売される住宅をいう。

類似の用語として「売建住宅」があるが、建売住宅の建築主は不動産業者であるのに対して、売建住宅の建築主は宅地購入者である。

建て替え

建物改築すること。全面的な建て替えのほか、建物の一部を建て替える場合もある。
 

建付地

建物が存在している土地について、建物所有者と土地所有者が同一であるとき、この土地を「建付地」という。

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。

具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

建物状況調査

既存の建物について、構造耐力上の安全性や雨漏り・水漏れ等の観点からその状態を確認すること。インスペクションともいう。

建物状況調査は、既存住宅売買瑕疵保険に加入するときなどに実施されている。

宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法に基づき、2018(平成30)年4月1日以降、建物状況調査に関して次のことを行なわなければならない。

・媒介依頼者に交付する媒介契約書に、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載すること
・重要事項として、買い主等に対し、建物状況調査の実施の有無、その結果の概要、建物の建築・維持保全の状況に関する書類の保存状況を説明すること
・売買等の契約の成立時に交付する書面に、建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項を記載すること。

建物登記簿

1個の建物ごとに作成される登記記録のこと。

建物滅失登記

建物がなくなった場合に、当該建物に関する登記簿を閉鎖することをいう。

滅失登記は建物所有者等の申請によって行なわれるが、申請は滅失の日から1ヵ月以内にしなければならないとされている。登録免許税は非課税である。

なお、土地の売買や融資に当たって、建物滅失登記の確認を求められることがある。

垂れ壁

垂れ壁

天井から垂れ下がった形状の壁のこと。

建築基準法では、こうした垂れ壁であって、天井面から50cm以上、下方向に突き出しているものを「防煙壁」と呼ぶ。
この「防煙壁」は、火災により発生する煙の拡散を防ぎ、避難を容易にするための設備の一つである(建築基準法施行令第126条の2)。

タンクレストイレ

タンクレストイレ

貯水タンクを使わない水洗トイレ。水道と直結して水洗する方法を用いる。

タンク付きトイレに比べて設備が小さい一方、水道の水圧、稼働のための電力が必要である。また、手洗のための整備を別途設けなければならない。

担保責任

特定物の売買において、目的物が契約不適合であった場合に、売り主が負わなければならない責任。詳しくは、「契約不適合責任」を参照。

特定物とは、取引当事者がその物の個性に着目して取引する物のことで、美術品、中古車、不動産(土地・新築建物・既存建物)などである。このうち、不動産については、その性格から担保責任が問われる場合が多い。

なお、工事の請負などにおいても、引き渡した完成物について担保責任がある。

第一種住居地域

都市計画法(9条)で「住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として50%、60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(3,000平方メートル以下のものに限る)
4.事務所(3,000平方メートル以下のものに限る)
5.危険や環境悪化の恐れが非常に少ない作業場面積が50平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(3,000平方メートル以下のものに限る)、
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場等(3,000平方メートル以下のものに限る)
8.自動車教習所(3,000平方メートル以下のものに限る)

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の店舗
2.上記に挙げたもの以外の事務所
3.上記に挙げたもの以外の工場
4.上記に挙げたもの以外のホテル・旅館
5.上記に挙げたもの以外の遊戯施設・風俗施設
6.上記に挙げたもの以外の自動車教習所
7.倉庫業の倉庫

第一種中高層住居専用地域

都市計画法(9条)で「中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で用途地域で指定され、容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店、物品販売店舗、飲食店、銀行など)
4.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の店舗
2.事務所
3.上記に挙げたもの以外の工場
4.ホテル・旅館
5.遊戯施設・風俗施設
6.自動車教習所
7.倉庫業の倉庫

第一種低層住居専用地域

都市計画法(9条)で「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。

この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。

また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10m(または12m)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」と言う。なお制限が10m・12mのいずれになるかは都市計画で定められている。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム

(建築できないもの)
1.大学、専修学校、病院
2.店舗
3.事務所
4.工場
5.ホテル・旅館
6.遊戯施設・風俗施設
7.自動車教習所
8.倉庫業の倉庫

大規模建築物

建築基準法6条1項2号と3号に定める一定の大規模な建築物のことを「大規模建築物」と呼んでいる。

具体的には次の2種類がある。

1.木造の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
1)高さが13mを超える
2)軒高が9mを超える
3)階数が3以上
4)延べ面積が500平方メートルを超える

2.木造以外の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
1)階数が2以上
2)延べ面積が200平方メートルを超える

例えば鉄骨造の2階建ての建築物であっても、建築基準法の上では「大規模建築物」となるので、注意が必要である。

第二種住居地域

都市計画法(9条)で「主として住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として50%、60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.危険や環境悪化の恐れが非常に少ない作業場面積が50平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)
8.自動車教習所(面積の制限なし)

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の工場
2.上記に挙げたもの以外の遊戯施設・風俗施設
3.倉庫業の倉庫

第二種中高層住居専用地域

都市計画法(9条)で「主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(2階以下かつ1,500平方メートル以下のものに限る。すべての業種が可能)
4.事務所(1,500平方メートル以下のものに限る)
5.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の店舗
2.上記に挙げたもの以外の事務所
3.上記に挙げたもの以外の工場
4.ホテル・旅館
5.遊戯施設・風俗施設
6.自動車教習所
7.倉庫業の倉庫

第二種低層住居専用地域

都市計画法(9条)で「主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。

また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10m(または12m)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」という。なお制限が10m・12mのいずれになるかは都市計画で定められている。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店等のみ)
4.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.大学、専修学校、病院
2.上記に挙げたもの以外の店舗
3.事務所
4.上記に挙げたもの以外の工場
5.ホテル・旅館
6.遊戯施設・風俗施設
7.自動車教習所
8.倉庫業の倉庫

ダイニングテーブル

食事をするための台。英語のdining tableで、日本語の食卓と同義だが、一般にちゃぶ台は含まず、椅子に腰掛けて用いるものをさす。

着席人数に応じて大小さまざまである。また、天板を支える脚の構造や天板の材質も多様であるほか、天板を伸縮することのできるもの(extension table)もある。

ダウンライト

ダウンライト

天井に埋め込まれ、下面を照らす照明器具。英語のDown light。照明器具が天井面から突出していない。

これに対して、天井に直接取り付ける照明器具を「シーリングライト」という。

ダクト

空気調和や換気された空気を所定の場所に導くための長方形や円形の管路をいう。風道とも(ductは送管、導管の意味で、ガスや電気等の管も含む)。

また、空調や換気用の複数の管を内蔵するための空間(ダクトスペース)のことをいう。

断熱構造

熱の伝わりを防ぐ仕組みをいう。

断熱のためには、一般に断熱材を使用する。断熱材には、グラスウールなどの繊維系断熱材、フェノールフォームなどの発泡系断熱材、真空断熱材などがある。また、鉄筋コンクリート造における断熱方式として、断熱材を躯体の内側に設置する内断熱、外側に設置する外断熱の区別があるが、両者には、一長一短がある。

さらには、複層ガラスの採用、直射日光の遮蔽などによっても建物の断熱効果を高めることができるなど、断熱によるエネルギー消費の削減の可能性は幅広い。

地域危険度

災害が生じた場合の危険性について地域ごとに評価した結果をいう。

ハザードマップ等に表示されているデータもこれに当たるが、広く知られているのは東京都が条例によって測定し公表している町丁目ごとの「地震に関する地域危険度」である。

東京都の地震に関する地域危険度は、建物倒壊、火災、避難のそれぞれについてその危険性を測定評価することによって、5段階にランク分けされている。
その測定・公表は、都内都市計画区域の町丁目を単位に、1975(昭和50)年から5年ごとに行なわれていて(毎回まったく同一の手法が採用されているわけではない)、地震に強い都市づくりの指標、震災対策事業を実施する地域の選択、地震災害に対する認識と防災意識の向上のために活用されている。

地階

次の2つの条件を満たす階をいう。

1.床が地盤面下にあるような階であること
2.床から地盤面までの高さが、床から天井までの高さの3分の1以上であること
(建築基準法施行令第1条第2号)

築年数

建物完成後の経過年数をいう。

通常、建物登記簿の表題部に記載された「登記原因及びその日付」をもとに判断できる。

一般に、築年数が古いほど、建物の老朽化や損傷、設備の陳腐化がより進行しているが、日常的な管理の状況や、リフォームの有無、マンションの大規模修繕の時期などによってその程度に大きな違いがある。

なお、不動産広告では、建築年月が表示されている。

地上権

建物や工作物を所有する目的で、他人の土地を使用する権利のこと(民法第265条)。

土地賃借権と地上権は非常によく似ているが、次のような違いがある。

1.土地賃借権は債権だが、地上権は物権である
2.地上権は、土地所有者の承諾がなくても、他人に譲渡することができる。
3.地上権を設定した土地所有者には登記義務があるので、地上権は土地登記簿に登記されているのが一般的である。

地勢

比較的広域な視点で捉えた土地の概況のことで、自然環境だけでなく、人工的な改変を含めた総合的な土地の状態をいい、地形・水系・植生・交通網・集落などの要素によって構成される。また、洪水、地震、津波などの災害の歴史も地勢に反映されている。

不動産評価や不動産開発に当たっては、当該不動産と周辺環境との関係や当該不動産の特性を把握することが必要となるが、そのためには、地勢を読み取り、十分に理解することが不可欠である。

なお、国土地理院が刊行している20万分の1の基本図は、比較的広域を対象とする土地および土地資源の利用開発、土地に関する調査・研究・計画等の広範囲な用途に供することができるように作成され、地勢図という名称が与えられている。

地積

土地登記簿に記載されている土地の面積をいう。

この地積は、明治初期の測量に基づく場合がある等の事情により、不正確であるケースが少なくない。
そのため、土地の売買にあたっては、土地登記簿の地積を信頼するのは危険であり、実際に測量をすることが望ましいといわれている。

千鳥(施工における~)

釘などの留め場所を斜めに違えること。継ぎ跡が一直線に並ばず、互い違いのかたちになる。「千鳥掛け」「千鳥打ち」ともいう。また、互い違いとなる配置方法(英語のzigzag)も千鳥という。

地番

土地登記簿の表題部に記載されている土地の番号のこと(不動産登記法第79条)。

民有地には地番が付されているが、公有地は無番地であることが多い。
なお、分筆された土地の場合には、原則として分筆の旨を示す記録・記号が付けられている。

地目

登記所の登記官が決定した土地の主な用途のこと。

土地登記簿の最初の部分(表題部という)には、土地の所在、地番、地目、地積(土地面積)が記載されている。

地目は、現況と利用状況によって決められることになっており、次の23種類に限定されている。

田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、
墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、
堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

地目の変更

土地登記簿上の「地目」が、実際のその土地の現況および利用状況と明らかに食い違う場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することができる。例えば、農業委員会から農地の転用許可を取得して、農地を宅地にした場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することとなる。

また農地の転用許可を取得しない場合でも、20年以上の長期間にわたって農地が耕作されていない等の場合には、当該市町村の農業委員会から「非農地証明」を取得した後に「地目の変更登記」を申請することが可能とされる場合がある。

茶室

茶の湯のために造られた建物又は部屋。

一般に、床の間と炉を備え、畳が敷き詰められている。また、にじり口、下地窓などのような独特の造作が施される場合が多い。

茶の湯が洗練されていく過程で、書院造りが茶の湯の精神と調和するよう改変され、生まれた様式であると考えられている。

地役権

地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。

仲介

不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つでもあり、不動産の売買・交換・賃貸借について、売主と買主(または貸主と借主)との間に立って取引成立に向けてなす活動がこれに該当する。

中間金

中間金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。契約成立から義務履行(財産移転)までの間に支払われるので、中間金と称する。

また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、中間金は交付される時点ですでに代金の一部である。

中高層階住居専用地区

特別用途地区の一つ。中高層の階を「住宅以外」の用途に使用する場合に、建築物の規制を強化する地区である。市町村が指定する。

中二階

中二階

一階と二階床の中間につくられた階。

中二階は、階高が低めで、床面積が一階より小さく、張り出しているかたちとなっている。バルコニーに似て、空間的に一階とつながるため開放的であるとされる。

また、二階以上の階について同様のかたちでつくられた階も「中二階」という。

注文住宅

自ら工事を発注して建築する住宅。一般に戸建て住宅であって、デザイン、間取りなどを自分で決めることができるほか、建築途上で設計を変更するなど、建築過程に関与することができる。この場合、土地の手当ても自らが行なうことになる。

建築に当たっては、自らが建築主として建築確認を申請しなければならないが、通常は、設計や工事監理を建築士に委託する。また、木造の住宅で高さが13mを超える場合など一定のものの工事については、必ず建築士が設計・工事監理に当たらなければならないとされている。

注文住宅と対比されるのが「分譲住宅」で、分譲住宅は、販売事業者が住宅を建築し、居住者がそれを購入することとなる。

張壁

構造耐力(自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などを支えまたは対抗する力のこと)を負担しない壁である。

具体的には、耐力壁ではない間仕切り壁が張壁である。また近年、高層ビルの外壁に使用されているカーテンウォールも張壁である。

直接基礎

建物の荷重が、基礎を通じて直接的に地盤に伝達されるとき、この基礎を直接基礎という。

直接基礎には「独立基礎」「布基礎」「べた基礎」の3種類がある。

通気筒

建物の室内と外気とをつないで気流を確保する太めの管をいう。換気、排煙、厨房排気、空調などのために多量の空気を円滑に流す役割を果たす。

通気筒には、一般に、ダンパ、ファンなど風量をコントロールするための装置が取り付けられている。また、通気筒を外付けすることなく、躯体構造と一体化して設置する場合もある。

通行地役権

通行地役権とは、通行という目的のために設定される地役権のことである(民法第280条)。

例えばAの所有地が、ある公道に面しているとする。
しかしAがその公道を使用すると、通勤の関係では遠回りになるので、できることならば、裏手にあるBの所有地を横切って、その向こうにある別の公道に出たいと考えているとする。

このときAがBの所有地を通行するには、AがBの土地の一部を賃借するという方法がまず考えられる。
しかしながら賃借権を設定するならば、その土地の一部をAが排他的・独占的に使用することとなる。そのためBの承諾を得ることが難しいし、また賃借料も高額になるであろう。

こうした場合によく用いられるのが通行地役権である。通行地役権の場合には、その目的が「Aの通行」に限定されているため、賃借権の場合に起きるであろう問題を回避することができるからである。

こうした通行地役権を設定するには、要役地の所有者(上記例ではA)と承役地の所有者(上記例ではB)との間で「地役権設定契約」を締結することが必要である。

この設定契約において地役権の対価(通行料の支払い)が定められるが、法律上は無償の地役権とすることも可能である。また地役権は登記することができる(不動産登記法第114条)。

継手

部材の長さが確保できないときに、2つ以上の部材を継ぎ足すことがある。
このときの接合部のことを「継手」という。

しかし「継手」は強度が非常に小さくなるので、できるだけ「継手」は行なわないことが望ましい。また、やむを得ず行なうときは金物で補強する必要がある。

つなぎ融資

住宅・宅地の取得資金や工事代金に充てるため、公的な融資が実行されたり、不動産の売却代金を得るまでの間、一時的に資金を借りることをいう。

金融機関により融資条件はさまざまであるが、短期融資として取り扱われる。

公的融資の実行は土地・建物の登記後とされ、登記は決済後でないとできないため、つなぎ融資が必要となるケースは多い。また、住宅の買い換えなどの際にも、購入の後に売却することが多く、同時決済などの便宜を得ない限りはつなぎ融資が必要である。

津波災害警戒区域

津波が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生ずる恐れがあり、津波による人的災害を防止するために警戒避難体制を特に整備すべきとして指定された土地の区域をいう(津波防災地域づくりに関する法律)。
指定は、国土交通大臣が定める基本指針に基づき、津波浸水想定を踏まえて、都道府県知事が行なう。
津波警戒区域内では、津波の発生時における避難施設の指定など、警戒避難のために必要な措置が講じられる。

また宅地建物取引業者は、対象不動産が津波災害警戒区域内であるかどうかを重要事項として説明しなければならない。

土地面積や部屋の広さを測るときの単位。1坪おおよそ3.3平方メートルに相当する。

土地の売買契約においては、一般的に「1辺を6尺(約1.818m)とする正方形」が1坪であるという慣行が成立しているものと思われる。この慣行に従えば、1坪とは約3.3058平方メートルであるということができる。

なお不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、土地の面積や建物の床面積を広告で表示する場合には、必ずメートル法によって表示することとされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第19号)。

ただしメートル表示と同時に、坪表示も併せて表示することは可能である。

坪庭

坪庭

和風建築において、建物や塀で囲われた狭い庭をいう。「壷前栽(つぼせんざい)」といわれることもある。

寝殿造りにおいても見られるが、代表的な坪庭は、町家に設置される母屋と離れとの間の庭園である。最近は、採光や景観のために設置されることもある。

妻入り

二つの屋根面が山の形に合わさった側(「妻」という)に出入り口がある建物構造。これに対して、妻と直角をなす側(「平」という)に出入り口がある構造を「平入り」という。

吊り戸棚

吊り戸棚

壁上部や天井に直接取付けられた棚。キッチンなどで流し台等の上部の空いた空間に設置され、小物の収納に利用する場合が多い。

2×4(ツーバイフォー)工法

2×4

北米で生まれた木造建築の工法。わが国における正式名称は「枠組壁工法」である。
断面が2インチ×4インチの木材を使用することから、このような名称が付けられた。

このツーバイフォー工法の最大の特徴は、木材で組んだ「枠組」に構造用合板を打ち付けることで、構造全体の強度を得ることである。

手洗いカウンター

手洗いカウンター

便所に設置される手洗のための洗面台蛇口、洗面ボウル、設置台で構成されている。

トイレ室のデザイン要素となるほか、収納スペースとしても利用される。

邸宅

広くて大きな住宅。「屋敷(やしき)」も同じ意味である。近年は、戸建て住宅だけでなく、マンションの住戸についても使われるようになっている。

なお、「邸」は、もともと、諸候などが都にのぼったときに宿泊する場所のことである。

鉄筋コンクリート構造

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。

鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。

この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

鉄骨構造(鉄骨造)

鉄骨造、S造とも。

柱とを「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。

主要な構造を形成する鉄骨の種類により「軽量鉄骨構造」と「重量鉄骨構造」に分けることができる。

鉄骨鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。

比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

手付

売買契約請負契約賃貸借契約などの有償契約において、契約締結の際に、当事者の一方から他方に対して交付する金銭などの有償物のこと(民法第557条・第559条)。

手付には交付される目的により、解約手付証約手付違約手付の3種類がある。民法で手付とは、原則的に解約手付であるとしている。また一般に取引において交付される手付の大半は解約手付であると考えてよい。

宅地建物取引業法では、消費者保護の観点から、売主宅地建物取引業者である場合にはその売買契約で交付される手付は解約手付とみなすという強行規定を設けている(宅地建物取引業法第39条第2項)。これを解約手付性の付与という。

なお、契約に従って当事者が義務を履行したとき、手付は代金の一部に充当される。

手付倍返し

売買契約成立時に買主が売主解約手付を交付している場合において、売主が手付の倍額を買主に償還することにより、契約を解除することを「手付倍返し」という。

この手付倍返しによる契約解除では、売主は手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいとされている(民法第557条第2項)。

テラス

庭の一部にコンクリートやレンガ等を敷き詰め、住宅から自由に出入できるようにした場所のこと。

テラゾ

テラゾ

白セメントに大理石の粒を入れて練り、板状にし、表面を研磨することにより、大理石に似た模様を作り出したものを「テラゾ」という。

大理石に似せた人造石である。

大理石以外の石の粒(花崗岩など)を入れたものも「テラゾ」と呼ぶ場合がある。

天地返し

汚染土壌について、土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置の一つ。

土壌汚染の除去等の措置として土壌入れ換えを行なう場合に、指定区域内において汚染されている深さまでの汚染土壌をすべて掘削し、その下の汚染されていない土壌と上下をすべて入れ換えることである(環境省の「土壌汚染対策法ガイドライン」を参考とした)。

天板

カウンターや机、棚(箱物家具)等の最上面の板。「甲板(こういた)」ともいう。

天袋

2つの意味がある。

1.天井面に接して、もしくは近い位置に造られる戸棚のこと。押入上部や天井から吊り下げて設置されることが多い。
2.押入の上部にある、小さいふすまの付けられた収納部分のこと。

天窓

天窓

トップライトともいう。

屋根に設けられる窓のこと。天井からの採光のために作られる。
壁面の窓に比べて、3倍の採光効果があるとされている。
また、天井近くの高い位置に設ける窓も「天窓」と呼ばれることがある。

ディスクシリンダー錠

シリンダーの内部にディスクを並べて、それらの組み合わせを制御する鍵によって解錠できるようにした錠をいう。

鍵穴から錠を作動するシリンダーに比較的容易に接触できるため、ピッキング(鍵穴に器具を差し込んで解錠すること)に弱いとされているが、改良が進んでいる。

ディンプルキー

シリンダーの作動によって制御される錠(シリンダー錠)の一つで、シリンダー内に並べられたピンの制御を、表面に多数の小さなくぼみ(ディンプル)が付いている鍵によって行なうものをいう。

鍵のパターンが非常に多く、鍵の複製が難しいのでピッキング(鍵穴に器具を差し込んで解錠すること)対策に優れているとされる。

DIY

自分自身でモノの製作や修理を行なうこと。Do It Yourself(あなたが自ら行なえ)の略語。

日曜大工、設備や器具の自己組み立て・自己修繕などは、おおむねDIYである。

なお、「自分でできることは自分で行なう」という考え方や態度をさす場合もある。この場合には、モノの製作などだけでなく、サービス活動も含めて広く捉えられている。

DK

ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、ダイニング・キッチンは「食事室兼台所」という意味である。

不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「DK」と表示する場合には、「食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

この場合に、最低必要なDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには4.5畳、2部屋以上のときには6畳以上とされている。

デザイナーズ住宅

住むためのデザインに優れている住宅をいう。明確な定義はないが、設計による付加価値を重視する。

一般に、外観だけでなく、住み心地、使い勝手、安全性、耐久性などが良好なものをいうことが多い。

出窓

出窓

外壁から外部に突き出した窓のこと。

建築基準法では、外壁から外側に突き出した長さが50cm未満であれば、この突き出し部分は床面積から除外することとしている。このため、出窓の突き出しは50cm以下であることが多い。

DEN

DEN

一般的には書斎のこと。趣味を楽しむための部屋としても使用され、要するに動物の巣のようなプライバシーの高い室。

広さ・形の基準はなく、間取り図にDENと表示されることが多い。

田園住居地域

都市計画における住居系用途地域の一つで、農業の利用の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するために定める地域。都市計画法に基づく制度である。

田園住居地域は、都市の構成要素としての農地を都市計画に本格的に位置付ける制度であって、生産緑地以外の市街化区域内農地について建築等を規制し、農業利用と調和した低層住宅の良好な住居の環境を保護する仕組みである。

田園住居地域における規制の概要は、次の通りである。
(1)開発規制
農地である区域内において、1)土地の形質の変更、2)建築物工作物の建築、3)一定の土石等の堆積を行おうとする場合には、市町村長の許可を必要とする。市町村長は、規模300平方メートル未満の行為については許可しなければならない。
(2)建築規制
・区域内での建築物の用途は、低層住居専用地域に建築可能なもの(住宅、老人ホーム、診療所等)又は農業用施設(農業の利便増進に必要な店舗・飲食店等で面積500平方メートル以内のもの、農産物の生産・集荷・処理・貯蔵に供するもの、農産物の生産資材の貯蔵に供するもの)に限る。
・区域内の建築物について、容積率建ぺい率、高さ、外壁後退を、低層住居専用地域と同様に制限する(これによって、日影等の影響を受けずに営農継続が可能となる)。

伝統工法

第二次大戦以前から行なわれてきた日本古来の工法のこと。現代では、この伝統工法による木造住宅は極めて少なくなりつつある。

伝統工法は、布基礎を用いないこと、筋かいではなく貫で壁の強度をつくること、柱をあらわにする「真壁(しんかべ)」を採用することなど、現代の一般的な木造住宅とは大きく異なる特徴を有している。

電動シャッター

電動で開閉するシャッター。一方、人力で開閉するものを「手動シャッター」という。

電動シャッターは、手動シャッターに比べて、防犯性に優れ、リモコンで操作でき利便性が高いなどとされる一方、設置費用がかさみ、維持コストを要する。

塔屋

塔屋

ビルの屋上に造られた建物をいう。

一般に、エレベーターの機械室、階段室、空調・給水設備室などとして利用されている。

なお、塔屋を「ペントハウス」と称する場合があるが、そのときには、機械・設備室ではなく、建物の最上階に設けられた高級な居室を意味することもある。

通し柱

2階建て以上の木造建築物で、土台から軒桁まで1本の材で通された柱のこと。一般に建物の隅部などの要所に使われる。途中で桁・胴差などで中断されている短柱は管柱という。

特殊建造物

特殊な用途を持つ建築物のことで、例えば多数の人が集う建築物(映画館など)や衛生上・防火上特に規制すべき建築物 (汚物処理場など)などがこれに当たる。

建築基準法では、こうした建築物については、特に厳しい規制を設けてしている。

建築基準法によれば、次の用途の建築物が「特殊建築物」である(建築基準法別表第1による)。

1.劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
2.病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎など
3.学校、体育館、博物館、図書館、ボーリング場、スケート場など
4.百貨店、マーケット、展示場、ダンスホール、キャバレー、料理店、飲食店、遊技場、公衆浴場など
5.倉庫
6.自動車車庫、自動車修理工場、映画スタジオ

さらに上記の1.から6.だけでなく、危険物貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場なども特殊建築物に含める場合がある(建築基準法2条2号)。

特定用途制限地域

用途地域では「特別用途地区」(文教地区や特別工業地区など)を設けてきめ細かな建築規制を実施できるが、そもそも用途地域が定めれていないエリアでは「特別用途地区」を設けることができないという問題があった。

そこで2000(平成12)年に都市計画法が改正され、用途地域がないエリアでは、「特別用途地区」に代わるものとして「特定用途制限地域」を設けることが可能になった(都市計画法第9条第14項)。

「特定用途制限地域」を設けることができるのは次の2つのエリアである。

1.準都市計画区域の中
2.非線引きの都市計画区域の中で、用途地域がないエリア

「特定用途制限地域」では、好ましくない業種(例えばパチンコ店)の建築を禁止するというような建築規制を実施することができる。

特定用途誘導地区

都市再生を図るため、医療施設、福祉施設、商業施設など都市機能増進施設を誘導するべく都市計画で定められる地区。地域地区の一つで、「都市再生特別措置法」に基づく制度である。

特定用途誘導地区は、立地適正化計画で定める都市機能誘導区域内に指定され、地区内の建築物の用途、容積率・高さの最高限度について、通常の用途地域とは異なる扱い(緩和措置)が定められている。

特別業務地区

特別用途地区の一つ。倉庫、トラックターミナル、工場などの集約的な立地をはかる地区である。市町村が指定する。

特別工業地区

特別用途地区の一つ。
もともと地元の中小工場が多いエリアについて、地元産業を振興するために定める地区である。具体的には、工場と調和しにくい事業(例えば飲食店)の進出を規制したり、工場の建設を容易にするような建築規制が実施される。

市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。
従って、特別工業地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。

床の間

床の間

座敷に設けられ、掛け軸や花を飾る上段となった空間。書院造りにおける空間構成の特徴のひとつ。床の間とその脇の壁等との境にある柱を「床柱」という。

都市計画

土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画であって、都市計画の決定手続により定められた計画のこと(都市計画法第4条第1号)。
具体的には都市計画とは次の1.から11.のことである。

1.都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画法第6条の2)
2.都市再開発方針等(同法第7条の2) 
3.区域区分(同法第7条)
4.地域地区(同法第8条)
5.促進区域(同法第10条の2)
6.遊休土地転換利用促進地区(同法第10条の3)
7.被災市街地復興推進地域(同法第10条の4)
8.都市施設(同法第11条)
9.市街地開発事業(同法第12条)
10.市街地開発事業等予定区域(同法第12条の2)
11.地区計画等(同法第12条の4)

注:
・上記1.から11.の都市計画は、都市計画区域で定めることとされている。ただし上記8.の都市施設については特に必要がある場合には、都市計画区域の外で定めることができる(同法第11条第1項)。
・上記4.の地域地区は「用途地域」「特別用途地区」「高度地区」「高度利用地区」「特定街区」「防火地域」「準防火地域」「美観地区」「風致地区」「特定用途制限地域」「高層住居誘導地区」などの多様な地域・地区・街区の総称である。
・上記1.から11.の都市計画は都道府県または市町村が定める(詳しくは都市計画の決定主体へ)。

都市計画基準

都市計画を定める際の基準で、都市計画法に定められている。その主な内容は次の通りである。

1)国土形成計画等の国土計画や地方計画に適合すること
2)道路、河川、鉄道、港湾、空港等に関する国の計画に適合すること
3)土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関して都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため必要な事項を、自然的環境の整備または保全に配慮して一体的かつ総合的に定めること
4)都市計画の事項ごとにその目的に応じて示す基準に従うこと

なお、都市計画制度の運用は自治事務であるが、国土交通省は、その適切な活用に資するべく「都市計画運用指針」(2008(平成20)年作成、以後順次改正)を定めている。この運用指針は、地方公共団体に対する国の技術的な助言の性格を有するとされ、実質的に、都市計画基準を補完する役割を果たしている。

都市計画区域

原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域。
原則として都道府県が指定する。

1.都市計画区域の指定の要件
都市計画区域は次の2種類のケースにおいて指定される(都市計画法第5条第1項、第2項)。
1)市または一定要件を満たす町村の中心市街地を含み、自然条件、社会的条件等を勘案して一体の都市として総合的に整備開発保全する必要がある場合
2)新たに住居都市、工業都市その他都市として開発保全する必要がある区域

1)は、すでに市町村に中心市街地が形成されている場合に、その市町村の中心市街地を含んで一体的に整備・開発・保全すべき区域を「都市計画区域」として指定するものである(※1)。なお、1)の「一定要件を満たす町村」については都市計画法施行令第2条で「原則として町村の人口が1万人以上」などの要件が定められている。
2)は、新規に住居都市・工業都市などを建設する場合を指している。
(※1)都市計画区域は、必要があるときは市町村の区域を越えて指定することができる(都市計画法第5条第1項後段)。また、都市計画区域は2以上の都府県にまたがって指定することもできる。この場合には、指定権者が国土交通大臣となる(都市計画法第5条第4項)。

2.都市計画区域の指定の方法
原則として都道府県が指定する(詳しくは都市計画区域の指定へ)。

3.都市計画区域の指定の効果
都市計画区域に指定されると、必要に応じて区域区分が行なわれ(※2)、さまざまな都市計画が決定され、都市施設の整備事業や市街地開発事業が施行される。また開発許可制度が施行されるので、自由な土地造成が制限される。
(※2)区域区分とは、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」に区分することである。ただし、区域区分はすべての都市計画区域で行なわれるわけではなく、区域区分がされていない都市計画区域も多数存在する。このような区域区分がされていない都市計画区域は「区域区分が定められていない都市計画区域」と呼ばれる。

4.準都市計画区域について
都市計画区域を指定すべき要件(上記1.の1)または2))を満たしていない土地の区域であっても、将来的に市街化が見込まれる場合には、市町村はその土地の区域を「準都市計画区域」に指定することができる。準都市計画区域では、必要に応じて用途地域などを定めることができ、開発許可制度が施行されるので、無秩序な開発を規制することが可能となる(詳しくは準都市計画区域へ)。

都市計画図

決定された都市計画を表示した図(計画図)をいう。

都市計画図は、縮尺2,500分の1以上の平面図(都市施設を整備する立体的な範囲を都市計画に定める場合にあっては、平面図および立面図・断面図のうち必要なもの)で、土地に関し権利を有する者が、自己の権利に係る土地が市街化区域または市街化調整区域のいずれの区域に含まれるか、地域地区等の一定の区域に含まれるかどうかを容易に判断することができるものでなければならないとされている。

また、都市計画図は、都道府県または市町村の事務所において公衆の縦覧に供されている。

都市計画道路

都市計画決定された道路。事業化されていないものを含む。完成後は道路法上の道路として管理される。

都市計画道路の区域内で建築物を建築しようとする場合には、許可を要する。そして、2階建て以下で地階を有しないこと、主要構造部が木造鉄骨造、コンクリートブロツク造その他これらに類する構造であることなどの要件を満たし、かつ、容易に移転又は除却することができると認められるものでなければ建築を許可されない。

なお、同区域内の土地を有償で譲り渡そうとするときは、事前に都道府県知事または市長に届け出なければならず、地方公共団体等から買い取り希望の申し出があったときには買い取りの協議に応じなければならないとされている。

都市計画法

都市計画に関する制度を定めた法律で、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることを目的として、1968(昭和43)年に制定された。

この法律は、1919(大正8)年に制定された旧都市計画法を受け継ぐもので、都市を計画的に整備するための基本的な仕組みを規定している。

主な規定として、都市計画の内容と決定方法、都市計画による規制(都市計画制限)、都市計画による都市整備事業の実施(都市計画事業)などに関する事項が定められている。

都心居住

都市の中心部に居住空間を確保することをいう。対意語は「郊外居住」。

都心居住の効果として、

1.職住が近接した生活の実現
2.都市中心部への都市機能の集約
3.都市中心部の未利用地の活用
4.都市コミュニティの復活

などが期待されている。

都心居住推進のためには、賃貸住宅を含めた多様な住宅の供給、居住機能の充実を図るための既成市街地の整備(遊休土地の活用、防災・安全性の向上等)や福祉等の機能確保などが必要であると考えられている。また、都心居住の推進は、コンパクトシティを実現する中心的な手法の一つでもある。

土地区画整理事業

市街地を面的に整備するために、土地の区画形質の変更や公共施設の整備を行なう事業の一つで、土地区画整理法に従って実施されるものをいう。

この事業の実施によって、例えば、不整形な土地や袋地が解消され、道路や公園が整備されることとなる。

土地区画整理事業の特徴は、

1.権利変換による土地の交換・分合(換地)という手法を採用すること
2.新たに必要となる公共用地を土地所有者が平等に提供するという仕組み(減歩)によって生み出すこと

である。

また、事業によって宅地の評価が増価するが、その一部を事業に充てるという受益者負担の考え方が取り入れられていることも大きな特徴である。

日本においては、農地から市街地への土地利用の計画的な転換、大震災後の市街地復興、街路網の整備などの手法として多用されてきた。

土地利用基本計画

都道府県が定める土地利用に関する計画。

土地利用基本計画では、都市地域、農業地域、森林地域、自然公園地域、自然保全地域の5種類の地域区域が行なわれる。
土地利用基本計画は、知事が市町村長の意見を聴き、国土交通大臣の同意を得て作成するととされている(国土利用計画法第9条)。

トップライト

天窓ともいう。

屋根に設けられる窓のこと。天井からの採光のために作られる。
壁面の窓に比べて、3倍の採光効果があるとされている。

戸袋

戸袋

雨戸を開けた際、収納するための造作物のこと。

トラス構造

部材を三角形を基本としてピンで結合した構造をいう。ピン結合であるため部材を曲げる力(モーメント)が発生せず、三角形を基本とするため形が安定するという特徴がある。
小屋組、トラス橋、鉄塔は、トラス構造による典型的な構築物である。また、軽量で曲げに強い構造を実現できるため、三次元構造によるドームや耐震化のための補強手法など、幅広く活用されている。

トラップ

トラップ

水により管路中の空気の流通を遮断することを水封というが、この水封により汚染物質の流入を阻止するための器具をトラップという。

下水や排水管などから悪臭や汚染された空気が逆流するのを防ぐため、管部をS型、P型、U型などに曲げて使う。防臭弁ともいう。

取引態様

不動産広告における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のこと。

不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、不動産広告を行なう際には、不動産会社の取引態様が「売主」「貸主」「媒介」 「代理」のどれに該当するかを明確に表示しなければならないとされている。

ただし、「媒介」については「仲介」という言葉でもよいこととされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第1号)。

トレーラーハウス

車輪を有する移動型住宅で、原動機を備えず牽引車により牽引されて走行できる構造のものをいう。

「トレーラーハウス」は和製英語で、このような居住形態が始まった米国では、トレーラーホーム(trailer home)、モービルホーム(mobile home)などと称されている。

トレーラーハウスは、住宅だが車両であるため、建築基準法は適用されず、不動産でもない。ただし、随時かつ任意に移動できるなど、土地の定着物とならないための条件を満たしていなければならない。例えば、給排水・ガス・電気等の配管や配線をトレーラーハウスに接続する方式が脱着式(工具を要さずに取り外すことが可能な方式)でない場合には、当該トレーラーハウスは建築基準法の建築物として取り扱われる。
 

ドアスコープ

ドアスコープ

玄関などのドアに取り付け、外の様子を見ることのできるのぞき穴。穴に広角レンズがはめ込まれている。ドアスコープは和製英語で、英語ではpeephole(ピープホール)という。

動線

建物内や都市空間において、人やモノが移動する場合の経路をいう。

空間設計に当たってその合理性、機能性などを判断する重要な要素となっている。たとえば、家事や日常的作業における動線は、短く、交差せず、シンプルであれば利便性が高い。一方、商業空間などにおいては、多様な動線によって賑わいが生まれる場合もある。

工場や売り場での動線は、生産の効率性や商品の売上高に大きな影響を与える場合が多い。

道路位置指定

特定行政庁が、私道の位置を指定することを「道路位置指定」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。

この「道路位置指定」を受けることによって、私道は「建築基準法上の道路」となることができる。
従って、私道のみに接する土地で建築をしようとする際には、まず私道について「道路位置指定」を受けることが必要である。

「道路位置指定」を受けるためには、その私道が建築基準法施行令第144条の4の基準を満たすことが必要である。この基準によれば、私道の幅は少なくとも4m(袋地の場合には6m)であることが必要とされている。

道路斜線制限

道路高さ制限のこと。

建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。

1.建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)。

2.上記1.の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規程されている。

一例を挙げると、第二種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20mと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20m以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。

道路高さ制限

建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。

1.建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)。

2.上記1.の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。

一例を挙げると、第二種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20mと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20m以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。

道路幅員

道路の幅の広さ。車道・歩道だけでなく、路肩、植樹帯、中央帯等を含めた道路構造物全体の幅を言う。

建物敷地は道路に接していなければならないが、その接面道路の幅員に応じて、建築に一定の制限が課せられている。たとえば、接面道路の幅員が4メートル未満の場合には、原則として、道路中心線から2メートルの位置まで建築線を後退しなければならない。あるいは、接面する道路の幅員に応じて容積率が制限されることがある。

接面道路の幅員は、不動産取引に当たっての重要事項説明において、敷地と道路との関係を説明する際に明示されるが、道路台帳等の書類によるだけでなく、現地調査によって現況が確認されていることが望ましい。

独立型キッチン

他の部屋から独立して設置する調理のためのスペース。調理室。調理に伴う臭いなどが居室や食事室に波及しない一方、調理中のコミュニケーションに難があるとされる。    

独立型キッチンに対して、他の部屋と一体となった調理スペースを「オープンキッチン」という。

独立基礎

独立フーチング基礎ともいう。

主要な柱の底部に、それぞれ独立したフーチングを置いた基礎である。

土砂災害警戒区域

急傾斜地の崩壊等が発生した場合に住民等の生命または身体に危害が生ずる恐れがあると認められ、警戒避難体制を特に整備すべきとして指定される土地の区域をいう。

その指定要件、手続きなどは、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)で定められている。

土砂災害は、急傾斜地の崩壊、土石流および地滑りによって生じるとされるが、土砂災害警戒区域については、高齢者、障害者、乳幼児等の災害時要援護者の利用する施設に対する情報伝達方法を定める、土砂災害ハザードマップを配付して周知を徹底するなど、警戒避難体制が整備される。

なお、宅地建物取引業務における重要事項説明に際しては、取引する宅地建物が土砂災害警戒区域にあるときには、その旨を説明しなければならない。

土台

建物の最下部で、柱の荷重を受ける水平材のこと。

柱から受けた荷重は、土台を通じて基礎へと伝えられる。

土間

一般に屋内の玄関部分を地面のまま、あるいは粘土に漆喰を混ぜて叩き込んだ三和土(たたき)で仕上げた土足空間をいう。

コンクリートやタイル貼りした床面のケースなども土間と称するようになった。

ドライエリア

地下室がある建物において、建物の周囲の地面を深く掘り下げて作った「からぼり」のこと。

目隠しとして、また雨水の浸入を防ぐため、地上部に腰壁が設けられていることが多い。

建築基準法では、衛生上の要請から地下室にはこのドライエリア(からぼり)を設けることを原則として必要としている(建築基準法29条)。

ドレッサー

鏡付きのタンス。アメリカ英語のdresserで、「鏡台」「化粧だんす」も同じ意味である。

ドレッサーは主として化粧のために使われるが、机などの用途もある。

なお、イギリスでは、dresserは、鏡付きのタンスではなく、皿類を展示収納する食器棚をさす言葉として使われている。

どろ揚地

公図の上で地番が付されていない国有地であって、水路に沿って細長い形状をしているものをいう。

これは本来、水路のどろを揚げておくための場所だったものである。
どろ揚地を含む土地を取引する場合には、どろ揚地は国有地であるから、売買取引の前に、市町村に対して国有地払い下げの手続きを申請する必要があることに留意しなければならない。

ドーマー

ドーマー

と。ドーマーウィンドウともいう。

採光換気のために用いるが、最近は、外観上のデザインアクセントとして付けることもある。屋根面に完全にのったルーフドーマーウィンドウ、軒部分から立ち上がるウォールドーマーウィンドウがある。

な行

内見

不動産物件を実地に見学・調査すること。一般に、購入または賃借を検討するために実施する。

「内覧」とはほぼ同じ意味で使われている。

内覧

一般の人への公開に先立って、限定した人々に非公式に披露すること。

展覧会やイベントにおいて行なわれる場合が多いが、販売予定のマンション等を、あらかじめ登録した者などの見学に供することも内覧である。     

内見」とはほぼ同じ意味で使われている。

中庭

建物に囲われたオープンスペースをいう。

坪庭アトリウムなど住宅内の屋根のない空間、建物の内側にある庭園、コートハウスの内部空地、複数の建物に囲われて共同で利用する空間など、多様な形態がある。また、その機能・利用形態も、換気採光、静穏やプライバシーの確保、庭園、社交の場などさまざまである。

マンションの居住環境を高めるために中庭を設ける場合もある。

長屋建て

1棟の建物を水平方向に区切って独立の住戸とする建て方またはその建築物をいう。「タウンハウス」ともいわれる。

各住戸の玄関がそれぞれ直接に建物外に接していること、隣りの住戸と壁を共有していることなどが特徴である。古くは木造住宅であったが、近年は鉄筋コンクリート造のものも多い。

長押

長押し

柱の側面や鴨居の上部などに取り付ける化粧材のこと。

壁を装飾するための水平材で、断面は台形である。本来は、軸組を引き締める効果もあったとされている。取り付ける位置によっては天井長押、内法長押などと呼ぶ。

縄縮み

土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が小さいことをいう。

縄伸び

土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が大きいことをいう。

納戸

もともとは屋内に設けた衣類などを収納する部屋という意味であるが、不動産広告では採光のための窓がない(または窓が小さい)部屋のことを「納戸」と表示する。

建築基準法によれば、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない(建築基準法28条1項)。

従って、住宅の構造上、採光のための窓を設けにくい部屋は、建築基準法上の「居室」となることができない。そこで、住宅の販売広告等ではこうした部屋を「納戸」と表示することにしているのである。

また最近は「サービスルーム」、さらにはその頭文字を取って「S」と表示されることも多い。

なお、不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、建築基準法の採光等の規定をクリアしていないために「居室」となることができない部屋は「納戸」等と表示することと定めている。

二戸一

独立した複数の住宅が、一つの建物として水平に連続している住宅の形態をいう。

連続建ての住宅を一般に「長屋」というが、それよりも各戸の独立性が高く、隣接する住戸と壁を共有しない例も多い。しかしながら、建築確認等においては、一つの建物として取り扱われる。

2項道路

建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道のこと。
みなし道路」とも呼ばれる。

建築基準法第43条では、建築物敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」は原則として幅が4m以上あることが必要とされている(建築基準法第42条第1項)。

しかしながら、わが国の現況では、幅が4m未満の道が多数存在しているため、次の1.~3.の条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられている(建築基準法第42条第2項)。

1.幅が4m未満の道であること
2.建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
3.特定行政庁(知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

これらを、その条文名をとって「2項道路」と呼んでいるのである。

こうした2項道路に面している土地については、道路中心線から2m以内には建築ができないという制限(セットバック)があるので特に注意したい。

二重サッシ

2つの窓を重ねた形式の窓をいう。外窓と内窓で構成されている。「二重窓」も同じ意味である。寒冷地で普及している形式である。

断熱効果や防音性能に優れているが、設置費用が嵩む。

なお、ペアガラスは、ガラスが二重となっているのであって、二重サッシではない。

二重床工法

二重床工法

防振・遮音・断熱(防寒)を目的として床板を二重に張り、床板の間に空間をつくるもの。

スラブの上に根太、支柱を配置した「置き床工法」、床板を弾力性のある防振材で支持し、主要構造体と絶縁することによって音の伝搬を遮断する「浮床工法(単に浮き工法ともいう)」がある。

24時間換気システム

給気又は排気を、常時、機械によって行なう仕組み。新築住宅を建築する場合に設置が義務付けられている。

機械によって吸気・排気する換気効果が高い方法(第1種換気、難点は運転のためのコストが高いこと)、機械で吸気し自然に排気するクリーンルームなどで採用されている方法(第2種換気、難点は結露などの恐れがあること)、自然に吸気し機械で排気する住宅に多く使われている方法(第3種換気、難点は部屋ごとに吸気口を設置しなければならないこと)がある。

二世帯住宅

親世帯と子世帯が一緒に住まう住宅で、その状況を考慮された造りのものをいう。

少子化に伴う親子関係の密着度の増加、限られた土地の有効活用等が一緒に住まう理由の一つとして挙げられる。形状的にはいくつかのパターンがあり、それぞれのライフスタイルに合うものとする。いずれも税金や公的融資上の優遇措置がある。

二地域居住

都会に暮らす人が、週末などを定期的に、あるいは、年間の一定期間(1ヵ月以上とされる)を農山漁村で過ごす生活様式をいう。

団塊の世代の退職後の生活スタイルとして提唱されている。

日影規制

日影規制

建築物に対する斜線制限の一つで、日影の量を一定以下にするよう建築物の高さを制限することをいう。

日影の量は、冬至日において建築物が8時から16時(道の区域内においては9時から15時)までの間に発生する時間で規制され、敷地境界から5m・10mの測定ラインを設定して(ラインは地盤から一定の高さに設定する)、そのラインを越えて一定時間以上の日影を生じさせないようにしなければならないとしている。

具体的な規制基準(規制対象となる建築物、日影を生じてはならない時間数、測定すべき地盤からの高さ)は条例で定めるとされているが、用途地域の種類や建物の階層等によって異なる。日影規制に適合するには、建築物の高さが一定の斜線内に収まるようにしなければならない。

(右図は、日影規制の考え方を示す平面図である。5mラインでは4時間以上、10mラインでは2.5時間以上、日影を生じてはならないという規制がある場合に、この建築物の高さはその基準を満たしている。なお、図中の「日影線」は、冬至日にそれぞれの時間以上の間、日影を生じる境界を示す)

ニッチ

ニッチ

廊下やホールなどの壁を凹状にえぐった部分のこと。

西洋建築によく見られる。草花や彫像等を収めるためのスペースで、飾り棚として使用されることが多い。

二方道路

正面と裏面に路線(道路)がある土地のこと。

日本住宅性能表示基準

住宅の品質確保の促進等に関する法律品確法)にもとづき、国土交通大臣が定めた住宅性能の表示に関する基準のこと。

登録住宅性能評価機関はこの基準に従って、住宅性能評価書に住宅性能の評価の結果を表示しなければならない(品確法第3条、第5条)。
この日本住宅性能表示基準は、国土交通大臣が必要に応じて公聴会を開催し、社会資本整備審議会の議決を経て、告示したものである(同法第3条)。

具体的には、2000(平成12)年7月19日の告示により、この日本住宅性能表示基準が定められた。その後、住宅性能評価の対象として既存住宅(建設工事完了後1年以上が経過した住宅や、建設工事完了後1年以内に人が住んだことがある住宅のこと)が追加されたことにより、日本住宅性能表示基準は2002(平成14)年8月20日に大幅に改訂されている。

この日本住宅性能表示基準の内容は次の1.2.のとおりである。

1.新築住宅に関する表示基準
日本住宅性能基準では、新築住宅に関する住宅性能評価書に表示すべき事項を下記の9分野(29項目)と定めている(同基準別表第1)。
1)構造の安定に関すること 
2)火災時の安全に関すること 
3)劣化の軽減に関すること 
4)維持管理への配慮に関すること 
5)温熱環境に関すること 
6)空気環境に関すること 
7)光・視環境に関すること 
8)音環境に関すること 
9)高齢者等への配慮に関すること

新築住宅に関する住宅性能評価書には「設計住宅性能評価書」と「新築住宅の建設住宅性能評価書」という2種類が存在するが、どちらの評価書においても表示すべき事項の範囲と表示方法はまったく同一である(ただし上記6)のうち「室内空気中の化学物質の濃度等」に関しては「建設住宅性能評価書」だけで表示すべき事項とされている)。

新築住宅に関する住宅性能評価書には、原則として上記1)から9)のすべての事項を記載するべきである。ただし、依頼者の要望により上記8)のうちの「重量床衝撃音対策」「軽量床衝撃音対策」「透過損失等級(界壁)」「透過損失等級(外壁開口部)」と、上記6)のうちの「室内空気中の化学物質の濃度等」に関しては、性能評価を実施しないことができる(同法施行規則第3条第2項および国土交通省告示「住宅性能評価を受けなければならない性能表示事項を定める件」より)。

2.既存住宅に関する表示基準
既存住宅に関する住宅性能評価書は「既存住宅の建設住宅性能評価書」である。この既存住宅の建設住宅性能評価書に表示すべき事項は、次の1)および2)である(同基準別表2-1より)。
1)現況検査により認められる劣化等の状況
2)個別性能に関すること
このうち2)の個別性能については「構造の安定」「火災時の安全」「維持管理への配慮」「空気環境」「光・視環境」「高齢者等への配慮」という6分野(21項目)の表示事項が定められているが、どの分野について評価を行なうかは依頼者の自由意思に委ねられている。

また、新築住宅に関する表示事項のうち「劣化の軽減」「温熱環境」「音環境」という3分野については、既存住宅の表示事項からそもそも除外されている。
このため、既存住宅の建設住宅性能評価書においては「劣化の軽減」「温熱環境」「音環境」という3分野に関する表示を行なうことができない。ただし、登録住宅性能評価機関が法律外の独自のサービスとしてこれら3分野の査定を実施することは可能である。

ニュータウン

新たに計画的に建設された大規模な市街地。周囲から独立したかたちのものが多い。都市計画に基づき、新住宅市街地開発事業土地区画整理事業などによって形成される。英語でNew town。

ニュータウンの最初の考え方は、E. ハワード(Ebenezer Howard、英国人)が1898年に『明日の田園都市』(初版の題名は『明日-真の改革にいたる平和な道』)で主張したもので、① 周囲を田園に囲まれた適正規模の市街地を新たに計画的に建設する、② 都市と農村の魅力を兼ね備えた職住近接の生活を可能とする、③ 土地所有を一元化して自立した都市経営を確保することによって、居住環境の悪化や貧困に直面していた当時のロンドンの都市問題を解決できるとする提案である。この考え方が受け入れられ、イギリスだけでなく世界各地でニュータウンの建設が進められた。

もっとも、実現したニュータウンの多くは、ハワードの提案のうち①を採用したもので、住宅供給を主目的としたもの(②を満たさない)が多いほか、③を取り入れたものは数少ない。

日本のニュータウンとしては、千里ニュータウン、多摩ニュータウン、筑波研究学園都市などがある。また、地域振興のために地方都市でもニュータウンが建設されている。

任意売却

住宅ローンの返済が困難になった場合に、抵当権が設定された住宅を法的手続き(競売)によらないで売却し、その代金によって残債務を解消する方法をいう。

住宅を売却するときには抵当権を抹消しなければならないが、任意売却はそれを債権者との協議によって行なうことができる。この場合、債権者の承諾が必要であるほか、売却を仲介する者の選任を求められるのが通例である。

任意売却は競売を回避する手法であるとともに、残債務の返済スケジュール等について交渉する余地を残した債務処理の方法である。例えば、転居費用の確保、引き渡し時期の調整、任意売却による返済金が債権額に満たない場合の対応などについて協議できる可能性がある。

壁面において、柱同士を水平方向につなぐ材のこと。
伝統的な日本家屋の真壁では、貫を利用して壁の下地を設けていた。

ヌック

住宅の片隅にあるこじんまりとした居心地の良い場所。英語のnook。

建築設計によって設置するというよりは、ライフスタイルによって自然に生まれるような空間である。

ヌックとなる場所は、キッチンの奥、リビングとキッチンの間、廊下の隅、階段下などの小さなスペースで、居心地がよく寛げることが重要な条件となっている。

布基礎

連続フーチング基礎ともいう。

建物の土台に沿って、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
なお、布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。

ぬれ縁

ぬれ縁

屋根や壁などがなく、建物の外側に設けられる雨ざらしの縁側のこと。

木口を見せる、すなわち縁と直角方向に縁板を張ることが多く、長手方向に張る普通の縁側(内部)の場合とは異なる。「雨縁」、「縁」ともいう。

根切り

地盤を掘削することをいう。

建築のために深さ1.5m以上の根切りを行なう場合など一定の根切り工事に関しては、建築基準法に基づき、施工図の作成、山留め(崩落を防ぐための壁)の設置など、施工に伴う危害を防止するために必要な措置を講じなければならないとされている。また、条例の定めによって、根切り工事の着工前に、工事計画を届け出なければならない場合もある。

熱効率

投入した熱エネルギーが仕事や有用なエネルギー(電力など)に変換される割合をいう。

この割合を高めることでエネルギー消費がより合理化できると考えられており、給湯機器や空調機器の性能を評価する指標とされる。

なお、熱効率は、1を超えることはできず、また、熱エネルギーを取り出すときに使用する熱源の温度によって決まる次の効率(カルノーサイクルの理論的熱効率)を超えることもない。

カルノーサイクルの理論熱効率=1-(低熱源の絶対温度/高熱源の絶対温度)

内燃機関の正味熱効率は30%程度、火力発電所の平均熱効率は40%程度とされている。

今後、建物建築設備等について環境負荷の削減が要求されるようになるが、熱効率は、その場合の評価指標の一つとして使われることになる。

農業振興地域

農振法(農業振興地域の整備に関する法律)により、知事が指定する地域のこと。

農業振興地域は、相当規模の農地があり、農業経営が近代化しやすいような条件の整っている広い地域について指定される。

農業振興地域に指定されると、市町村は「農業振興地域整備計画」を作成しなければならず、この計画により農業関係の公共投資が大規模に行なわれることとなる。

農振法

総合的に農業の振興を図るべき地域の整備に関し、必要な施策を計画的に推進するための措置を定めた法律である「農業振興地域の整備に関する法律」の 略称。1969(昭和44)年に制定された。

この法律では、農用地の確保や農業経営の近代化等を図るべき地域を農業振 興地域に指定し、その地域に関して、農用地区域等の指定、農業基盤の整備、農業上の土地利用の調整などを内容 とする農業振興地域整備計画を定めることとしている。

さらには、その計画を達成するため、土地の交換分合、農用地区域内における開発行為の制限などの措置を規定する。

農地

一般的には「耕作の目的に供されている土地」を「農地」と呼ぶ(農地法第2条第1項)。

実際には、ある土地が「農地」であるかどうかをめぐって争いがあることが少なくない。ちなみ、過去の裁判例では次の1.2.のような基準が設けられている。

1.「農地」であるかどうかは、登記簿上の地目とは関係がない。たとえ地目が「原野」であっても、現状が「耕作目的の土地」であれば「農地」となる。
2.「農地」とは継続的に耕作する目的の土地である。住宅を建てるまでの間、一時的に野菜を栽培しているような家庭菜園などは「農地」ではない。その反面、たとえ休耕地であっても将来にわたって耕作する目的のものは「農地」である。

実務的には、宅地であるのか農地であるのか判断が分かれるような土地について取引を行なう場合には、市町村の農業委員会において確認を受けることが最も安全である。

農地の転用制限(農地転用許可基準・農地法)

農地を農地以外の目的に利用する(これを、「農地の転用」と呼ぶ)場合に課せられる制限をいう。

農地法では、土地利用の調整と優良農地確保のために、農地転用に当たっては、原則として農林水産大臣または都道府県知事の許可を要すると規定しているが、これが農地の転用制限である。

農地の所有者が自分自身で転用する場合(自己転用)および転用を目的として農地の売買等をしようとする場合(転用目的の権利移動)には、面積の多少にかかわらずいずれも許可が必要である(農地法の根拠条文に即して、自己転用の許可を「4条許可」、転用目的の権利移動の許可を「5条許可」と呼ぶことがある)。ただし、重要な例外として、市街化区域内の農地の転用に関しては、農業委員会に届出すれば、許可は必要がないとされている。

市街化区域内農地以外の農地転用の許可に当たっては、

1.農用地区域内の農地、土地改良事業の対象となった農地等は原則的に不許可、市街化が見込まれる区域内の農地等は原則的に許可というような、農地の属性に応じた基準

2.周辺農地の営農に支障を生ずる恐れがない、当該農地に代えて周辺の他の土地を供することにより当該申請に係る事業の目的を達成することができないなどの条件を満たすかどうかという、転用の目的等に基づく基準(1.および2.の基準を合わせて「農地転用許可基準」と呼ぶ)

に照らして判断される。農地転用許可基準は、転用の状況に応じて詳細に規定されているので、宅地建物の取引等に当たっては十分な注意が必要である。

なお、農地法においては、自己転用や転用目的の権利移動のほか、農地を農地のままで売買等することについても、原則として許可が必要である(これを「3条許可」と呼ぶ)。また、許可を要するにもかかわらず許可を得ないでした売買契約等は、無効である。

農地法

農地の権利移動や転用の制限、利用関係の調整、遊休農地に関する措置などを定めた法律。1952(昭和27)年に制定された。
耕作者の地位の安定と農業生産の増大を図り、食料の安定供給の確保に資することを目的としている。

2009(平成21)年の法改正によって、農地の賃貸借に関して大幅に制限が緩和され、農業生産法人だけでなく、一般の法人NPO等が、農地を借りて営農できるようになった。
一方、農地について所有権賃借権等を有する者は、その適正で効率的な利用を確保する責務を負う旨の規定も追加された。

農用地区域

農振法(農業振興地域の整備に関する法律)により知事が指定した「農業振興地域」の中で指定される区域である。

農業振興地域の中において農業基盤の整備を進める区域であり、農業関係の公共投資が重点的に投入される区域である。そのため、農地法では、農用地区域内の農地について、宅地転用や宅地転用目的の売却を、厳しく禁止している。

農用地利用計画

農振法(農業振興地域の整備に関する法律)に基づいて指定される農用地区域においては、農業上の11種類の用途区分を定めなければならない。この用途区分を定めた計画を「農用地利用計画」という。

延べ面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

延床面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

法面

法面

宅地としては利用できない切り土盛り土における傾斜面のこと。「法(のり)」ともいう。

ノンスリップ

すべり止めのための部材。階段踏板の先端部分などに取り付けられ、摩擦力を増す役割を担う。

金属や合成樹脂を素材に加工されているが、その形式はさまざまである。

は行

ハイサッシ

高さが床面から天井まである背の高いサッシ。

ハイサッシは開口部を広く取ることができ、リビングに設けられることが多い。マンションでハイサッシを設けることができるかどうかはの位置に左右されるが、窓上部に梁が張り出さない工法であれば設置可能である。

ハイツ

高台に立地する住宅。英語のheights。

もとは丘など高い場所をさす英語だが、建物の立地特性を示す不動産用語としても使われるようになった。

掃き出し窓

掃き出し窓

床面まで開いている窓。窓の下枠位置が床より低く、室内の塵埃をそのまま屋外に排出できる。

旗竿地

旗竿地

袋地から延びる細い敷地で道路(公道)に接するような土地をいう。

その形が竿のついた旗に似ていることから旗竿地と称される。

建築基準法では、建物の敷地について、道路に接する間口が2m以上なければならないとされているが、旗竿地は、その基準を最低限度で満たす土地である。公道からのアクセスの不便さ、周囲すべてを隣地に囲まれているという敷地環境、比較的低い地価水準などが特徴とされる。

幅木

壁の最下部で床に接する所に水平に設けられた化粧材のこと。

壁の最下部を物がぶつかる等の損傷や汚染から保護し、床の納まりを良くする。木材、石、タイル、金属板、プラスッチック等が用いられる。

はめ殺し窓

はめ殺し窓

開閉できない、枠に直接ガラスなどが固定された窓。「はめ殺し」ともいう。

梁

小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。

柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。

媒介

私法上の概念で、他人間の契約法律行為の成立に向けて行う事実行為をいう。代理取次と違って、法律行為ではないとされる。

不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つでもあり、不動産の売買・交換・賃貸借について、売主と買主(または貸主と借主)との間に立って取引成立に向けてなす活動がこれに該当する。

なお、「仲介」は「媒介」と同じ意味である。

媒介契約

不動産の売買・交換・賃貸借の取引に関して、宅地建物取引業者が取引当事者の間に立ってその成立に向けて活動するという旨の契約をいい、売主または買主(賃貸借取引の場合には、貸主または借主)と宅地建物取引業者との間で締結される。

宅地建物取引業法は、媒介契約について、契約内容を記した書面の交付義務、媒介報酬の制限などを規定しているほか、媒介契約に従って行なう活動の方法等についてそのルールを定めている。

売買契約

当事者の一方が、ある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。

売買契約は諾成契約とされている。つまり、当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引き渡されたときに成立するのではない)。
また、売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。
さらに、売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。

当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立したとき、売主には「財産権移転義務」が発生し、買主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。

情報提供(株)不動産流通研究所

バランスがま

浴室内に設置される風呂がまのこと。浴槽の脇に設置するタイプの風呂がまである。浴槽と風呂がまが接しているため、エネルギーの損失が少なく経済的という利点がある。

バランスがまは、浴槽に溜めた水を沸かす機能だけでなく、追いだき機能・沸かし直しの機能を持つ。またシャワー機能を持つ機種もある。ただし台所・洗面台への給湯機能は持たない。

バランスがまを設置する場合には、給排気を安全に行なうために、浴室内から戸外へと通じる排気筒を浴室内に設置する必要がある。また換気を確保するために浴室に換気窓を設けるケースが多い。

バリアフリー

高齢者や身体障害者など、体の不自由な人々の行動を妨げる物的・心理的障害を取り除くという意味。

バリアフリーデザインはその障害となる物を除去し、生活しやすいよう設計されたものである。段差をできる限りつくらずにスロープ等を用いることも一つの手法である。

バルコニー

建物の壁面から突き出した床の部分。ベランダともいう。

バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。

またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

PS(パイプスペース)

PS

上下水道管(さらにはガス湯沸器など)を収納したスペースのこと。住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。

このパイプスペースの中に電気・ガス・水道のメーターを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

なお、このPSやMBPSは、住戸の外部にあるときは住戸の使用面積(専有面積、賃貸面積)には一般的に算入されない。

パッシブ換気

建物内外の温度差を利用して、機械動力に頼らず換気する方法。パッシブは英語のpassive(受動的)である。

家屋の床下から取り入れた空気を暖め、暖気が上昇し、冷気が下降する性質を動力にして室内を循環させることによって換気する。このとき、排気は、暖気の一部を煙突などを利用して屋外に逃すことによって行なう。

なお、機械動力に頼らない別の換気方法として「自然換気」があるが、これは換気口を設けるだけである。

パティオ

スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる中庭。

一般的には、多彩なタイル張りの床、噴水、植木などで構成された中庭。スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる。

パラペット

次の2つの意味がある。

1.陸屋根(水平な屋根)の周囲を取り囲むように設置された低い壁
2.店舗の屋上や、店舗の正面の上方に取り付ける壁

1.の意味のパラペットは、落下防止や雨水の侵入を防止するために設置されるものであり、2.の意味のパラペットは主に看板を取り付けるために設置されるものである。

パントリー

パントリー

食料品や食器を入れておく小室、または配膳室のこと。

厨房に隣接して配置する場合と、食事をとる部屋に近付ける場合があり、配膳における一連の動作がスムーズに進むように設計すると良い。

パーキング

駐車場。不特定多数に対する短期的な貸付け営業の用に供するものを指すことが多い。英語のparking lotの略。

パーキングは、永続的な設備として設置されるほか、空き地の活用や建築予定地の一時的な利用のために設置される場合がある。

公共の用に供するパーキングであって、駐車の用に供する部分の面積が五百平方メートル以上であるものの構造および設備は、建築基準法のほか、駐車場法で定める基準によらなければならない。また、都市計画区域内にこれを設置するときには、設置者は、あらかじめ、規模、構造等を都道府県知事等に届け出なければならない。

パーゴラ

パーゴラ

イタリア語で葡萄棚という意で、蔦・藤などのつる性植物を絡ますように造ったトンネル状の棚のこと。

開放的であると同時に、植物による日除けのスペースであり、庭園における景観的美しさも兼ね備えている。

パース

透視図法、すなわちある点から放射状に線を引いて投影した図のこと。

物を立体的に表現し、平・立面図に比べてイメージを把握しやすい。従って、建築物の完成予想図としてよく用いられる。描く部分によって外観透視図・室内透視図がある。「パースペクティブ」とも。

引渡し

物を支配する権能(占有権)を相手に移転すること。売買や賃貸借によって生じる民法上の概念である。現実に占有状態を実現することだけでなく、占有を移転する旨の意思表示も引渡しとされる。

引渡しを受けることは、動産に関する物権譲渡の対抗要件とされている。一方、不動産に関する物権譲渡の対抗要件は登記であって引き渡されることではないが、引渡しを受けることは、譲渡された事実を確定する上で重要な行為である。

建物の引渡しは、通常、鍵を渡すことによって行なわれる。

土地の引渡しは、建物付きであるか更地であるかによって費用の負担や手続きが異なる。たとえば、建物付きの土地を更地で引渡す場合には、引渡し前に、建物を解体し、埋蔵物を確認し、建物の滅失を登記するなどの作業が必要となる。一方、現況での引渡しであればこれらの手続きは不要である。いずれの場合も、引渡しを受けたら占有の事実を示す標識等を設置することが望ましい。

被災市街地における建築制限

市街地に災害があったときに、区域を指定して、一定期間、建築を制限・禁止する制度をいう。

被災後の都市計画等の必要に応えるために、建築基準法で定められた制度である。


区域を指定するのは特定行政庁で、建築が制限される期間は被災日から1ヵ月以内(さらに1ヵ月以内の範囲で延長できる)である。また、東日本大震災における被災市街地については、制限期間は6ヵ月以内とし、さらに2ヵ月以内の範囲で延長できる特例が定められた。

なお、大規模な火災、震災等が発生した場合には、被災市街地復興のため被災市街地復興推進地域に関する都市計画が定められることがあるが、計画で定める期間(2年以内の範囲で定める)内は、被災市街地復興推進地域内における土地の区画形質の変更および建築について、都道府県知事の許可を得なければならないとされている(被災市街地復興特別措置法)。

庇

家屋開口部の上に取り付けられた片屋根をいう。

あるいは、和風建築において、建物主要部(母屋)の外側に付加された空間をさす場合もある。「庇を貸して母屋を取られる」ということわざでの「庇」はこの意味である。

非線引き区域

市街化区域市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと。
法律上の名称は「区域区分が定められていない都市計画区域」である。

一つの都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分することを「区域区分」(または「線引き」)と呼ぶが、この「区域区分」がされていない都市計画区域が「区域区分が定められていない都市計画区域」である。

「区域区分が定められていない都市計画区域」は一般に「非線引き区域」とも呼ばれている(かつては「未線引き区域」とも呼ばれていたが2000(平成12)年の都市計画法の改正によりこの呼称は廃止された)。

1.趣旨
都市計画法第7条では、指定都市等では「区域区分」を必ず定めるよう規定しているので、「区域区分が定められていない都市計画区域」は指定都市等以外に存在している(詳しくは「区域区分」へ)。
「区域区分が定められていない都市計画区域」は市街化の圧力が弱い地域であるので、土地利用に関する規制が市街化区域より緩やかであり、開発許可の規制も緩やかである。

2.土地利用の規制について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、用途地域を定めることができるが、必ず用途地域を定めるわけではない。「区域区分が定められていない都市計画区域」の内部において用途地域が定められていない部分は「非線引き白地地域」と呼ばれることがある。なお、この「非線引き白地地域」では用途制限を課す目的で「特定用途制限地域」を設けることができる。

3.都市施設等について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では、都市施設のうち少なくとも「道路、公園、下水道」を定めなければならない(都市計画法第13条第1項第11号)。
また市街地開発事業促進区域を定めることも可能である(都市計画法第13条第1項第13号・第8号)。

4.開発許可について
「区域区分が定められていない都市計画区域」では開発許可制度が適用される。ただし、開発許可を受けるべき開発の面積は「3,000平方メートル以上」とされている。ちなみに、市街化区域では開発許可を受けるべき開発の面積は「1,000平方メートル以上」である。

ただし、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに、都道府県・指定都市等の規則により、開発許可を受けるべき開発の面積を「300平方メートル以上」にまで引き下げることが可能である(都市計画法施行令第19条)。
また、開発許可の基準については、市街化区域・区域区分が定められていない都市計画区域ともに都市計画法第33条の基準(技術的基準)だけを満たせば、開発許可が与えられる。つまり、区域区分が定められていない都市計画区域に対しては、都市計画法第34条の基準(市街化調整区域の開発許可の基準)は適用されない。

ひな壇

ひな壇

桃の節句で雛人形を飾る段々状のステージが原意。

宅地を開発する際、平坦に整地できない場合、自然の起伏を活かすか、段々状に土を削ったり(切り土)、盛ったり(盛り土)する。どちらが良いかは一概に言えないが、ひな壇造成された土地の場合、一般に盛土部分の地耐力は切土部分より弱い。またひな壇の上部のほうが、湿気が少ないとされている。

避難指示解除準備区域

原子力発電所の事故によって被災して避難指示のもとにある区域のうち、年間積算線量が20ミリシーベルト以下となることが確実であると確認された地域をいう。原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)の指示によって指定される。

この区域では、復旧・復興のための支援策を迅速に実施して、住民が帰還できるための環境整備を目指すとされている。ただし、避難指示は継続していて、原則として宿泊ができないなどの制限が課せられている。

なお、この区域の不動産について価格調査等を行うに当たっては、原発事故等格差修正を適用するなどの注意が必要とされている。

避難路沿道建築物

震災時に避難、救急・消火活動、緊急物資輸送などのために通行を確保する必要があるとして指定された道路の沿道にあって、倒壊した場合にその道路を塞ぐ恐れのある建物。原則として、倒壊時に前面道路幅員の半分以上を占めることとなる建物をいう。

避難路沿道建築物の所有者は、耐震診断を実施し、地方公共団体が定める期日までにその結果を地方公共団体に報告しなければならない。また、診断結果は公表されるとともに、所有者は必要な耐震改修などに努めなければならないとされている。

非農地証明

各市町村に設置された農業委員会が発行する証明書の一つである。

「非農地証明」が発行されるのは次のいずれか一つに該当する場合である。

1.農地法が適用された日以前から非農地であった土地 
2.自然災害による災害地で農地への復旧が困難であると認められる土地 
3.農業振興地域の整備に関する法律で定める「農用地区域」の外の土地で、原則として20年以上耕作放棄され将来的にも農地として使用するのが困難であり、農地行政上も特に支障がないと認められる土地

なお「非農地証明」を取得するには、上記の一つに該当することを客観的に証明する証拠が必要である。

例えば、上記3.の「20年以上の耕作放棄」を証明するためには、非農地となった時期が証明できる公的証拠(航空写真・家屋登記簿謄本・課税証明等)が必要である。

平入り

二つの屋根面が山の形に合わさった側(「妻」という)と直角をなす側(「平」という)に出入り口がある建物構造。これに対して、妻に出入り口がある構造を「妻入り」という。

美観地区

都市計画で定める地域地区のひとつで、「市街地の美観を維持するために定める地区」であるが、景観法の制定(2004年)によって廃止された。

その役割は、景観地区に引継がれている。景観地区を参照。

ビルトイン

あらかじめ壁面などに組み込んで用いられる方式、すなわち造り付けのこと。

ビルトインエアコン、ビルトインクローゼットなどがよく見られる。室内における出っ張りを減らし、すっきりと美しく納めることができる。

ビルトインガレージ

ビルトイン

建物の内部に設置した駐車スペース。

車を屋内に収納することとなるため、風雨、風雪からの保護、盗難防止、乗降車の利便などに優れている。一方、建物の1階部分の居住面積が狭くなることや、排気対策が必要となることに留意しなければならない。

ビルトイン浄水器

流し台の下にカートリッジ(浄水フィルター設備)を設置する方式の水器。設備が露出しないほか、大きなカートリッジを設置できる。

なお、浄水のための設備を露出しない方法として、ビルトイン浄水器のほか、蛇口部分にカートリッジを組み入れる「浄水器一体型」がある。

ピロティ

ピロティ

本来はフランス語で「杭(くい)」のこと。そこから派生して、建築物を柱だけで支え、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことを「ピロティ」と称するようになった。

現在の建築用語では、1階部分の一部にあり、2階の重みを柱だけで支えた空間のことを「ピロティ」と呼んでいる。

このピロティは駐車スペースや作業場に使用しやすいので、オフィスビルやマンションで多用されている。

また一戸建て住宅でも、2階部分を1階部分より大きくすることで、1階にピロティを設け、駐車スペースとすることがある。

ピロティの面積

ピロティの面積は、建築基準法では次のように扱われる。

1.床面積の計算
主に通行専用の用途であれば、建築基準法上の「床面積」に含まない。
しかし、自動車車庫として使用する場合には「床面積」に含めなくてはならない。

2.建築面積(いわゆる建坪)の計算
ピロティは建築面積に含める必要がある。

PC造

プレキャストコンクリートを使用した建築構造のこと。

鉄骨の骨組にプレキャストコンクリートをはめ込むことによって造られる建築構造である。

この建築構造は工事期間とコストが少なくて済むため、賃貸マンションなどに多用されている。

Pタイル

Pタイル

プラスチック系床材であって、タイル状に成型されているものを「プラスチックタイル」または「Pタイル」という。

Pタイルには、その材料によって、塩化ビニル系タイル、アスファルト系タイル、ゴム系タイルなどの種類がある。

ただし、一般的に「Pタイル」という場合には、塩化ビニル系タイルのうち硬質のもので、大きさが30cm×30cmのものを指していることが多い。

この一般的な意味でのPタイルは、硬質で耐久性・耐磨耗性に優れており、学校、オフィス、商業施設で多用されている。

風致地区

風致地区は「都市の風致を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。

風致地区は、都市の内部にありながら公園・庭園・寺院・神社などを中心として緑豊かな環境が残っているエリアについて、環境の保護のために指定されることが多い。

風致地区では、地方公共団体の条例によって、建築物の高さ、建ぺい率などが厳しく規制され、緑豊かでゆとりのある環境が維持されている(都市計画法第58条)。

付加一体物

抵当権の効力は「不動産に付加してこれと一体を成したる物」に及ぶとしており、これを通常「付加一体物」と呼んでいる(民法第370条)。
この付加一体物とは、具体的には、土地の附合物、建物の附合物、建物の従物、土地の従物である。

1.附合物
附合物とは不動産に附合した動産をいう(民法第242条)。

具体的には、分離できない造作は建物の附合物であり、取外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って、附合物は「構成部分」といい換えることもできる。
なお、権原のある者が附合させた物は、附合物であっても、抵当権の効力は及ばない。

2.従物
主物に附属せしめられた物のことを「従物」という(民法第87条第1項)。

例えば、建物に対する畳・建具、宅地に対する石灯籠・取外し可能な庭石などが従物である。
従物は、本来、付加一体物に含まれないと考えられていたが、不動産の与信能力を高めようとする社会的要請から、次第に従物も付加一体物に含めるとする解釈が主流となり、現在に至っている。
なお、抵当権設定後に付加された従物については、かつて判例は抵当権の効力が及ばないとしていたが、最近では抵当権の効力が及ぶとする判例も見られるようになっている。

3.従たる権利
借地上の建物に対する土地賃借権のように、主物に附属せしめられた権利を「従たる権利」と呼んでいる(詳しくは従たる権利へ)。判例は、抵当権の効力は当然にこの従たる権利にも及ぶとする。

吹抜け

吹抜け

2つ以上の層にまたがって設けられる室やスペースのこと。

階段室は言うまでもなく吹抜けだ。風や熱の吹抜けが容易で、また遮蔽するものがないために、開放的で快適な空間を生み出す。冷暖房効果を高めるために、天井扇を付けることが望まれる。

復元(建築物の)

建物等の欠損している部分を補って元の構造やデザインを取り戻すこと。この場合、どのような状態が元の構造やデザインであるのか、どの程度手を加えるのが適切かなどが問題となるのは、絵画など芸術作品の保存・修復における困難な問題(保存、予防、保護、補修、復元等の選択問題)と同様である。

用語上議論があるものの、「復元」は元のかたちに戻すのを目的とするのに対して、現状を維持するのが「保存」、新たなものの付加を伴う場合が「修復」である。

複合ガラス

複合ガラス

ペアガラスともいう。

遮音性・断熱性を高めるため、ガラスを二重にしたサッシのこと。結露を防ぐ性能を持つタイプもある。

袋地

囲繞地

ある土地が他の土地に囲まれているために、公道に出るには他の土地を必ず通行しなければならない場合には、この囲まれている土地のことを「袋地」という。

附合物

不動産(または動産)に附合した動産のことを「附合物」という(民法第242条)。
具体的には、分離できない造作建物の附合物であり、取り外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って附合物は「構成部分」と言い換えることもできる。

附合物は不動産の構成部分であるから、不動産を売買すれば当然に附合物を売買したことになり、また不動産に抵当権を設定すれば、当然に抵当権の効力は附合物に及ぶことになる(詳しくは付加一体物へ)。

なお、権原のある者が附合させた物は、附合物であっても、抵当権の効力は及ばないとされている(民法第242条但書)。

付属建物

建物に付属した建物のこと。主たる建物に付属した小屋・勉強部屋・作業部屋・物置・便所などであり、建物登記簿上は表題部に「付属建物」として登記される(未登記の場合も多い)。

付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が売買されれば附属建物も同時に売買されることになる(ただし、当事者で異なる合意をすることは可能)。

また、付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が登記されれば、附属建物が未登記であっても、登記の対抗力は附属建物に及ぶとされるし、建物に抵当権を設定した場合には、付属建物にも抵当権の効力が及ぶとされる。

フットライト

フットライト

足元を照らす照明器具。夜間に廊下、階段などを使用する際に点灯し、安全を確保するために設置される。

もともと舞台照明器具として使われていたが、住宅に設置されるようになった。

不動産

不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。

不動産買付証明書

不動産の購入希望者が、当該不動産を購入する意思がある旨示す書面。売主または取引仲介者に対して交付する。

不動産買付証明書は意思を一方的に表明するものであって、いつでも撤回できる。また、不動産買付証明書の交付を受けて売主が買主に「売渡承諾書」を交付した場合であっても、それは売買交渉を円滑にするためのプロセスであって、一般に、直ちに契約が成立したとは認め難いと考えられている。

不動産収入

不動産収入とは、家賃収入、管理費収入、共益費収入、礼金収入、駐車場使用料収入などのことである。

不動産の貸付けから発生する収入は、所得税法においては、事業収入ではなく、不動産収入に分類されることとなっている。

従って、個人が賃貸住宅や駐車場を経営している場合には、不動産収入が発生し、不動産所得を得ていることになる。

ただし、退去の際に全部または一部を返還するような金銭(敷金・保証金)については、返還しない部分だけが不動産収入に加算される。

不動産所得

不動産の貸し付けによる不動産収入がある場合において、次の計算式で求めた金額のことを「不動産所得」と呼ぶ。

「 不動産収入-不動産所得の必要経費=不動産所得 」

このような不動産所得がある場合には、必ず確定申告を行なう必要がある。

なお不動産所得で赤字が生じた場合には、その赤字の全部または一部は、給与所得の黒字と相殺することができる(詳しくは「損益通算の特例」)。

不動産の付合

不動産に従として付合したモノの所有権は、不動産の所有者が取得するという定め。民法の規定である。

「付合」とは、分離すると経済上不適当な程度に結合して一個のものと認められることで、不動産に動産が付合した場合には、この規定によって、原則として不動産の所有者がその動産の所有者となる。

不動産買収

不動産の売買を支援する方法のひとつで、不動産業者が売却希望の不動産を一旦買取り、買取りを希望する者に売却することをいう。仲介との違いは、不動産事業者自らが取引の当事者となることである。

不動産買取による取引支援は、売却者が売却のリスクを転嫁できること、買取り者(不動産事業者)が売却者と直接交渉できることなどの特徴がある一方、不動産事業者が取引の当事者となることによって自己利益を図る恐れがある。自己勘定取引(ディーリング)と媒介取引(ブローカリング)の隔離によって、利益相反を回避する必要がある。

不同沈下

建物荷重や外力の作用によって、場所によりむらがある沈み方で地盤下に沈下する現象。

傾斜や地盤の状況、基礎の形状等が原因となり、地震時に軟化現象等を引き起こすことによって起きる。建築物の構造に障害を引き起こす可能性のある場合は、地盤改良、基礎形状の見直し等有効な対策を講じる必要がある。

踏面

蹴上げ

階段の水平部分。一方、階段の一段当たりの高さを「蹴上げ」という。

その寸法については、階段の用途などに応じて基準が定められている(建築基準法施行令)。

古家付き土地

古い家屋が建っている状態の土地。

古家付き土地の取引においては、取引するのは土地であって、家屋の価値は評価されない。一方、土地付き既存住宅の取引においては、家屋も評価され取引の対象となる。

古家付き土地を買った場合には、建っている家屋の撤去等を行なうのは買主である。また、買主が古屋を再利用するのも自由である。

建っている家屋に価値を認めるか否かの明確な基準はないが、老朽化の程度、居住性能、利用の可能性などによって判断されることが多い。

フレックスウォール

フレックスウォール

建築物の内部空間を区画するために設けられる開閉可能な間仕切りのこと。可動間仕切りとも呼ばれる。

フレックスウォールは、一つの部屋を必要に応じて2つに仕切ることができる。
フレックスウォールには、アコーディオン式(折り戸式)のものや、引き戸式のものなどさまざまなな種類がある。

また小窓のついた家具調のものや、床から天井まで隙間なく覆う壁のようなものなど、形状もさまざまである。

フローリング

フローリング

木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。

フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。

近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。 

フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。

フーチング

フーチング

基礎の底部を幅広くした構造のこと。
断面は「T」の字を逆さまにしたような形状となる。

このフーチングを地盤面の下に埋め込むことにより、基礎全体を水平方向に安定させると同時に、地盤の支持力を高めている。

ブラインド

ブラインド

窓を覆い外光の入射を調整する設備。英語でBlind。横に細長い板を垂直方向に連ね、それぞれの角度を調整する方法が一般的である。

また、遮光のための設備を包括して「ブラインド」を言うこともある。

ブラウンフィールド

工業的な用途が廃止されたまま放置され、用途転換が進まない地区。その地区内の土地をいうこともある。

産業構造の変化とともにブラウンフィールドは今後増加していくと考えられているが、このような旧工業地区の遊休地を再利用することは、都市空間の質を維持する上で取り組むべき課題の一つである。特に、市街地内やその縁辺部に出現するブラウンフィールドは、放置すれば都市空間の健全性を損う恐れがある一方、都市再生などにおいて再開発の可能性がある地区でもある。

なお、アメリカにおいては、土壌汚染などによって遊休化し利用が困難となっている土地をブラウンフィールドと称している。

ブレース構造

鉄骨構造のうち、柱、のほかに「筋かい」を使ったものをいう。ブレースは英語のbraceで、「筋交い」のことである。

なお、鉄鋼構造の種類には、ブレース構造のほか、柱と梁のみで構成するラーメン構造、多数の三角形を組み合わせたトラス構造がある。

ブロック塀

ブロック塀

直方体の建材(ブロック)を積み上げて造った塀。ブロックの素材として、石材、煉瓦、コンクリートが使われる。狭義には、コンクリートブロックを使った塀を指すこともある。

地震時の倒壊の恐れなど、その安全性について点検する必要がある。国土交通省は、ブロック塀の外観を点検するチェックポイントとして、1)高さが地盤から2.2m以下であること、2)厚さが10cm以上(高さが2m超2.2m以下の場合は15cm以上)であること、3)控え壁があること(塀の高さが1.2mを超えるときに、塀の長さ3.4m以下ごとに塀の高さの1/5以上突出した控え壁)、4)コンクリートの基礎があること、5)傾き・ひび割れがないこと、の5つを示し、ひとつでも不適合があるときには専門家に相談することを推奨している。

文教地区

特別用途地区の一つ。
教育施設の周囲や通学路において、教育上好ましくない業種(例えばパチンコ店や風俗店など)の進出を規制するという地区である。

市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。

従って、文教地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。

分筆

土地登記簿上で一筆の土地を、数筆の土地へと分割すること。

プラスター

鉱物性の粉末と水その他の材料を練り合わせ液体状の材料で、時間の経過とともに硬化するもの。左官材料などに用いられる。
英語では「plaster」と表記する。

プラスターボード

プラスターボード

石膏ボードのこと。

石膏を心材とし、両面をボード用原紙で被覆した板のこと。
施工が簡単で、温度・湿度による変化が非常に少ないことから、壁材、天井材(あるいは壁・天井の下地材)として多用されている。

プレキャストコンクリート

英語表記は「Precast Concrete」。
工場であらかじめ製作された鉄筋コンクリートパネルのことである。

現場で鉄筋コンクリートの壁等を製作するには時間と費用がかかるが、プレキャストコンクリートを使用することによって建築に要する時間とコストを大幅に削減することが可能となった。

プレハブ住宅

プレハブ住宅

現場での施工の前に、あらかじめ工場で部材の加工、組立てを行ない、それを現場で組み立てる住宅。

生産性の向上、質の均一性、精度の向上を目的とし、現場作業を軽減させることから工期も短縮できる。また、工場生産により価格が抑えられることなどの特徴がある。

プロムナード

プロムナード

遊歩道、散歩道のこと。タイル舗装したり、洒落たストリートファニチャーを設置したり、植裁を施したりして、商店街の活性化を図り、またビルの間道をやすらぎ空間として利用する事例が増えてきている。

併用住宅

居住の用に供する建物空間(居住部分)と、店舗、事務所など業務の用に供する建物空間(業務部分)とが合わさって、一つの建物となっている住宅。それぞれの部分は区分され、それぞれ独立して利用される。

住宅に関する各種の制度を併用住宅に対して適用する場合には、居住部分の床面積が全体床面積の半分以上を占めなければならないとされていることが多い。

なお、併用住宅に対して、全部が居住の用に供される建物を「専用住宅」という。

壁心

建物床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のこと。「壁芯」と書くこともある。

この「壁心」の考え方で計算すると、壁の厚みの分が床面積に加算されるので、実際に使用可能な部分の床面積よりもやや大きな床面積となる。

建築基準法では、建物の床面積とは「壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積」であると規定しているので、建築基準法は壁心の考え方を採用しているということができる(建築基準法施行令2条1項3号)。

なおこの「壁心」と異なる床面積の測定方法として「内法(うちのり)」がある。

壁面線

道路境界から後退して建物の壁等を建築しなければならないとして指定された線をいう。

街区内における建築物の位置を整えその環境の向上を図るための規制であるが、その指定に当たっては、意見聴取などの手続きが必要である。

主として地区計画や建築協定の際に活用されている制度であり、壁面線が指定された街区については、容積率や建ぺい率が緩和されることがある。

HEMS

住宅のエネルギーを管理するシステムをいい、Home Energy Management Systemの略。

住宅で使用されている家電や冷暖房などのエネルギー消費の状況を把握・表示し、それを最適化すべく制御するシステムである。さらにこれに、太陽光発電や熱供給などを組み込んで、より効率性の高い制御を実現する試みもある。

なお、同様の考え方によって業務用ビルディングのエネルギーを管理するシステムを、BEMS(Building and Energy Management System)という。

返済能力審査

貸金業において借り手の返済能力を調査することをいい、貸金業者の義務とされる(2010(平成22)年6月から法的に義務化、それまでは業界の自主規制による義務)。

この場合、個人が借り手の場合には、指定信用情報機関の信用情報を使用しなければならない。また、自社からの借入残高が50万円超となる貸付け、総借入残高が100万円超となる貸付けについては、年収等の資料を取得しなければならない。

調査の結果、総借入残高が年収の3分の1を超えるなど、返済能力を超える貸付けとなる場合には、貸付けは禁止される。

変動金利型

住宅ローンのうちで、借入れ期間中に借入れ金利が変動するものをいう。
変動する場合の金利は、長期プライムレート等に一定率を上乗せしたもの(住宅ローンプライムレート)を基準として決定され、原則として年2回見直しされる。返済金額は金利が変動するごとに変わるが、返済金額の増減を一定期間反映させない(つまりその期間中は返済金額が一定である)という方法が取られることもある。

変動金利型に対して、借入れ期間の金利が固定されている住宅ローンもあり、これを「固定金利型」という。一定の条件の下で、固定金利と変動金利を選択できる「固定金利選択型住宅ローン」もある。

ベイウィンドウ

ベイウィンドウ

出窓(張出し窓)のこと。

もともとはサンフランシスコで湾の景色を見るために設けられたベイビューウィンドウのことであったが、現在は出窓の総称として使われる。
長方形、多角形、弓形等がある。

べた基礎

基礎の底部が隙間なく連続し、基礎の底部が一枚の板状になっている基礎のこと。

別荘地

別荘を構えるのに適した地域。避暑地や避寒地として土地開発されたところを指すことが多い。

別荘地として古くから著名なのは、軽井沢、伊勢志摩などである。

別邸

本拠とは別の住宅をいう。

別荘は休養のために避暑地や避寒地に立地するのが一般的であるが、別邸の目的や立地はもっと多様である。

ベランダ

建物の壁面から突き出した床の部分。バルコニーともいう。

バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

ペアガラス

複層ガラスともいう。

遮音性・断熱性を高めるため、ガラスを二重にしたサッシのこと。結露を防ぐ性能を持つタイプもある。

ぺデストリアンデッキ

ぺデストリアンデッキ

高架で設置された歩行者専用通路をいう。

通常、建物の入り口まで続く構造となっていて、横断歩道橋と区別される。市街地再開発事業街区の一体的な開発において設置されることが多い。

ペンダントライト

ペンダントライト

吊り下げ形式の照明。英語のpendent lump。ペンダントライトに対して、天井に固定する形式の照明を「シーリングライト」という。

ペンダントライトは、一般に照明範囲が局所的になるが、シャンデリアのように広い範囲を照らすものもある。また、その形状は、シンプルな一点照明灯から複数のランプを組み合わせた装飾性の高いものまで多様である。

ペントハウス

次の2つの意味がある。

1.建物の最上階に設けられた非常に高級な部屋
2.建物の屋上に造られた階段室・昇降機塔などのこと
わが国では、主に2.の意味で用いられる。

なお、わが国の建築基準法では、建築面積の8分の1までの広さのペントハウス(2.の意味)は、建築物の高さおよび階数に原則的に算入しないという特例がある(建築基準法施行令第2条)。

放棄宅地

所有者の所有・利用意欲が失われ、相続登記などの管理がなされないまま放置されている宅地をいう。所有者の所在の把握が難しい場合も多い。

放棄宅地の増大は、土地利用上の問題を生じる恐れがある。そこで、その実態を把握するほか、放棄宅地の管理の方法や帰属のあり方、災害リスクが高いなどのため利用困難な土地の管理のしくみなどについて検討しなければならないと考えられている。

法定共用部分

区分所有建物において、区分所有法の規定に基づき共用部分としなければならない建物部分をいう。壁・支柱・基礎・屋根など建物の主要構造部分、共同で使う配管・配線、廊下・階段室・玄関など構造上共用とされる部分がこれに当たる。

なお、法定共用部分ではないが、管理規約によって共用に供する建物部分を「規約共用部分」という。

法定敷地

区分所有建物が必ず必要とする敷地をいう。

区分所有建物を所有するためにはその敷地に対して権利(所有権借地権など)を必要とするが、その権利の対象となる敷地が法定敷地である。

区分所有建物の専有部分を所有するための土地に対する権利を敷地利用権(専有部分の所有者が共有する権利とされる)という。このとき、必ず敷地利用権が必要となる土地が法定敷地である。
一方、法定敷地以外の土地で、管理組合の規約によって区分所有建物の敷地であると定めたものを「規約敷地」という。

保留床

市街地再開発事業において、権利変換後に事業施行者に帰属することとなる事業によって建築された建物(施設建築物)の敷地・床をいう。

市街地再開発事業では、事業前に存在する権利の所有者に対しては、原則としてその権利に応じて施設建築物の敷地・床(権利床)が与えられるが(これを「権利変換」という)、保留床は、権利者に与えられずに残された敷地・床である。

保留床は、いわば事業によって新しく生み出された不動産価値が具体的な形になったものであると考えることができる。
事業施行者は、帰属した保留床を処分して事業資金に充当することが一般的である。

保留地

土地区画整理事業を実施した際に、事業主体が取得する宅地のことを「保留地」という。

土地区画整理事業では、事業が施行される区域内のすべての宅地は、従来の宅地所有者に交付される新しい宅地(換地)となるのが原則である。
しかし、事業にかかる費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地は換地とせず、その土地を事業主体が取得することができるとされている。このような土地を「保留地」という(土地区画整理法第96条)。

保留地は、将来的には事業主体が一般人に売却して、その売却代金を事業費用に充てることが多い。

本下水

下水道が完備されている区域を「下水道の処理区域」という。

下水道の処理区域では、汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、汚水をそのまま公共の下水道管(汚水管)へと放流することができる。
このことを不動産業界では、公共の下水道管(汚水管)が完備しているという意味で、「本下水」と呼んでいる。

ただし、不動産販売のパンフレット等では「下水:公共下水道へ直接放流」のように表記するほうが一般に理解しやすいと思われる。

ホームエレベーター

個人の住宅に設置する乗用エレベーター。英語のhome elevator。昇降機の一種であるが、厳密な定義はない。

設置する場合には、建築基準法上の昇降機として建築確認を受けなければならず、また、資格者による定期的な点検が必要である。

ホームステージング

売却予定の建物の円滑な売却に資するべく、部屋にインテリア等を配置するなどしてその物件に魅力を付加するサービスをいう。英語のHome staging。

ホームステージングに使われるインテリアは、家具、照明器具、カーテン、小物類が中心で、主要なスペースに限って配置する場合もある。

ホールダウン金物

布基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物で、アンカーボルトよりも長い。
ホールダウン金物は、1階の床組の水平材(これを土台という)にあけておいた穴にとおして、柱の側面にボルトで締めて緊結する。つまりホールダウン金物は、柱と布基礎を緊結するものである。

特に3階建て住宅などでは、水平方向の力がかかるときに柱が土台から浮き上がることがあるが、ホールダウン金物はこの浮き上がりを防止する効果がある。

ボイド

意識的につくられた構造物がない空間をいい、例えば建物吹抜けがこれに当たる。

ボイドを設けることは、建築デザインにおける技法の一つであり、ビルディングだけでなく、戸建て住宅でも採用されることがある。

ボイドのある建物は開放感があるが、一方で空調や照明に特別の注意が必要であるとされる。

ボウウィンドウ

ボウウィンドウ

ベイウィンドウの形状の一つで、弓形のものをボウウィンドウという。bowとは弓(弓形)のこと。

防音サッシ

遮音効果が高いサッシ。

遮音の性能は音響透過損失(遮蔽物を透過するときに減少する音量)で測るが、JISは、遮音性能を低い順にT-1からT-4までの4つの等級に分けている。防音サッシは、少なくともT-1の等級(中高周波数帯で25dBの音響透過損失があるレベル)を満たしている。

なお、遮音性能T-1及びT-2のレベルは単板ガラスや複層ガラスの一重サッシで対応でき、T-3のレベルは防音合わせガラスの一重サッシまたは二重サッシで、T-4のレベルは二重サッシで対応できるとされている。

防火構造

建物の外壁や軒裏について、建物の周囲で火災が発生した場合に、外壁や軒裏が延焼を抑制するために一定の防火性能を持つような構造のことである(建築基準法2条8号)。
このため、防火構造は一般に「外壁・軒裏防火構造」と呼ばれることも多い。

よく似た言葉として「耐火構造」「準耐火構造」があるが、「耐火構造」「準耐火構造」は建物内部で火災が起きた際にも、当該建物自体の倒壊や周囲への延焼を防ぐような構造を指している。
これに対して、防火構造は、建物の周囲で火災が起きたときに、当該建物が火災に巻き込まれないために必要とされる外壁や軒裏の構造のことである。

具体的には、防火構造の詳しい内容は告示(平成12年建設省告示1359号)で規定されている。例えば木造建築物の場合には、その外壁において屋外側を鉄網モルタル塗り、屋内側を石膏ボード張りとすることにより、防火構造とすることができる。

建築物を防火構造としなければならないのは次のようなケースである。

1.防火地域の一定の付属建築物
防火地域で、平屋建ての付属建築物(延べ面積が50平方メートル以下のものに限る)を建てる場合は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。しかしこの場合には、当該建築物は防火構造とする必要がある(建築基準法61条)。

2.準防火地域の地上1階または地上2階の建築物
準防火地域では、地上1階または地上2階の建築物(延べ面積が500平方メートル以下のものに限る)は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。
しかし、そうした場合でも、その地上1階または地上2階の建築物が木造等である場合には、外壁・軒裏を防火構造としなければならない(建築基準法62条2項)。

3.準防火地域の3階建て建築物
準防火地域では、3階建ての建築物(延べ面積が500平方メートル以下のものに限る)は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。
しかし、そうした場合には「3階建て建築物の技術的基準」に適合する必要があるとされている(建築基準法施行令136条の2)。
この「3階建て建築物の技術的基準」では、3階建て建築物の外壁と軒裏は必ず防火構造としなければならないとされている。

防火地域

防火地域は、都市計画で指定される地域であり、火災を防止するため特に厳しい建築制限が行なわれる地域である(建築基準法61条)。

防火地域での建築規制は次の通りである。

1.すべての建築物は少なくとも「準耐火建築物」としなければならない。

2.次の1)または2)の建築物は必ず「耐火建築物」としなければならない。
1)階数が3以上の建築物
2)延べ面積が100平方メートルを超える建築物
ここで「階数が3以上」とは、地下の階数も含む。従って、防火地域内の地上2階地下1階の建物は耐火建築物とする必要がある。
延べ面積が100平方メートルちょうどであれば、上記2.には該当しないことにも注意したい。

なお、建築基準法61条では、防火地域であっても次の建築物は「準耐火建築物」としなくてもよいという緩和措置を設けている。

ア.平屋建ての付属建築物で、延べ面積が50平方メートル以下のもの。
イ.門、塀
ただし上記ア.に関しては、外壁・軒裏を防火構造とし(建築基準法61条)、屋根を不燃材料でふき(建築基準法63 条)、開口部に防火設備を設ける(建築基準法64条)ことが必要とされている。

防火壁

火事の延焼を防ぐために建物に設置される耐火構造の壁。

建築基準法に基づき一定規模を超える木造建築物について設置が義務づけられている。設置しなければならない防火壁は、耐火構造であって、自立でき、建物の外壁面・屋根面から突出していなければならないとされている。

防火壁の設置は、建物を垂直面で区画して延焼を防ぐ方法であるが、そのほかに、防火床を設置して水平面で区画し内部延焼を防止する方法も認められている。

防水パン

防水パン

洗濯機を置くための皿状の台のこと。洗濯機パンともいう。

防犯ガラス

破壊が難しく、侵入を防ぐ効果の高いガラス。2枚のガラスの間に外力への抵抗性が大きい特殊フィルムが挟み込むことで、割れにくく、破るために時間を要する構造となっている。

防犯効果は、挟まれている特殊フィルムの厚さや材質によって異なるが、割るのに5分以上を要する抵抗性能が必要と考えられている。

防犯シャッター

電動で開閉するシャッター。一方、人力で開閉するものを「手動シャッター」という。

電動シャッターは、手動シャッターに比べて、防犯性に優れ、リモコンで操作でき利便性が高いなどとされる一方、設置費用がかさみ、維持コストを要する。

ボンエルフ

ボンエルフ

歩行者の快適性を考慮しながら、歩行速度程度の自転車や低速自動車の通行を可能にした歩車融合型のコミュニティ道路。車の速度を歩行者と同じ程度まで低下させるために、通行部分の蛇行やハンプ(路上の凹凸)を設置している。オランダ語で「生活の庭」の意。

ポーチ

建物の入り口部分で、建物の屋根とは別の庇(ひさし)を持ち、建物の外壁から突き出している部分を「ポーチ」という(建築用語では庇型ポーチという)。

ただし、建物の外壁に大きなくぼんだ空間を造り、そのくぼみの内側に玄関ドアを設けた場合もその空間を「ポーチ」ということがある(建築用語では寄り付き型ポーチという)。

ポーチの面積

一戸建て住宅の場合、ポーチの面積は、建築基準法では次のように扱われる。

1.床面積の計算
庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、主に通行専用の用途である限りは、建築基準法上の「床面積」に含まないこととされている。
しかしポーチが通行専用ではなく、例えば車庫や作業場として使用される場合には、建築基準法上の「床面積」に含める必要がある。

2.建築面積(いわゆる建坪)の計算
庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、建築面積に含める必要がある。

ただし庇型ポーチで、庇を支える柱がない場合には、庇が外壁から突き出した長さが1m以下であれば建築面積から除外される。

ま行

膜構造建築物

膜材料と圧縮部材を組み合わせて構成された建築物。膜材料は圧縮力に耐えないので圧縮部材と組み合わせる必要がある。その組み合わせ方によって、吊構造、空気膜構造などの形式がある。

膜材料には主に人工繊維が使われるが、防水性、耐火性、気密性などが要求される。

膜構造建築物は比較的低いコストで大空間を確保できる、柔軟にデザインできるなどの特徴がある一方、断熱・防音・遮音性能に劣る、加重に弱いなどの弱点がある。

間口

土地と道路が接する長さのこと。

間仕切り壁

建築物の内部空間を仕切るための内壁のことであり、室と室とを区画する壁のことである。

間仕切り壁は、耐力壁(地震力、風圧力に対抗する壁)である場合もあれば、そうでない場合もある。

町屋

店舗(商業等の空間)を併設する市街地住宅。一般に、通りに面して店舗があり、その奥に居住空間が設けられている。通りに面する間口は狭く奥に長い空間構成で、通りに面して均等に建ち並ぶことが多い。

町家は、伝統的な構法による木造建築物であることが多く、またまち並みを形成する場合もあり、その再生、活用によって都市再生や地域の活性化を図る取り組みが進められている。

間取り

部屋の配置。居間、寝室、台所、浴室などの位置関係や、それぞれの部屋のかたち・広さによって示される。

間取りを図面化したものを「間取図」といい、通常は方位、縮尺が示されている。

なお、「◯LDK」のような表示は、部屋の位置関係が不明であって、間取りを示すものではない。

丸太組工法

建物工法の一つで、丸太材などを水平に積み重ねて壁をつくっていく工法をいう。

校倉造りは丸太組工法そのものであり、ログハウスはこの工法による建物である。

メンテナンス次第で半永久的な耐久性が期待でき、耐震性や断熱性・遮音性に優れているとされる一方、他の木造系工法に比べてコストが高く、工期が長くなりやすい、開口部の大きさが制約されやすいなどともいわれている。

マルチハビテーション

住居を複数化した居住スタイルをいう。

都心と田舎との両方を居住地とする住生活が一般的である。セカンドハウスはそのための住宅としても利用される。

マルチメディアコンセント

マルチメディアコンセント

電源コード、電話回線、LANケーブル、テレビ受信ケーブルなどを配線と接続するための受け口(コンセント)が一つにまとめられた接続器具。和製英語である。

異なる用途のコード・ケーブル類を一箇所で接続することができる。

未完成物件の売買の制限

宅地建物取引業者が、未完成物件を売ることを原則的に禁止するという規制のこと。これは、一般消費者を保護するための措置である(宅地建物取引業法第33条の2)。

1.概要
宅地建物取引業者が自ら売主になって、未完成の宅地または建物を、造成中または工事中の段階で販売することは、原則的に禁止されている(法第32条の2本文)。これは、売買取引に精通していない一般の買主を保護するための規定である。

2.未完成物件の売買が許される場合
しかし、造成中の宅地の分譲や、工事中の建物の分譲がまったく行なえないことになっては不動産実務上、非常に不便であることは明らかである。
そこで、法第33条の2第2号では、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」を講じることを要件として、未完成物件の売買を許すこととした。
具体的には、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」が行なわれている未完成物件については、造成中・工事中であっても、未完成物件の売買契約予約を含む)を締結してよいこととした。

ここで「未完成物件に関する手付金等の保全措置」とは、法第41条第1項に規定されている「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」のことである。
これは、工事完了前に買主が交付する手付金等について、銀行が保証し(保証委託契約)または保険会社が保証保険を付する(保証保険契約)という保全措置である。

3.手付金等保全措置が不要な未完成物件の場合
なお、手付金等の額が代金の5%以下でかつ1,000万円以下であれば、法第41条第1項の「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」を講じなくてよいとされている。
このような手付金等保全措置が不要な未完成物件については、手付金等保全措置を行なわないままで、未完成物件の売買契約(予約を含む)を締結してよい、とされている。

4.適用範囲
この「未完成物件の売買の制限」(法第33条の2)は、消費者を保護するための規定である。
従って、宅地建物取引業者同士の売買については、未完成物件であっても、手付金等保全措置をまったく講じないで売買することができる(法第78条第2項)。

MR(Mixed Reality]

仮想の空間と現実の空間とを融合し、両者を重ねて体験できる技術。和訳は「複合現実」である。

MR に類似する用語として、VR(Virtual Reality、仮想現実)とAR(Augmented Reality、拡張現実)がある。VRは現実に似た仮想の空間をつくり出す技術、ARは現実空間に仮想を加える技術であるのに対して、MRは、仮想の空間に現実の情報を付加して、仮想を現実化する技術である。いずれの技術も、人工的な情報システムと人間の感覚とを相互に作用させることによって、人間の感覚を操作する技術であることは共通している。

水回り

給排水のための設備が設置されている区画。台所、洗面所、浴室などが該当する。

水回りの維持管理に当たっては、水漏れ、水詰まり、水たまりなどについて注意しなければならない。

未線引き区域

市街化区域市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと。

都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分することを「区域区分」と呼び、この「区域区分」がされていない都市計画区域のことを「未線引き区域」という。
ただしこの「未線引き区域」という名称は、都市計画法の改正に伴い2000(平成12)年5月以降廃止されており、現在では一般に「非線引き区域」と呼ばれている。

また、法律上の名称は「区域区分が定められていない都市計画区域」である(詳しくは区域区分が定められていない都市計画区域へ)。

緑の基本計画

緑地の保全や緑化の推進に関する計画。「都市緑地法」に基づき市町村が定める。

緑の基本計画の目的は、主として都市計画区域内において、緑地の適正な保全及び緑化の推進に関する措置を総合的かつ計画的に実施することである。

計画の策定に当たっては、公聴会の開催など住民の意見を反映するために必要な措置を講ずるよう努めなければならず、策定した計画は公表される。
計画の主要な内容は次の通りである。
・緑地の保全および緑化の目標
・緑地の保全および緑化の推進のための施策に関する事項
特別緑地保全地区内における施設の整備、土地の買入れ、管理協定、市民緑地契約などの緑地の保全に関する事項
・緑化地域における緑化の推進に関する事項

みなし道路

幅が4m未満の道路であって、建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道路のこと。

その法律の条項の名称を取って「2項道路」と呼ばれることが多い。

建築基準法第43条では、建築物敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」は、原則として幅が4m以上あることが必要とされている(建築基準法第42条第1項)。

しかしながら、わが国の現況では、幅が4m未満の道が多数存在しているため、次の1.~3.の条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられている(建築基準法第42条第2項)。

1.幅が4m未満の道であること
2.建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
3.特定行政庁(知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

これらを、その条文名をとって「2項道路」と呼んでいるのである。

こうした2項道路に面している土地については、道路中心線から2m以内には建築ができないという制限(セットバック)があるので特に注意したい。

ミニマリスト

できるだけ物を持たないライフスタイルで暮らす人。英語のminimalistで、minimal(最小限)に人を表す接尾辞を付けた言葉である。

過剰・余分なものを持たないことによって、簡素でゆったりした生活を送ることができるとしている。

民家

貴族・武士階級に属さない庶民の住宅。農業、商業などの生業に密着した造りとなっていることが多い。その様式には地域差がある。

民家は、地域の歴史や風土を色濃く反映していることが多く、地域の活性化のためにその保存や活用を図る取り組みが進められている。

なお、人の住む家を一般に「民家」ということもある。

ミングル

一つの住戸に、家族ではない人が半ば共同で居住するかたちをいう。シェアハウスによる居住形態の一種。ミングルは英語のmingleであるが、和製英語として使われる。

ミングルでの居住は、それぞれの居室は独立しているが、台所や浴室は共同で利用することとなる。

無指定

都市計画区域の外側にある土地のことを「無指定」や「無指定区域」などと呼ぶことがあるが、これはあくまで通称である。

また、「非線引きの都市計画区域(非線引き区域)」においては、中心部には「用途地域」が指定されているが、中心部以外には「用途地域」が指定されていないことが多い。
そこで、「非線引きの都市計画区域」で「用途地域」がない土地のことを「無指定」と呼ぶこともある。

無主物の帰属

所有者のないモノに対する所有権の定め。民法の規定である。

所有者のない「不動産」は国庫に帰属する。例えば、自然現象によって海底から隆起した土地は国有地となる。

これに対して、所有者のない「動産」は、所有の意思をもって占有することによって、その占有者が所有権を取得する。例えば、捕獲した野生動物は捕獲者の所有に帰す。

棟木

棟木

屋根の最高部に、桁と平行に配される部材をいう。

「むねき」「むねぎ」とも。

これを組むことで建物の骨組みが完成するので、その際に「上棟式」(その主催者は棟梁である)を行なって工事の無事完了を祈る慣習がある。

棟上げ

棟木を納めること、もしくはそのときに行なう儀式のこと。
新築への祝福と神の守護に感謝を示し、同時に無事建設されることを祈願する。建築工事の着工と完了の中間にあり、建物の形態がおおよそ整った時点を指す。

明認方法

樹木や果実のように、土地の上に生育するものは土地の定着物であり、土地の構成部分であるので、本来は土地から分離して処分することはできないとされている。

しかし、樹木の木肌を削って所有者名を墨書する、あるいは所有者を印した立て札を立てるなどの方法により、土地とは独立した物であることを示し、独立した所有権が成立していることを公示した場合には、土地から独立した取引の対象とすることができる。
このように、土地から独立して樹木・果実などの所有権を公示する方法のことを明認方法という。

明認方法は、不動産登記と同等の効力があることとされている。従って、先に明認方法を施された樹木・果実などが存する土地が後で売却された場合には、土地の譲受人は、樹木・果実などの所有権を取得することができない(=明認方法により所有権を公示した者が優先する)。

メガソーラー

出力1メガワット(1,000キロワット)程度以上の大規模な太陽光発電をいう。大型の太陽光パネルを設置する広い土地が必要となるが、休耕田や耕作放棄地の活用が提案されている。

FIT制度(固定価格買取制度)の導入による採算性の確保、農地等の利用に関する土地利用調整の円滑化などによってその推進が図られている。

メザニンローン

通常のローンよりもリスクが高い資金供給をいう。英語でMezzanine loan。リスクとリターンが、通常の融資や社債と出資との中間的な水準にある。

メザニンローンの例として、劣後ローン(返済順位や清算時の配当順位等が他の債権に劣後する債券)、優先株(配当支払いや残余財産の分配が普通株に優先する株式)などがある。

面格子

面格子

本来は、断面が丸や平角の鉄棒を窓などの開口部に取り付けたもの、すなわち鉄格子である。

現代ではアルミ製(枠付き)のものが多い。防犯対策として台所の窓等に設ける。

免震構造

大地震による揺れをできるだけ小さくして、心理的恐怖感や家具の転倒などによる災害を少なくするために、建物の基礎と土台の間に防振ゴム(積層ゴム)を挿入するなどの構造を免震構造という。

これまではマンションでの採用が多かったが、最近は一戸建て住宅に採用するケースも多い。振動を通常の2~3割程度に和らげる効果があるとされており、今後さらなる増加が予想される。

MB(メーターボックス)

MB

電気・ガス・水道のメーター(計器)をまとめて収納したもの。

住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。なお、上下水道管用のスペース(パイプスペース)の中にこのメーターボックスを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

木造

建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと。

木造の工法は、大きく分けて「在来工法」「伝統工法」「枠組壁工法」に分類されている。

木造軸組工法

在来工法ともいい、木造建築物の工法の一つ。
「在来工法」とは、「伝統工法」をベースとしながら、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれた木造建築物の工法である。

この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などのさまざまな呼び方がされるが、その内容は基本的に同じである。

「在来工法」の特徴としては次のことが挙げられる。

1.鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する。
2.筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる。
3.壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える。
4.その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する。

これらの工夫により構造的に強い木造建築が初めて可能となった。

ちなみに建築基準法では、木造建築物についてさまざまなルールを設けているが、これらのルールの前提として想定されているのはこの「在来工法」である。

モジュール

建築生産における規格化・標準化を図るための基準寸法のこと。または、構成材のサイズを定めるために、ある法則で秩序立てられた寸法組織のこと。

一般的には尺である91cmを基本寸法とするが、最近は1mを基本寸法とするメーターモジュールが採用されるケースが増えてきている。

木工事

木材の加工、組立、取付けに関する工事の総称。たとえば建築工事は、構造工事、下地工事、造作工事などで構成されるが、木材を主材料とするそれらの工事は、すべて木工事である。   

モデルハウス・モデルルーム

住宅販売などに当たって展示・PRのために建設された住宅または部屋をいう。

住宅建築の受注や分譲住宅の販売のために建てる戸建て住宅が「モデルハウス」、マンション販売の場合などにおいて展示する部屋が「モデルルーム」である。建築工法、住宅性能、室内環境等を具体的に示すことができるが、現実に販売される住宅等とまったく同一ではない。

元付け

宅地建物の売買の仲介において、顧客から直接に売買の依頼を受けている立場にあることをいう。

一方、そのような依頼を受けた売買の相手方(売る依頼ならば買い手、買う依頼ならば売り手)を発見・仲介することを「客付け」と呼ぶ。

宅地建物の仲介業務においては、元付けを担う業者(元付け業者)と客付けを担う業者(客付け業者)が異なり、両者が共同して取引を成立させることが多い。

物入れ

衣類や生活雑貨を収納するために間取りされた空間。英語のClosetで、「クロゼット」ともいう。「物置部屋」「押し入れ」もほぼ同義である。

物置

日常生活に使う雑貨等を収納・保管するスペース、部屋または建物。

 

物置は居住のために使う従属的な部屋・建物であって、物品の収納・保管を主目的とする「倉庫」とは異なる。

 

建物として設置する「物置」の登記上の扱いは、不動産登記規則で定められた建物の種類としての「倉庫」には該当せず、同規則による区分に該当しない建物として、「物置」で登記できる(不動産登記事務取扱手続準則)。

盛り土

盛り土

傾斜のある土地を平らな土地にするために、土砂を盛ること。

宅地造成工事規制区域の中にある宅地において、高さが1mを超える崖を生じるような盛り土をする場合には、着手する前に、知事(または政令市・中核市・特例市の市長)の許可を受けることが必要である(宅地造成等規制法第8条)。

モルタル

セメントと砂に、水を加えて練り合わせたもの。
左官材料として多用される。

や行

屋根不燃区域

防火地域と準防火地域にあるすべての建築物は、耐火建築物または準耐火建築物としない場合には、その屋根を不燃材料で造り、または不燃材料でふくことが必要である(建築基準法63条)。

しかしその反面、防火地域または準防火地域以外のエリアでは、この屋根不燃化の規定(建築基準法63条)は適用されない。

そこで建築基準法では、こうしたエリアであっても、特定行政庁の判断により、屋根の不燃化を強制できるという制度を設けている。これが「屋根不燃区域」である。

具体的には、特定行政庁が、防火地域または準防火地域以外のある区域を「屋根不燃区域」に指定すると、その区域内では屋根を不燃材料で造り、または不燃材料でふかなければならないことになる(建築基準法22条)。

またこの「屋根不燃区域」に指定されると、外壁や軒裏について特別な防火規制をクリアしなければならないことになる(建築基準法23条・24条・24条の2)。

この「屋根不燃区域」を指定するには、都道府県都市計画審議会または市町村都市計画審議会の意見を聞く必要がある。

実際にこの「屋根不燃区域」は、木造家屋が密集する地域などで広汎に指定され、都市の防火に大きな役割を果たしている。

有害物質使用特定施設に係る土地の調査

土壌汚染対策法第3条および第4条では、特定有害物質による健康被害を防止するために、土地所有者等に対して土壌汚染状況調査の実施を義務付けている。
このうち同法第3条では、有害物質使用特定施設の使用が廃止されたとき、その施設を設置していた工場・事業場の敷地であった土地について、土地所有者等は土壌汚染状況調査を実施しなければならないと規定している。これを「有害物質使用特定施設に係る土地の調査」という(同法第3条第1項)。

「有害物質使用特定施設に係る土地の調査」は、工場・事業場が特定有害物質を使用等する施設を使用しなくなった機会をとらえて、この機会において特定有害物質が土壌に含まれていないかどうかを調査するものである。

この調査を実施する義務を負う主体は土地所有者等であり、調査に当たっては土壌汚染調査機関が調査を行なう必要がある。また特定有害物質がゼロまたは法定基準に満たない濃度であったとしても、知事に対して土壌汚染状況調査結果報告書を提出する義務がある(同法第3条第3項)。

なお土壌汚染状況調査に代わる知事の確認を受けた場合にはこの調査を実施しなくてよい(同法第3条第1項但書)。また敷地面積300平方メートル以下の工場・事業場については土壌汚染状況調査の一部免除という措置が設けられている。

床組

木造建築物において、床面を支えるための骨組のことを「床組」という。

在来工法の木造住宅の場合、一般的に次の4種類の床組が使われている。

1.束立て床
「根太・大引・床束・土台」から構成される1階部分の床組のこと。

2.根太床
「根太・胴差し」から構成される床組のこと。廊下などに用いる。「単床」とも呼ぶ。

3.梁床
「根太・床梁・胴差し」等から構成される2階部分の床組のこと。
一般的な在来工法の木造住宅ではこの「梁床」を使用する。「複床」とも呼ぶ。

4.組床
「根太・小梁・梁・胴差し」等で構成される2階以上の部分の床組のこと。
床面積が大きい場合、下階の柱が少ない場合、3階建て住宅の場合などに使用される。

床下換気

耐震性を高める布基礎が普及した結果、床下の湿気により、土台が木材腐朽菌のせいで腐食するなどの問題が起きるようになった。

そのため法律(建築基準法施行令第22条)では、床下の換気について、「壁の長さ5mごとに布基礎に換気用の穴(300平方センチメートル以上)を設けて、その換気孔にねずみの侵入を防止するための格子などを付けること」を義務付けている。

ただし、他の有効な床下防湿の措置を講じたときは、換気孔を設ける必要はない。

床下換気口

木造住宅の基礎部分に設けられる換気口。建築基準法は、床下の防湿措置を義務づけているが、床下換気口の設置はその方法の一つである。この場合、換気口は少なくとも5mごとに設けなければならないとされている。

なお、床下換気口を設置する代わりに、基礎と土台の間に隙間を設けて換気する方法(基礎パッキング工法)が採用されることもある。

床下収納

床下収納

住宅の床下に収納スペースを設けること。

床下収納は、建物空間を有効に利用できるが、温度・湿度の管理、収納品の出入れや掃除の利便に難がある。

なお、伝統的な民家では、土間の一角を掘って「穴蔵」を設け、保存食などを収納することがあるが、床下収納はこの穴蔵と共通する空間設計である。

床暖房

床に発熱装置を組み込み、それからの輻射熱で暖房するしくみ。発熱装置には、温水パイプ、温風ダクト、電熱線などがある。

床暖房は、床から輻射熱で暖めるため、適切な温度環境を効率的に確保することができるが、建築時に一体的に設置しなければならない。

床面積

建築物の各階において、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積をいう(建築基準法施行令2条1項3号)。

なお具体的な床面積の判定の方法については、建設省(現国土交通省)が、通達(昭和61年4月30日付建設省住指発第115号)によって詳しい基準を設けている。

UB

UB

浴槽と床・壁・天井を一体成型した強化プラスチック製の浴室のこと。

浴槽だけのものと、浴槽・便器・洗面台を一緒にしたものがあり、後者は単身者向けのマンションなどでよく用いられている。

ユニバーサルデザイン

デザイン思想の一つで、「できるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインする」という考え方をいう。

ロナルド・メイス(ノースカロライナ州立大学ユニバーサルデザインセンター所長)が提唱したもので、文化や言語の違い、老若男女の差、障害・能力の如何を問わずに利用することができるように施設・製品・情報をデザインすることを目指している。

その原則として、

1.公平に使えること(Equitable use)、2.高い自由度で使えること(Flexibility in use)、3.使い方が簡単ですぐにわかること(Simple and intuitive use)、4.必要な情報がすぐ認識できること(Perceptible information)、5.誤った使い方が危険につながらないこと(Tolerance for error)、6.身体への負担が小さいこと(Low physical effort)、7.接近・利用のための十分な大きさ・空間を確保すること(Size and space for approach and use)(これらをユニバーサルデザインの7原則という)

が提示されている。

なお、「バリアフリー」は障害者を想定したデザイン原則であるが、ユニバーサルデザインはこれを含むより広い概念である。

輸入住宅

外国で設計され、それに基づいて国内で建設される住宅をいう。資材等は基本的に輸入品が使われるほか、施工技術を外国から導入することもある。

ユーティリティ

ユーティリティ

住まいにおける家事作業の中心となる室のこと。

家事作業をするために必要な設備が集中的に設けられ、作業台なども整備される事も多い。台所の近くに設置されることが多い。

用益権

私法上の概念で、他人の土地を一定の目的のために使用収益する権利をいい、用益物権ともいわれる。

用益権とされるのは、民法で定める地上権永小作権地役権入会権のほか、特別法による鉱業権、漁業権などである。
なお、用益権は、担保物権とともに制限物権を構成する。

要役地

地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことである(民法第280条)。
この地役権が設定されている場合において、利便性を高めようとする土地(すなわち自分の土地)のことを要役地という。

例えばAが、自分の所有地から公道に出るために、Bの所有する土地を通行しようとして、Bの所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
このときAの所有地は、通行路の開設によって利便性を高めているので、Aの所有地は「要役地」である。

要緊急安全確認大規模建築物

耐震性について安全の確認が義務づけられた次の大規模な建築物をいう。

)病院、店舗、旅館等の不特定多数の者が利用する一定規模以上の建物
)老人ホーム、小中学校、幼稚園・保育所等の避難確保上特に配慮を要する者が利用する一定規模以上の建物
)危険物貯蔵所等の危険物を取り扱う一定規模以上の建物

要緊急安全確認大規模建築物の所有者は、耐震診断を実施し、2015(平成27)年末までにその結果を地方公共団体に報告しなければならない。また、診断結果は公表されるとともに、所有者は必要な耐震改修などに努めなければならないとされている。

洋小屋

洋小屋

小屋組に斜材を組み入れて、水平方向の力に対して強い構造としたもの。

ツーバイフォー工法(2×4工法)の木造建築物などで用いられる。

養生

コンクリートやモルタルを硬化させて性能を安定させ維持できるよう保護すること、また、左官や塗装の仕上がり面を防護することをいう。

cureには療養、治療という意味があるように、水分を補給したり、温度条件を保つなどの対応が必要で、こうした行為を含めて養生という。

容積率

容積率

延べ面積敷地面積で割った値のこと。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の延べ面積が90平方メートルならば、この住宅の容積率は90%ということになる。

建物の容積率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。
さらに、前面道路の幅が狭い等の場合には、指定された容積率を使い切ることができないケースもあるので、注意が必要である。

容積率移転

未利用の容積率を隣接・近接する土地に移転して活用することをいう。土地の高度利用手法のひとつである。

容積率移転の方法には、都市計画で特例容積率適用地区、特定街区、容積移転型地区計画等を決定する方法、建築基準法による総合設計、連担建築物設計等の制度を適用する方法がある。

たとえば東京駅上空の容積率は、近接する高層ビルに移転されている。

用地補償

公共事業に必要な土地等を取得・使用する場合に、それに伴い生じる損失に対して補償することをいう。公共用地を取得・使用する方法には、土地収用法を適用する場合(収用裁決)と、用地交渉によって取得・使用する場合(任意の買収等)とがあるが、どちらの場合であっても用地補償の考え方や算定方法に大きな違いはない。

用地補償は、公共の利益のために私有財産を用いる場合の補償であり、私的に用地を買収する場合と違って「正当な補償」(憲法第29条第3項)でなければならないとされ、そのための基準として補償基準が定められている。

用地補償による土地取得価格等は、不動産取引などにおいても参考となるが、公共用地の取得と一般の土地取引との違いに注意する必要がある。例えば取得する土地の範囲は、公共用地は事業に必要な区域に限定し必要に応じて残地補償を行なうが、一般の土地取引では、通常、一筆単位である。また、土地の引渡しについては、公共用地の場合は更地引き渡しが原則であるが(別途、移転料等が補償される)、一般の土地取引では、通常、現状有姿(現在あるがままの状態)で引き渡すことになる。

用途地域

建築できる建物の用途等を定めた地域。都市計画法に基づく制度である。

用途地域は、地域における住居の環境の保護または業務の利便の増進を図るために、市街地の類型に応じて建築を規制するべく指定する地域で、次の13の種類があり、種類ごとに建築できる建物の用途、容積率建ぺい率などの建築規制が定められている。
・住居系用途地域:「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」「第一種中高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」「第一種住居地域」「第二種住居地域」「準住居地域」「田園住居地域
・商業系用途地域:「近隣商業地域」「商業地域
・工業系用途地域:「準工業地域」「工業地域」「工業専用地域

用途地域の指定状況は、市区町村が作成する都市計画図に地域の種類ごとに異なった色を用いて表示され、容易に確認できるようになっている。

なお、用途地域は、局地的・相隣的な土地利用の調整の観点にとどまらず、都市全体にわたる都市機能の配置及び密度構成の観点から検討し、積極的に望ましい市街地の形成を誘導するため、都市計画区域マスタープランまたは市町村マスタープランに示される地域ごとの市街地の将来像にあった内容とすべきであるとされている(都市計画運用指針、国土交通省)。

擁壁

擁壁

崖を覆う人工の壁のこと。

主に、敷地と道路に高低差がある場合や、敷地の背後に崖がある場合に設置される。

単に崖を補強するものではなく、土砂の崩壊を防止することがその役割であり、大きな荷重を支えることができるような性能を持つ必要がある。

なお建築基準法88条・施行令138条により、高さが2mを超える擁壁(ようへき)を造る場合には、建築主事建築確認を受ける必要がある。

浴室乾燥機

浴室内で洗濯物を乾燥する設備。浴室を温風で暖め、湿った空気を排出することによって衣類を乾燥する方式である。また、この設備によって浴室の暖房もできる。

なお、よく使われる衣類乾燥機には、浴室乾燥機のほか、ドラム内で乾燥するタイプ(ドラム式乾燥機)がある。

予告広告

不動産の販売に当たって、価格等が未定のままでする広告をいう。

実際の販売広告であると誤解を与える恐れがあることから、

1.広告の対象は、分譲宅地、建売住宅、分譲マンション、新築賃貸マンション(アパート)に限ること

2.広告において、予告広告であること、価格が未定または予定であること、販売の予定時期、販売開始まで契約や申込みができないこと

などを明記することとされている(不動産の表示に関する公正競争規約)。

なお、工事の完成前の広告は、開発許可、建築確認等の後でなければしてはならないとされており、予告広告もこの要件を満たさなければならない。

寄棟屋根

寄棟屋根

屋根形式の一つで、四方に勾配があるかたちのもの。大棟に四方から隅棟が集まり、屋根が四面に分かれている。

ら行

ライトコート

ライトコート

採光や通風を主な目的とする吹き抜けの中庭マンションなどに設置されることがある。英語のlight court。

ライフサポートアドバイザー

シルバーハウジングサービス付き高齢者向け住宅等に居住している高齢者に対して、日常の生活指導、安否確認、緊急時における連絡等のサービスを行なう者をいい、生活援助員ともいう。業務は市町村の委託により実施する。

ライフサポートアドバイザーのための特別の資格はないが、その業務を行なう者は、介護のための資格(介護福祉士、ホームヘルパーなど)を取得していることが多い。
ライフサポートアドバイザーの派遣は、介護保険法に定められる地域支援事業のうち、市町村が地域の実状に応じて実施する任意事業の一環として実施されている。

ライフライン

都市機能を維持し日常生活を営むために必須の設備をいう。

電気・ガス・水道等、通信設備、人の移動・物流手段などがこれに当たる。大きな自然災害が発生した場合に、被災者の生活を支えるために最優先で確保すべき設備であるとされ、阪神・淡路大震災以降、よく使用されるようになった言葉である。

ラバータイル

ゴム製の内装用タイル。クッション性が優れており、床仕上げに用いる。

ラミナ

集成材を構成している板。英語のLamina(薄片)。

製作に当たっては、板状の材木だけでなく、小さな角材も使われているが、ラミナはこれらすべての総称である。

ランドマーク

土地の目印となる事物・景観をいう。

自然物・建造物を問わないが、目立つこと、特徴があること、永続的であることなどが要件とされ、ときには、地域の象徴(シンボル)となることもある。

例えば、道案内の際に目印とされる、歴史的建造物、大木、神社・仏閣・教会、ユニークな建物、水路・池、広場・橋・坂などは、すべてランドマークとしての機能を果たしているといってよい。

欄間

欄間

日本の伝統建築で、鴨居と天井の間に設けられた開口部のこと。
高窓ともいう。

ラーメン構造

ラーメン

柱・梁という部材同士が剛接合され、水平方向の外力などに対抗できる強い骨組を形成しているような建築構造のことを、建築学では「ラーメン構造」と呼んでいる。「ラーメン」とは「枠」という意味である。

「剛接合」とは、部材の接合部が完全に固定されており、水平方向の力がかかっても接合部が回転・変形しないということを指している。

こうした建築学上の「ラーメン構造」は具体的には次のようなものである。

1.鉄筋コンクリート構造
通常の鉄筋コンクリート構造は、壁が外力に対抗する役割を担っており、「ラーメン構造」ではない(「壁構造」である)。
これに対して、鉄筋にコンクリートを巻くことにより、鉄筋コンクリート製の柱・梁を形成する場合がある。この場合には、その柱・梁が強固な骨組となるので、「ラーメン構造」である。

2.鉄骨鉄筋コンクリート構造
「鉄骨の柱」と「鉄骨の梁」が溶接とボルトで強固に接合されることで鉄骨骨組そのものが非常に頑強な「ラーメン構造」となっている。普通、「ラーメン構造」という言葉を使用するときはこの鉄骨鉄筋コンクリート構造を指すことが多い。

3.重量鉄骨構造
3階建て共同住宅などで多用されるこの重量鉄骨構造では、「鉄骨の柱」と「鉄骨の梁」がボルト接合されることで頑強な骨組の「ラーメン構造」となっている。

陸屋根

陸屋根

屋根形式の一つで、勾配が水平または水平に近いかたちのもの。

履行不能

債務不履行の一つ。債権が成立した時点より後に、債務者の故意または過失により、債務の履行が不可能となったことをいう。

立体換地

土地区画整理事業換地において、従前の土地または借地権に替えて、施行者の処分する権限のある建築物の一部およびその敷地共有持分を与えること。土地区画整理法に基づくしくみである。

立体換地は、土地と建物とを一体的に整備する手法の一つで、これを活用することによって、地権者のさまざまな土地利用ニーズに応え、空地等の集約化や街区の再編等を図ることができると考えられている。

リネン庫

タオル・シーツ類を収納するスペース。洗面台に付置する収納スペースではなく、単独のスペースとして設置される。

リネン(英語のlinen)は、もともとは亜麻でつくられた布のことであったが、タオル、シーツ、テーブルクロス、ナプキンなどを総称する言葉となっている。また、リネン庫に収納されるのはリネンだけでなく、夜着なども含まれることが多い。

リノベーション

新築を除く住宅の増築、改装・改修、模様替え、設備の取替えや新設などの改造工事を総称してリノベーションという。

リフォーム、リモデルなどとも。

既存建物の耐震補強工事もリノベーションの一種である。

リバースモゲージ

持家を担保に生活資金を融資し、所有者の死亡もしくは契約終了時に一括返済する仕組みをいう。

時間の経過とともに融資残高が増加していき、最終的に一括して返済されることが特徴である。一括返済のための資金は、一般的に、持家を処分して確保されることとなる。その間の利息も、最後に一括して支払うことが多い。

持家を所有するが収入が少ない高齢者等が生活資金を確保する仕組みとして工夫されたもので、欧米で発達した。日本では、地方公共団体が生活支援方策の一つとして活用する例があるほか(最も早い例は、1981(昭和56)年の(財)武蔵野市福祉公社(東京都武蔵野市)による「福祉資金貸付サービス」であるとされる)、金融手法の一つとしていくつかの金融機関等が導入している。

なお、契約期間終了時に持家を処分する場合にも、その後もその住宅に住み続けることのできる特約を伴うことが一般的である。

リファイナンス

負債を新たな負債に組み換えること。金利や返済方法を変更することができる一方、手続きのための負担が生じる。

不動産ファイナンスにおいては、住宅ローンの借り換えが典型例である。また、不動産投資事業の運営において、投資事業の終了(投資者への資金返済)と新たな投資事業の組成(投資者からの資金調達)を同時に行なう場合もこれに当たる。

リファイナンスは、負債の償還資金を新たな負債で調達すること(単純な借金の連鎖)とは違い、金利負担の軽減、金融リスクの転嫁・分散などの財務上の戦略に基づいて行なわれる。

リフォーム

建物の構造強化、機能向上などを図るための改修をいう。リフォームの種類には、耐震化、バリアフリー化、省エネルギー化、耐久性向上化などのための工事がある。

リフォームへのニーズは、既存建物の有効活用、既存住宅流通の活性化、良質な住宅ストックの形成などの要請によって、今後高まっていくと考えられている。また、これを促進するためのリフォーム減税が措置されている。

一方で、リフォームは、その目的や内容が多様で幅広いこと、リフォーム前の建物の状態がさまざまであることなどの特徴がある。そのため、リフォームのための技術・技能や費用を標準化するのが難しい。また、リフォームによって高まるであろう不動産価値を評価する手法は十分に確立されているとは言い難く、リフォームを不動産価格に反映するしくみも十分ではない。リフォームに対するニーズに応えるためには、これらの課題に取り組まなければならない。

リモデリング

建物を増改築すること。英語のRemodelingで、「リノベーション(Renovation)」と同義である。また、類似の用語として「リフォーム」がある。

リモデリングは、建物の機能を包括的に改変することを目的とする改修であるのに対して、リフォーム(注:英語のReformには建物改修という意味はない)は、原状回復のための部分的な改修であるとされている。しかしながら、両者とも厳密に定義されているわけではない。

琉球畳

琉球畳

サイズの正方形で縁がないをいう。

もともと沖縄地方で栽培されていた「七島イ」(カヤツリグサ科の植物、一般的なイグサより太く、強い)を使用した畳を指していたが、現在では、畳表の素材に関係なく畳の形に着目して使われる用語となっている。

床面を市松模様に形づくるなど、インテリアデザインのために使用される場合もある。

流通業務地区

流通機能の向上のために都市計画で定められる地区。地域地区の一つで、地区内における建築行為等が制限される。「流通業務市街地の整備に関する法律」に基づく制度である。

流通業務地区は、流通業務市街地を整備する必要があるとして都道府県知事が定める都市の区域のうち、交通施設の整備の状況に照らして流通業務市街地として整備することが適当であると認められる区域を対象に、指定される。

流通業務地区内では、貨物の積卸しのための施設、荷さばき場、運送業等の用に供する事務所など一定の施設以外の新増築や用途変更が禁止される。ただし、機能を害する恐れがないとして許可される場合がある。また、流通業務地区内の建築物については、用途地域および特別用途地区の規制は適用されない。

立木

立木とは、樹木の集団のことをいう。

立木は原則として定着物であるので、土地とその法律的運命をともにする。しかし、立木法により登記された場合や明認方法をほどこされた場合には、土地とは別個に取引することができる。

緑化重点地区

市町村が定める「緑の基本計画」(都市緑化法による「緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」)において、重点的に緑地の保全に配慮を加えるべき地区として指定される地区をいう。

市町村の緑化事業のモデルとなるような地区であり、人口密集地の再開発地区などが指定されることが多い。

緑化地域

都市計画によって定められる地域地区の一つで、良好な都市環境の形成に必要な緑地が不足し、建築物敷地内において緑化を推進する必要がある区域をいう。

その指定要件等は、都市緑地法に規定されている。

緑化地域には緑化率(建物敷地面積に対する緑化施設の面積の割合)の最低限度が定められており、地域内の建築物の新・増築等に当たっては、原則として定められた緑化率以上を確保しなければならないとされている。

緑地保全地域

都市計画によって定められる地域地区の一つで、無秩序な市街地化の防止や生活環境の確保などのために保全する必要のある相当規模の緑地の区域をいう。

緑地保全地域における規制などについては、都市緑地法に規定されている。

緑地保全区域については、その区域内の緑地の保全に関して、行為規制等の基準、保全のための施設の整備などを内容とする緑地保全計画が定められる。また、区域内で、建築物等の新・改築、土地の形質の変更、木竹の伐採、水面埋立などをする場合には、あらかじめ都道府県知事に届ける必要があり、知事は緑地保全計画に定められた基準に従って届出のあった行為について禁止、制限などを命ずることができるとされている。

緑化率

建築物敷地面積に対する緑化施設の面積の割合をいう。

ここでいう緑化施設とは、その建築物の空地、屋上等屋外にある、植栽、花壇、樹木などの施設のことである。

緑化地域においては緑化率の最低限度が定められていて、その地域内での建築物の増改築等においては、原則として定められた最低限度以上の緑化率を確保しなければならないとされている。

臨港地区

港湾機能を確保するために都市計画で定められる地区。地域地区の一つで、地区内で建築等の行為が制限される。「港湾法」に基づく制度である。

港湾地区は、港湾管理のために、港湾水域と一体的に利用する必要のある背後の陸域を対象に指定される。

港湾区域は、利用目的に応じて分区(商港区、工業港区、マリーナ港区など)が指定され、分区内では、条例によって、分区の目的を著しく阻害する建築物等の新増築および用途変更が禁止される。この場合、都市計画で定められた容積率建ぺい率の規制は適用される一方、用途地域および特別用途地区の規制は適用されない。

なお、都市計画区域以外の地域においては、港湾管理者が臨港地区を定めることができるとされている。

隣地斜線制限

隣地高さ制限のこと。
建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる」という規制である。

隣地高さ制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域を除く10種類の用途地域である(第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域には、隣地高さ制限が適用されない代わりに、絶対高さの制限が適用される)。

隣地高さ制限は、建築基準法56条と同法別表第3で詳しく規定されている。

ただし、隣地高さ制限による高さの限度は、最も厳しい場合でも20mとされている。従って、一般住宅や低層・中層の共同住宅を建築する場合には、隣地高さ制限は実質的に関係がないものと考えてよい。

隣地高さ制限

「建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる」という規制である。

隣地高さ制限が適用されるのは、第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域を除く10種類の用途地域である(第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域には、隣地高さ制限が適用されない代わりに、絶対高さの制限が適用される)。

隣地高さ制限は建築基準法56条と同法別表第3で詳しく規定されている。

ただし隣地高さ制限による高さの限度は、最も厳しい場合でも20mとされている。従って、一般住宅や低層・中層の共同住宅を建築する場合には、隣地高さ制限は実質的に関係がないものと考えてよい。

隣地の使用

所有する土地を利用するために、一定範囲で隣地を使用できるとするルール。民法の相隣関係の一つとして認められている権利で、「隣地使用権」という。

隣地の使用ができるのは、土地境界またはその付近で障壁・建物を築造・修繕するために必要な場合である。使用は請求によって行ない、また、承諾がなければ隣人の住家に立ち入ることはできない。

なお、隣地の使用によって損害を受けたときには、隣人は賠償請求できる。

LEED

建物敷地利用の環境性能を評価・認証する仕組み。LEEDは、英語のLeadership in Energy and Environmental Designの略語で、米国グリーンビルディング協会(US Green Building Council)が運営する任意の制度である。

LEEDの認証は、新築・大規模改修を行なう建物全体、新築・大規模改修工事の設計・施工、建物内装の設計・施工工程、既存建物の管理・運用改善・小規模改築、複合的なエリア開発の計画・設計・施工など、いくつかの部門に区分して実施されている。

ルーバー

ルーバー

日照調整のために天井または壁面(開口部)に設けられる、固定または可動の羽根状の板。

ルーフバルコニー

マンションにおいて、下の階の住戸の屋上部分を、上の階の居住者のためのバルコニーとしているものを「ルーフバルコニー」という。

通常のバルコニーと比べて広い空間を確保することができる。

ルームシェア

他人同士が一つの住宅で生活する住み方。個室は専用であるが、台所・食堂・浴室・便所などは共用することが一般的である。英語のRoom share。

ルームシェアは、良質な住宅ストックの有効利用、居住コストの最適化、幅広く柔軟な社会関係の選択などの要求に応えることができるほか、シェアリングエコノミーの発達を背景にしたライフスタイルでもある。

レジデンス

居住地または住宅を指す英語。Residence。高級な分譲マンションを「レジデンス」と称することもある。

レバーハンドル

レバーハンドル

棒状の取手。ドアを開閉するための器具で、梃子(てこ)の原理を用いて操作する。握り玉のかたちとなっているノブハンドルに比べて、小さな力で簡単に操作できる。

L1地震

構造物の耐震設計において、耐用年数のあいだに一度は受けると想定される地震動をいう。L1は「レベル1」の略である。

構造物は、L1地震が起きたときに、おおむね弾力的な揺れで対応でき、構造材の破断などが生じないよう設計することとされている。これを「一次設計」という。

L2地震

構造物の耐震設計において、発生する可能性がある最大級の地震動をいう。L2は「レベル2」の略である。

構造物は、L2地震が起きたときに、構造物の倒壊などによって人命の安全を大きく損うことがないよう設計することとされている。これを「二次設計」という。

レンジフード

レンジフード

調理時に生じる煙、水蒸気などを排出するための設備で、コンロの上部を覆うフード(煙り溜め)と換気扇とが組み合わさったものをいう。英語のRange hood。

レンジフードは通常の換気扇よりも強い換気性能が必要であるほか、油煙などによって汚れ易い。

連続フーチング基礎

布基礎ともいう。

建物土台に沿って、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
なお、布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。

連体建築物設計

複数敷地により構成される一団の土地の区域内において、既存建築物の存在を前提とした合理的な設計によって建築物を建築する場合に、複数建築物が同一敷地内にあるものとみなして、建築規制(接道義務容積率制限、斜線制限日影規制等の規制)を適用する制度をいう。

この制度の適用を受けるには、特定行政庁によって、各建築物の位置および構造の設計が、安全上、防火上、衛生上支障ないと認定されなければならない。

この制度を活用することによって、隣接する敷地の既存建築物の余裕容積率を、新築建築物に移転することができる。

ログハウス

ログハウス

丸太を主要な構造材とする家屋。柱、梁(はり)、壁が、丸太または太い角材によって造られ、丸太組工法(丸太を積み重ねる方法)で建築される。英語でlog-house。

なお、軸組工法によって建築されるものであっても、柱、梁などに太い丸太を使い、その丸太を露出させた家屋などをログハウスと称することがある。

路地状部分

ある土地が、狭い通路を通じて道路に出ることができるような形状になっているとき、この土地は「敷地延長」や「旗竿地」と呼ばれる。

こうした土地の通路にあたる部分のことを「路地状部分」と呼んでいる。

ロ準耐

準耐火建築物の一つで、「建築基準法第2条9号の3ロ」に規定されている建築物のこと。

主要構造部が、準耐火構造と同等の準耐火性能を有すると同時に、延焼の恐れのある開口部を防火戸等とした建築物である。

具体的には、主要構造部を「不燃構造」または「外壁耐火構造」とし、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物のことである。

ロックウール

岩綿のこと。断熱・保温・耐火性に優れている。

石綿(アスベスト)の原料となる蛇紋石・角閃石などは、石自体が繊維状に細分されるのに対し、岩綿の原料である安山岩などは、高温で溶かし、圧縮した空気や高圧蒸気を吹き付けて繊維状にする。

ロッジ

山小屋風の宿泊施設。備わっている設備は比較的簡素である。英語でLodge。

コテージよりも簡素低料金であり、バンガローよりも快適さが勝るとされている。

ロフト

次のような3つの意味がある。

1.屋根裏の空間を利用して造られた部屋
2.床から天井までの高さが大きい部屋において、天井近くに設置された物置等に利用できる空間
3.1つの住戸内において、2つの部屋が上下に連続した形で造られているとき、上のほうの部屋

わが国では、主にマンション・アパートで2.の意味で使われることが多い。

ローコスト住宅

比較的安い価格で建築される住宅。明確な定義はないが、一般的に、設計の規格化、施工の合理化、低廉な資材や設備の使用などによってコストダウンが図られている。

ロールカーテン

ロールカーテン

巻き上げ式のカーテン。窓辺のほか、間仕切りなどとしても使われる。和製英語である。

通常のカーテンは生地を吊り下げたまま左右に開閉するが、ロールカーテンは生地を上下に巻き上げ、巻き戻して開閉する。

「ロールスクリーン」「ロールブラインド」とも言われる。

ローン特約

不動産の買主が、金融機関やローン会社からの融資を前提として、不動産を購入しようとしているとき、融資を受けることができなければ、不動産の購入自体ができなくなる可能性がある。
そのため実際の不動産取引では、あらかじめ予定していた融資が金融機関等によって承認されなかった場合には、買主は不動産を購入する契約を解除して、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。こうした特約を「ローン特約」と呼んでいる。

「ローン特約」は買主が一定の場合に解除権を行使することを認める特約であるが、その特約の文言の解釈をめぐって紛争になることが少なくない。

「ローン特約」には次の事項を明記しておくのが望ましい。

1.買主に解除権が発生するための具体的な条件
(どの金融機関からいくらの融資をいつまでに受けることを予定しているか。融資の承認が下りなかった場合に、他の金融機関等に融資を要請する義務を負うか等)
2.買主が解除権を行使した際の、売主の義務
(売主の手付金・代金返還義務の内容)
3.買主が解除権を行使した際の、買主の義務
損害賠償義務が存在しないこと等)

わ行

ワイドスパン

スパンとは間隔、間(ま)のこと。柱や壁の間隔を広く取ることができれば、光や風を室内に取り込みやすくすることができる。従来は1間からせいぜい2間程度の開口部だったが、3間以上ある全面開口も可能になり、南面する部屋に採用するケースが多く見られるようになった。これにより部屋の開放感も増すことになる。

一般的に70平方メートル程度の住戸で窓のある開口部の幅が7~8m以上あればワイドスパンとされているが、結露、断熱性能等にも配慮して検討することが必要。

分かれ

不動産業界で使われる用語の意味としては、不動産取引(主として売買)の媒介報酬を配分すること、あるいはその際のルールをいう。

一つの取引に対する媒介報酬は、売り手と買い手が支払う報酬の総額であるが、複数の宅地建物取引業者が取引に関与した場合には、その配分を決めなければならない。配分についての決まったルールはないが、取引に当たっての貢献度に応じて配分されるのが通例である。

例えば、売り手・買い手が異なる業者に取引の媒介を依頼して成約すれば、一般的には、それぞれの依頼者が支払う報酬をそれぞれの業者がそのまま受け取るという「分かれ」となる。

枠組壁工法

木材でつくった枠に、構造用合板等を釘で打ち付けて、壁・床・屋根を形成する工法。
壁そのものが垂直方向と水平方向の強度を持つ点に最大の特徴がある。
本来は北米で生まれた工法だが、わが国では1974(昭和49)年の建設省告示により自由に建築できるようになった。

ツーバイフォー工法(2×4工法)」と呼ばれることもある。

和小屋

垂直な小屋束によって屋根の荷重を支えるような小屋組のこと。

伝統工法や在来工法の木造建築物で用いられる。

和紙畳

畳表が和紙でできている畳。伝統的に畳表は「いぐさ」を素材にして作られているが、それに代えて撥水加工などを施した和紙を使っている。

ワンルーム

一部屋で構成する住戸又はその間取りをいう。居室(リビング)、浴室・トイレ、キッチンを備えている。英語でOne-roomとつづれるが、意味上は和製英語である。

「ワンルームマンション」は、ワンルームで構成された集合住宅又は住戸そのものをさすが、その間取りは、一つの居室とキッチンスペースとが仕切られ、キッチンが独立しているタイプのものが多い。一方、「ワンルーム」のなかには、部屋に間仕切りがなく、キッチンスペースを含めて一部屋だけの住戸もある。

不動産の間取り表示において、キッチンスペースが仕切られているワンルームを「1K」、仕切られていないワンルームを「1R」と区別する場合がある。